オランダから始まる中盤の連戦にRepsol Honda Teamが挑む
ロードレース世界選手権(MotoGP)第8戦オランダGPが6月28日(金)から30日(日)まで、TTサーキット・アッセン(以下アッセン)で開催されます。
6月中旬に予定されていたカザフスタンGPが9月に延期となったため、第7戦イタリアGPを終えてからの3週間、MotoGPは一足早く短いサマーブレイクを迎えました。そして今週から、シーズン前半をしめくくるオランダGP、ドイツGPの2連戦がスタートします。
3週間のインターバルでリフレッシュしたRepsol Honda Teamのジョアン・ミルとルカ・マリーニは、シーズン再開に向けてモチベーションを高めています。
第8戦の舞台となるアッセンは中高速コーナーが連続し、流れるようなレイアウトが特徴です。長い歴史の中で幾度もコース改修を受けており、現在は全長4.555km、18のコーナーを持つ高速かつテクニカルなコースとなっています。
アッセンは、ロードレース世界選手権がスタートした1949年から今まで、オランダGPの舞台となってきました。2020年は新型コロナウイルスによるパンデミックで初めて大会がキャンセルされましたが、グランプリの中で最も長い歴史を誇り、今年で75回目の開催を迎えます。
7戦を終えてスプリントで1回、決勝レースでこれまで4回のポイントを獲得しているミルは、初日から好調な走りを目指します。ここ数戦は転倒も多く、本来のポテンシャルを発揮できていませんが、過去2戦でアップデートされたRC213Vはスピードと全体的なパフォーマンスが向上しており、ミルはこれを結果につなげようと意気込んでいます。昨年のオランダGPはケガのために欠場しており、2年ぶりとなるアッセンでのレースを楽しみにしています。
シーズン中盤戦に入り調子を上げてきているマリーニは、今季初のポイント獲得を目指します。過去2戦、バルセロナで開催された第6戦カタルニアGP、ムジェロで行われた第7戦イタリアGPは、ポイント獲得圏内との差を確実に縮め、ポジティブなレースとなりました。3週間のインターバルを経て2連戦に挑むマリーニの目標は、引き続き進歩を続けることです。
例年、不安定な天候になることが多いアッセンですが、今週末は好天が予想されています。
6月28日(金)10時45分(現地時間)のフリー走行からオランダGPはスタートします。
○サーキット情報
1949年に始まったロードレース世界選手権の歴史の中で、オランダGPは唯一、ひとつのサーキットで開催されてきた大会です。長い伝統と歴史を誇るサーキットですが、現在もスタンドを新設するなど、改修が休みなく続けられています。
オランダ北東部に位置するアッセンは当初、公道を使用する16.536kmのロングコースでしたが、マシンやタイヤの進化に合わせて改修が繰り返され、2006年の大改修では長らく使用されてきた5.997kmのコースを4.555kmに短縮。コーナーの数も23から18に減少しました。
5.997kmの旧コースは、高速コーナーが連続するリズム感あふれるレイアウトで、選手たちから愛されていました。現在の4.555kmのコースは、周回数を多くすることでサーキットを訪れる観客やテレビの視聴者を楽しませようという、時代のニーズに合わせたものに変化しました。しかし、高速でテクニカルという特徴は変わっていません。
最終セクションのシケインはこれまでに多くのドラマを生んでおり、選手にとっては最後の最後まで気を抜けない難所です。ファンにとっては、シーズンを通じて最も興奮するコーナーの一つとなっています。
オランダGPは伝統的に6月最終週の土曜日に決勝が行われてきましたが、16年の第68回大会からはほかのGPと同様に日曜日開催となりました。
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