Repsol Honda Team 現場レポート2021 - Vol.246
4月のポルトガルGPに続き、アルガルベ・インターナショナル・サーキットで今季2回目の開催となった第17戦アルガルベGPは、アレックス・マルケス(LCR Honda CASTROL)が4位、ポル・エスパルガロ(Repsol Honda Team)が6位、中上貴晶(LCR Honda IDEMITSU)が11位、今大会をケガで欠場したマルク・マルケスの代役、ステファン・ブラドル(Repsol Honda Team)が15位とHonda勢4選手全員がポイントを獲得しました。
連日青空が広がったアルガルベGP。今大会もフリー走行、予選、そして決勝と厳しい戦いとなりましたが、アレックス・マルケスが今季ベストグリッドの8番手から今季ベストリザルトの4位でフィニッシュ。ポル・エスパルガロは2戦連続表彰台獲得は果たせませんでしたが、初優勝が近いことを感じさせる走りでした。そして予選の転倒で最後尾22番手スタートとなった中上が11位までばん回する追い上げを見せ、代役出場のブラドルが今季5回出場して5戦連続ポイント獲得というすばらしい仕事を達成しました。
今大会、表彰台獲得を果たせなかったHonda陣営ですが、大きな収穫のある大会でした。アルガルベGPをHRCのアルベルト・プーチ監督が振り返ります。
・・・ポルティマオでの週末を振り返ってみていかがですか?
「全体的にはかなりいい週末だったと思います。ポル・エスパルガロとアレックス・マルケスは毎日安定していたし、最終的にいい結果を残すことができました。アレックスは最近難しいラウンドが多かったので、今回の結果は特に重要でした。彼は、すべての人に自分が速いライダーだということを証明しました。これは最も重要なことです。彼とLCR Honda Teamのためにも、このことをうれしく思います。ポルも難しいシーズンのスタートでしたが、彼はHondaを理解しトップグループで走行できることができるようになりました。彼と契約したときに期待したラップタイムを彼は刻むようになってきました」
・・・ポル・エスパルガロは表彰台を狙えたのでは…。
「レース序盤にイケル・レクオナ(KTM)と問題があり、はらんでしまいました。そのため後方に下がってしまい、追い上げるのがたいへんでした。彼のペースはトップ3か4でアレックスやジャック・ミラー(ドゥカティ)と十分に走れるペースでした。でもこれがレースというものです。このようなインシデントは起きるものです。集中して仕事を続けなければなりません。最近のレースでのポルの成長をうれしく思います」
・・・マルク・マルケスの代役としてステファン・ブラドルが今週末、Repsol Honda Teamで働きました。
「マルクがケガをして残念ですが、マルク自身がもっと残念に思っています。今週末はステファンの助けがありました。このような状況になったときは、いつものようにステファンに助けを借りることができました。テストライダーの彼はいつものようにとてもいい仕事をしてくれました。準備の時間がないままマシンに乗ってくれた彼の仕事には満足しています。彼の役割は重要です。彼の努力に感謝しています」
・・・HRCにとって困難な1年を経て、シーズン最終戦を迎えます。目標は何ですか?
「まだ最終戦のバレンシアがあります。ポルはチャンピオンシップでトップ10に入るチャンスがあります。今年は難しい時期があったので、それが達成できればとてもうれしいです。また、アレックスが自分のレベルをキープできるか楽しみです。そして中上がシーズンをいい形で終えられるか楽しみです。HRCにとって楽なシーズンではありませんでした。あと少しでシーズンは終わりますが、レーシングのいいところは、次にまたレースがあるということです。常に前進することができるのです。今年はあまりいい年にはなりませんでした。バレンシアでは来年のチャレンジに完全に集中したいと思います」
第17戦アルガルベGPに続き、2週連続で最終戦バレンシアGPが行われます。2021年シーズンを締めくくる大会。Hondaは勝利を目指し全力で挑みます。