MotoGPのプレシーズンは、タイ、ブリラムのチャーン・インターナショナル・サーキットで正式に幕を閉じました。シーズン開幕前の、二日間にわたる激動のテスト期間は、夕日とともに終わりを迎えました。正午に唯一の休憩を挟んだ後、現地時間15:00から、Honda HRC Castrolの両ライダーはシーズン開幕前の最後のロングランに挑みました。本番のコンディションをシミュレートし、マリーニとミルは3月2日にタイGPで待ち受ける戦いに向けて理解を深めることに専念しました。

ジョアン・ミルは、水曜日のベストタイムを0.7秒短縮し、1分29秒399を記録。総合6位でテストを締めくくりました。2度のワールドチャンピオンの彼にとって、今回のプレシーズンは非常にポジティブなものとなりました。さまざまなコンディションの中でHonda RC213Vを駆って継続的にトップ10圏内に入ったことは大きな収穫です。特に最終日の午後は印象的で、ロングランの間に安定して1分30秒台を記録し、最終セッションでは2位に食い込む走りを披露。ミルは2回のテストを経てモチベーションを高め、開幕戦に向けて集中しています。彼の目標は、引き続き前進し、Hondaの進歩を証明し続けることです。

一方、HRCファクトリーライダーとして2度目のプレシーズンを終えたルカ・マリーニは、1分29秒783を記録し、総合14位でテストを終えました。木曜日、ナンバー10を纏ったマリーニはマシンのセットアップ作業を継続。レースウィークに向け、さまざまなオプションや変更点を検討しました。このイタリア人ライダーにとって、今回のテストは非常に忙しいものでしたが、チームとともに膨大なテストプログラムを消化し、新年最初のレースに向けてHonda RC213Vのベースセッティングを確立しました。マリーニは、テスト期間中のコンディションでは各チームの実力が見えにくかったと感じており、レースウィークでの実戦で真の実力が明らかになることを楽しみにしています。

Honda HRC Castrolチームは、一度ベースへと戻り最終調整を経て、2月28日から3月2日に開催されるタイGPに備えます。今年のロードレース世界選手権(MotoGP)は史上最も長く、最も過酷なシーズンとなる予定です。タイを皮切りに、アルゼンチン、アメリカ、カタールを巡り、シーズンの大部分を占めるヨーロッパ戦へと突入します。