Race
MotoGP 2023
Round 20

マルケスとRepsol Honda Team 一つの時代が終わる

es Circuit Ricardo Tormo

マルク・マルケスはRepsol Honda Teamに在籍した11年間に6度のタイトルを獲得しました。そのタイトル獲得は、Hondaの5度の3冠制覇に貢献。さらに、ロードレース世界選手権(MotoGP)の最高峰クラスでは59勝を含む101回の表彰台に立ち、64回のポールポジション、59回のファステストラップ、2626ポイントを獲得しました。すばらしい記録と功績を残してきたマルケスですが、2023年シーズンの最終戦バレンシアGPを最後に、HRCライダーとしての歴史に幕を閉じました。

マルケスとRepsol Honda Team 一つの時代が終わる

マルケスがデビューしたのは13年でした。この年、マルケスはデビュー2戦目のアメリカズGPで、史上最年少記録の20歳60日で初優勝を達成。その勢いはとどまることを知らず、最終戦バレンシアGPでは史上最年少記録の20歳266日で世界チャンピオンに輝きました。この年はデビューシーズンにもかかわらず、6勝を含む16回の表彰台を獲得。表彰台を逃したのはわずか2戦だけでした。

翌14年には、開幕10連勝という記録を樹立。その後、シーズン最多優勝記録となる13勝を挙げて2年連続でタイトルを獲得しました。15年は優勝するか転倒かという浮き沈みの大きなシーズンとなり、タイトルを逃すことに。しかし、この経験がマルケスをさらに強いチャンピオンへと育てました。

16年に3度目のタイトルを獲得すると、17年、18年も圧倒的な強さでチャンピオンに輝きます。そして、19年にはMotoGP新記録となる420ポイントを獲得し、6度目のタイトルを獲得しました。この記録は、スプリントが導入された今年まで破られることはありませんでした。

コロナ禍の中で開幕が遅れた20年、マルケスはスペインGPが開催されたヘレス・サーキットで転倒を喫し、それからの選手生活に大きな影響を与えるケガを負います。そのケガは、マルケスに大きな挫折と苦難を強いることになりましたが、治療とリハビリを繰り返しながら、チャンピオンらしいファイティングスピリットを感じさせる走りは、レースファンのハートをつかみました。

そして、ケガから約1年が経った21年、マルケスはもっとも得意とするドイツGPで、再び勝利を手にします。その後、アメリカズGPとサンマリノGPでも優勝し、21年シーズンは完全復活を感じさせましたが、終盤は再びケガに苦しみました。

22年は、20年に骨折した右上腕の4度目の手術を行うためにシーズン中盤を欠場することになりましたが、HondaのホームGPとなる日本GPで3年ぶりにポールポジションを獲得、オーストラリアGPの2位で最高峰クラス100回目の表彰台を獲得するなど、マルケスらしい輝きを放つ瞬間がいくつもありました。

こうして、モータースポーツで最も成功した選手の一人として常に世界の注目を集めてきたマルケス。Repsol Honda Teamから出場する最後の舞台となったバレンシアGPは、12年のシーズン終了後のテストでHonda RC213Vに初めて乗ったサーキットであり、13年には初めて世界チャンピオンに輝いた場所でした。

そのサーキットでラストランに挑んだマルケスは、土曜日のスプリントで3位になり、ファンを感動させました。そして、決勝でもトップグループを激しく追撃しましたが、ホルヘ・マルティン(ドゥカティ)と接触し、転倒リタイアに終わりました。しかし、最後まで全力を尽くしたマルケスの走りに、サーキットを埋め尽くした大観衆から大きな拍手が送られました。

マルケスは、デビューした当時のマシンである13年型RC213Vが待ち受けるガレージにチェッカーを受けて戻ることはできませんでしたが、最後までファンの脳裏に焼きつく走りをみせました。

Repsol Honda TeamとHRCは24年シーズン、新たなチャレンジに挑むマルケスと、熱い戦いを繰り広げることを期待しています。


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Marc Márquez
Marc Márquez 93
Repsol Honda Team
今日は感動的な一日でした。正直、この1週間は感情を抑えるのが難しい瞬間が何度もありました。残念なことは、今日の決勝を完走できなかったことです。今日はとても調子がよく、表彰台はもちろん、それ以上を狙える可能性もありました。転倒は私のミスではありませんでした。チャンピオン争いをするマルティン選手がアタックモードに入っていての接触でした。彼に対して、私はアタックモードには入っていませんでした。こういうことは、チャンピオン争いをしていれば起こりうることです。今日一番大切なことは、HRCとRepsol Honda Teamと過ごしたすばらしい時間を思い出すことでした。私たちは長い間、一緒に信じられないようなストーリーを描いてきたし、私にとってはチーム以上の存在でした。2013年から11年間、本当にありがとう



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