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MotoGP 2025
Round 15

未来を見据えたHonda HRC Castrol、バルセロナへ

es-ct Circuit de Barcelona-Catalunya

将来に向けて体制を整えたHonda HRC Castrolチームがサーキットへ戻り、ルカ・マリーニ、ジョアン・ミル、そしてHonda RC213Vにとって忙しい時期がスタートします。

未来を見据えたHonda HRC Castrol、バルセロナへ

新たに加わったハンガリーGPから、舞台は伝統のカタルニアGPへと移ります。市街地のすぐ外に位置する全長4.66kmのバルセロナーカタルニア・サーキットでは、かつてヨーロッパGPが開催され、1995年には初めてカタルニアGPが開催されました。このコースでは頻繁にテストが実施されており、8つの右コーナーと6つの左コーナーで構成されたレイアウトは、グリッド上の全ライダーが熟知しています。そのため、シーズンごとの比較対象として明確な基準を示すコースとなっています。

契約延長が発表され、さらにHonda HRCライダーとして自己最高成績を収めたルカ・マリーニに、バルセロナ到着と共に全ての注目が集まっています。直近2戦でHonda HRCのエンジニアたちと数々の新パーツを試してきたマリーニにとって、カタルニア戦は成果を確認し比較する絶好の機会です。これまで参戦した全ラウンドでポイントを獲得してきたマリーニは、好調な流れを維持しています。マリーニがハンガリーで見せた金曜とQ2での走りは、グリッド上位からのスタートがいかに重要かを改めて証明しました。

ジョアン・ミルのハンガリーでの週末は、わずかなミスや転倒でチームメイトと並んでHonda勢トップ争いに加わることは叶わなかったものの、彼の秘めたポテンシャルを再び示しました。このバルセロナのサーキットはミルにとって縁起の良いコースであり、最高峰クラス参戦以来、ここで4度のトップ10フィニッシュを記録しています。ここ数戦で見せているトップ6争いを継続することができれば、ミルにとってシーズン終盤の激戦に向けた大きな追い風となるでしょう。

サーキット情報
バルセロナ-カタルニア・サーキットの建設は、1989年、カタルニア自治政府、モンメロ町議会、カタルニア王立自動車クラブ(RACC)の共同協力のもと、ヨーロッパの最も美しい都市の一つであるバルセロナに相応しい、最先端のレーストラックを作るという計画からスタートしました。カタルニア・サーキットは1991年9月にバルセロナ近郊に完成し、同月に初の国際イベントとしてF1スペインGPが開催されました。その後、ロードレース世界選手権ヨーロッパGPが開催され、1995年にはカタルニアGPの開催地となりました。2018年のMotoGPシーズン開始前には、トラック全面の舗装が再施工され、安全基準を強化するための重要な変更が施されました。これにより、MotoGPレイアウトの13コーナーにはランオフエリアが拡張され、グランドスタンドの一部が解体・移設されました。ランオフエリアには砂利が敷き詰められ、ブレーキングポイントからさらに20メートルのランオフスペースが確保されました。このトラック変更により、サーキットの全長が28メートル短縮され(4.655から4.627 km)、10コーナーにはF1で2016年と2017年にすでに使用されていた小さなコーナー「La Caixa」が採用されることになりました。


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Luca Marini
Luca Marini 10
Honda HRC Castrol
Honda HRCとの契約延長を発表でき、非常に嬉しく思います。このプロジェクトを継続できることにとてもワクワクしています。ハンガリーでの好調な週末を経て良い流れで次のラウンドに臨めますが、バルセロナはまた違ったタイプのサーキットであることを理解し、努力を続ける必要があります。グリップ特性が大きく異なり、これは依然として私たちのパフォーマンスに大きな影響を及ぼす要素です。また、週末を通じて変化していく路面状況に適応することが重要です。これまで通り集中して取り組む必要があります。シーズンを良い形で締めくくりたいと思います。

Joan Mir
Joan Mir 36
Honda HRC Castrol
モンメロは私がよく知るサーキットであり、自分たちもテストチームもここで何度かテストを行っています。直近の数戦では本当に良いスピードを出せており、オーストリアでは好成績を収めることができました。ハンガリーではまた不運に見舞われましたが、今の状況ではこうしたことも起こり得ます。自分の感覚としては、週末を通じてすべてを噛み合わせ、重要な場面でステップアップできれば、トップ6、7争いに食い込めると確信しています。私たちは着実に前進しているので、このまま努力を続けていきます。

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