オーストリアGPは青空が広がる中で開幕を迎えました。マルケスとミルは、午前中のフリー走行(FP)、午後のプラクティスを通して、アップグレードされたHonda RC213Vのエアロダイナミクス・パッケージのテストメニューを着実にこなしました。
午前中に行われたFPは、マルケスにとってアップデートされたエアロパーツを理解するための時間となりました。マルケスは従来のエアロパーツとの比較テストを行いながら走行。4コーナーで転倒しましたが、再スタートを切って最初のセッションを終えました。
午後のセッションでは、午前中のデータをもとにマシンの全体的なフィーリング向上に努めました。このセッションでマルケスは着実にタイムを更新。一時はトップ2につけるなど、印象的な走りをみせてラップを重ねます。しかし、セッション終盤はクリアラップが取れず、それ以上のタイムの更新はかないませんでした。最終的にマルケスのベストタイムは1分29秒356で13番手となりました。
チームメートのミルは、午後のプラクティスではセッション終盤に降った雨の影響でタイムアタックのチャンスを逃し、セッション中盤にマークしたベストタイムを更新することができませんでした。2020年にMotoGPクラスのワールド・チャンピオンとなったミルは、この年のオーストリアGPで2位となり、MotoGPクラスで初の表彰台を獲得しています。この日は最終的に23番手でしたが、セッション前半のペースは、ミルのポテンシャルが順位以上に高いことを証明するものでした。明日の走行では、その実力を存分に発揮することを目指します。
土曜日は予選、スプリントレースともにドライコンディションになることが予想されています。ドラマチックなレースが展開されそうです。