Track Report
MotoGP 2021
Round 4

Repsol Honda Team 現場レポート2021 - Vol.234

es Circuito de Jerez - Angel Nieto

ヨーロッパ大陸に舞台を移して2戦目となる第4戦スペインGPがヘレスで開催されました。

Repsol Honda Team 現場レポート2021 - Vol.234

前戦ポルトガルGPでは、昨年のスペイン・ヘレスの2連戦でケガをしたマルク・マルケスが約9か月、15戦ぶりに復帰しました。そのレースを7位で完走したマルケスは、復帰2戦目となるスペインGPでは、ポルトガルGPの緊張からやや解放され、自分のリズムで走行を開始し、結果は9位でした。土曜日のフリー走行でマルケスは、左高速7コーナーで転倒し、日曜日朝のウォームアップでも左高速4コーナーで転倒したことで、決勝は着実にフィニッシュする走りとしました。これで2戦連続シングルフィニッシュを果たし、完全復帰に向けてまた一歩前進しました。

チームメートのポル・エスパルガロもマルケス同様、土曜日のフリー走行、そして日曜日朝のウォームアップで転倒を喫し、決勝は着実にフィニッシュを目指し10位。マルケス同様、納得する順位ではありませんでしたが、本来のパフォーマンス復活に向けて、また一歩前進しました。

今大会は、LCR Honda IDEMITSUの中上貴晶が好調で、フリー走行では初の総合首位、大接戦の予選では5番グリッドを獲得。決勝では自己ベストタイの4位でフィニッシュ。初表彰台獲得にあと一歩に迫りました。チームメートのアレックス・マルケス(LCR Honda CASTROL)はスタート直後の1周目に他者の転倒に巻き込まれリタイヤという残念な結果でした。

また、テストライダーで今大会ワイルドカードで出場のステファン・ブラドル(Team HRC)が予選12番手から決勝でも12位でフィニッシュしました。今大会はウィンターテストとの比較が大きな目標でしたが、フリー走行では総合3番手につけるなど注目を集めました。

今大会は、1995年に誕生したRepsol Honda Teamの1000戦目。記念すべき大会で優勝を達成することはできませんでしたが、これまで数多くの記録を樹立してきたRepsol Honda Teamにとっては新たなスタートとなりました。第4戦スペインGPをRepsol Honda Teamのアルベルト・プーチ監督が振り返ります。



今大会の戦略はどういうものでしたか?

「Hondaのライダーたちは強いポジションからのスタートではなかったので、最初の目標はいいスタートを切ってポジションを上げることでした。そしてトップグループに向かって進み、彼らのペースに合わせ、レース終盤へ向けてタイヤをセーブすることでした」

今大会を終えて、ポジティブポイントとネガティブポイントがあれば、それも教えて下さい。

「今大会は中上のレースがとてもポジティブでした。彼はポルティマオの転倒で負った体の痛みを乗り越え、メンタルがとても強いことを証明しました。タカの体のコンディションは完ぺきではありませんでしたが、いいレースをして、最高峰クラスでの初めての表彰台までわずか0.7秒でした。

また、マルク・マルケスとポル・エスパルガロが大きな転倒をしましたが、何事もなく無事だったこともポジティブなことです。マルクはセッションで2度、高速コーナーで転倒しましたが、レースではトップと10秒差でフィニッシュしました。ポルトガルと比べて3秒も差を縮めたことになります。これは重要なことです。

とてもポジティブなことは、シーズンのスタートがあまり良くなかったにも関わらず、Hondaライダーたちがチャンピオンシップリーダーとは、中上が47ポイント、エスパルガロが49ポイント、そしてマルケスが50ポイントしか離れていないということです。今シーズンはまだあと375ポイントの戦いがあります。すべてのことを考えて前に進みたいと思います。

ネガティブなことは、Hondaとして、マシンにいくつかの問題を抱えているということです。しかしすでに問題はわかっています。ベストを尽くそうとしていますし、間もなく新しいパーツが届きます。私たちは今後のレースへ向けて最高のマシンをライダーたちのために準備できるようにすでに一生懸命仕事に取り組んでいます」

レース中、ピットウォールから見ていた感想は?

「今回はピットではなくテレビで見ていました。残念ながら、健康上の理由で、チームに合流できませんでした。そのためグランプリをテレビで見ていました。家で見るのはピットにいるのとは同じではありません。しかし、レースを見ることができましたし、序盤、マルクが他のライダーと危なかった瞬間も見ることができました。彼はその後リカバーしようと努力していました。レースの前に転倒していたにも関わらず、マルクもポルも完走することができました。

タカはアタックモードで、彼らしい走りを見せることができました。彼のパフォーマンスには満足しています。残念ながら、彼のチームメイトのアレックス・マルケスは1周目でほかのライダーと接触したために転倒してしまいました。

今週末確認できたことは、MotoGP はレースで走るよりソファーで観戦する方がストレスだということです」

オフィシャルコメント以外の話題があれば教えてください。

「タイトルスポンサーのRepsolとサーキットから離れた場所で久しぶりに再会できてとても嬉しかったです。新しい広報責任者のアルトゥーロ・ゴンザロとマーケティングディレクターのテレサ・デ・イストゥリス、そしてスポンサリング副ディレクターのアナ・カンプスにお会いする機会ができて嬉しかったです。Repsolに再会できたことはとても嬉しいです。日常へ戻る一歩となりました」



次戦フランスGPは、5月14日から16日までの3日間、ル・マンで開催されます。


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