Repsol Honda Team 現場レポート2021 - Vol.243
アラゴンGPからの連戦となった第14戦サンマリノGPは、ホームGPとなったドゥカティ勢優勢の中で、マルク・マルケスが予選7番手から4位でフィニッシュ。フリー走行、予選と2度の転倒を経験しながら、決勝ではしっかりと最後まで走り切りました。表彰台には立てませんでしたが、最終ラップのジャック・ミラー(ドゥカティ)、ジョアン・ミル(スズキ)とのし烈なバトルは、見ている者を興奮させました。
またチームメートのポル・エスパルガロも、予選6番手からマルク・マルケスと3秒差の7位でフィニッシュし、7位という数字以上に内容あるレースとなりました。この数戦のポル・エスパルガロとRC213Vの進化を感じさせたサンマリノGP。これからのレースがますます楽しみになりました。
今大会はテストライダーでワイルドカードで優勝のステファン・ブラドルを加えた5人のHondaライダーが出場。中上貴晶10位、ブラドル14位、アレックス・マルケス15位とすべてのHondaライダーがポイントを獲得しました。
アラゴンからの連戦となったサンマリノGPを、アルベルト・プーチ監督が振り返ります。
Honda HRCとしては、レースを終えてどんな心境でしょうか?
「サンマリノGPは、週末に抱えていた問題を解決し、最終的にいい結果を得ることができたと思います。マルク・マルケスの最終ラップは、2つポジションを上げることができて非常に興味深かったです。特に彼のコンディションを考慮すれば、彼が成し遂げたことにとても満足しています。ポル・エスパルガロも、スタートからゴールまでいいリズムでレースを進め、7位でフィニッシュしました。レース序盤では少しタイムをロスしましたが、ペースはよかったと思います。全体的には満足のいく結果でした。次のレースでも引き続き前進していければと思います」
マルクはこの週末、ずっと苦しい走りになっていました。今週のテストは可能でしょうか?
「マルクは痛みに苦しんでいましたが、今回のテストは新しいコンポーネントを試すテストなので非常に重要です。彼にとって簡単なことではありませんが、きっとやってくれるでしょう」
レースを終えて、ポジティブな点とネガティブな点を教えてください。
「ポジティブな点は、Repsol Honda Teamの2人のライダーがいいレースをしたことです。彼らは安定していました。これはとても重要なことです。レース前にはいくつか疑問点がありましたが、トップとの差を考えれば、最終的には予想以上の結果となりました」
レース中、ピットウォールからの眺めは?
「今回のようなレースは、ピットウォールから見ていても、ライダーにとっても退屈なものではありません。マルクは今大会かなり苦労しましたが、すばらしいレースをしてくれました。彼とポルのラップタイムは非常に安定していました。これは我々にとって進歩の兆しであり、重要なことです。引き続き、前進できることを願っています」
ポルは進歩していますが、今回のレースを終えての感想は?
「彼はアラゴンよりもずっとよかったと思います。ラップタイムを見れば、彼が上位陣と同じペースで走っていたことが分かります。今日の彼の仕事ぶりには満足しています。いずれにしても、グローバルに見れば、私たちは超ハッピーというわけではありません。我々Honda HRCは勝利を目指していますが、現在の状況ではいい週末だったと思います」