Repsol Honda Team 現場レポート2023 - Vol.265
2023年シーズンの開幕戦ポルトガルGPは、Repsol Honda Team、そしてHondaにとって、RC213Vの進化を確認する、とても有意義な大会となりました。マルク・マルケスが開幕戦でポールポジション(PP)を獲得し、今シーズンから始まった「スプリントレース」では3位になりました。そして、日曜日の決勝レースでもマルケスはトップグループに加わりますが、レース序盤、混戦の中でミゲル・オリベイラ(アプリリア)に追突し、残念ながら転倒リタイアに終わりました。
Hondaにとっては、本来の力を示す大会にはなりませんでしたが、予選とスプリントレースでは、大きな一歩を記しました。今年は、新たに加わった「スプリントレース」など、レースウイークの取り組みにも大きな変化が訪れました。新しいシーズンのスタートを切ったRepsol Honda Teamのアルベルト・プーチ監督が、開幕戦ポルトガルGPを振り返ります。
・・・まず最初に日曜日の決勝レースで転倒したマルク・マルケス選手の状態をお聞かせください。
「マルクは、スペインに移動してさらに検査を行い、右手親指の第1中手骨基部の関節内変位骨折と診断されました。すぐにマドリードのルーバー・インテルナシオナル病院で、イグナシオ・ロジャー・デ・オーニャ医師を中心に、サミュエル・アントゥーニャ医師、アンドレア・ガルシア・ビラヌエバ医師のチームによって手術を受け、手術が成功したこと全員が確認しました。
転倒の状況ですが、マルクはあの時点でオーバーテイクしようとはしていませんでした。ハードコンパウンドのフロントタイヤを使用しており、(レースが序盤でタイヤが十分に温まっていなかったため)フロントがロックしてしまいました。そしてブレーキを離したときに、そのまま(ミゲル・)オリベイラに追突してしまいました。Repsol Honda TeamとHRCは、このインシデントで影響を受けた人たちに申し訳ない気持ちです。RNF、アプリリア、ミゲルに謝罪したいと思います。
その後、マルクには次戦のダブルロングラップのペナルティーの裁定が下されましたが、私たちは与えられたペナルティーを受け入れました。回復したマルクが戻ってくることを楽しみにしています」
・・・ジョアン・ミルの初レースをどう評価していますか?
「ロングラップのペナルティーを消化しなければならない厳しいレースでした。ジョアンはそれをうまくこなし、失った順位を回復するために全力を尽くしました。スタートからロングラップを消化する前までは、マシンのパフォーマンスが上がっているように見えましたが、ロングラップのあとは、リズムを取り戻すのにやや時間がかかりました。彼にとっては、レースを完走することがとても重要でした。完走したことで彼は、アルゼンチンでもこの調子を維持できるようになったと思います」
・・・マルクは土曜日の予選とスプリントレースでとても強い走りを見せました。
「そうですね。土曜日は非常に好調で、マルクはチームにすばらしい感情や感覚をもたらしてくれました。しかし、日曜日はあまりよい日ではありませんでした。まだマシンにはやるべきことがあります。そして、シーズンは始まったばかりです」
・・・今季スプリントレースが新たに加わったスケジュールはどうですか?
「土曜日はライダーにとって非常に忙しい日になりました。また、チームにとっては、金曜日のフリー走行を最大限に活用し、集中しなければなりません。私たちはまだ新しい旅を始めたばかりで、理解しなければならない点もありますが、最終的には、チームも会社も、レースをするためにここにいます。それが私たちの目指すものであり、目標です」
ポルトガルGPからの連戦となる第2戦アルゼンチンGPは、休む暇もなく3月31日から4月2日までの3日間、テルマス・デ・リオ・オンドで開催されます。
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