伝統と歴史を誇るイギリスGPは、ロードレース世界選手権(MotoGP)の中でも特に輝く一戦として知られています。開催時期が例年より早まった2025年シーズンのシルバーストーンでのレースは、イギリス特有の悪天への懸念は減り、毎年異なる優勝者が生まれている全長5.9kmのサーキットで繰り広げられる戦いの行方により注目が集まります。

今シーズンここまでのすべてのGPでポイントを獲得している唯一のライダーであるルカ・マリーニは、現在世界選手権ランキング13位に位置しており、トップ10との差はわずか6ポイントです。この安定感を土台に、進化を続けるHonda RC213Vとともにさらなる前進を狙い、トップ10争いに食い込むことを目指しています。シルバーストーンでのレースは、マリーニにとって常に着実なポイント獲得の場となっており、2023年には最高峰クラスでの自己最高位となる7位を記録しています。

ジョアン・ミルは、フランスGPのオープニングラップでの激しい転倒後、次戦までの1週間をリハビリに専念して過ごしました。理学療法士と密に連携しながら調整を進め、Hondaのマシンに再び跨がり、フランスからの再スタートの準備を整えています。絶対的なスピードを誇る2020年ワールドチャンピオンのミルは、あと少しの運さえ味方につければ、結果はついてくるはずです。

また、本戦にはアレイシ・エスパルガロがHonda RC213Vとともに再び参戦します。今季3度目のHonda HRC Test Teamの参戦により、Honda HRCの戦力がさらに強化されるでしょう。

サーキット情報

シルバーストーン・サーキットは、全長が長く高速で流れるようなレイアウトが特徴です。また、素早い方向転換を何度も求められるセクションや多様なコーナーが混在しています。アビーからザ・ループ、エイントリーにかけてのスタジアムセクションはタイトでテクニカルな特性を持つ一方、ウッドコートやコップスは長く高速なコーナー、マゴッツ、ベケッツの複合コーナーはその両方の特性を併せ持っています。

このサーキットはイギリスの中心部に位置し、ロンドンから北へ約90分、バーミンガムから南へ約60分という好立地にあります。M40またはM1から続くA43幹線道路を利用でき、車でのアクセスが非常に便利です。

公共交通機関を利用する場合、最寄り駅はバンベリーまたはミルトンキーンズで、いずれも国内各地から簡単にアクセスが可能です。

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