アメリカズGPで優勝したアレックス・リンス(LCR Honda CASTROL)は13位、HRC Teamからワイルドカードで出場のステファン・ブラドルが15位、マルク・マルケス(Repsol Honda Team)の代役として出場のイケル・レクオーナが18位とポイントを獲得できずにスプリントレースを終えました。また、Honda勢で唯一予選Q2に進出して11番グリッドからスプリントレースに挑んだ中上貴晶は、12番手を走行していた4周目に転倒しリタイア。20番グリッドのジョアン・ミル(Repsol Honda Team)は、17番手を走行していた8周目に転倒し、リタイアに終わりました。
Honda勢最上位の13位でフィニッシュしたリンスは、プラクティス、予選と思うようにタイムを短縮できず、18番グリッドから挑み、13位でした。リンスは、ポイント獲得圏内のグループを視野に1分38秒台から39秒台で走行しましたが、序盤の遅れが影響し、ポイント獲得圏内のグループに届きませんでした。前戦アメリカズGPでは、今季初優勝を達成。今大会も好成績が期待されましたが、セットアップが進まず、予選、スプリントともに苦戦しました。日曜日の決勝レースでは、データをしっかり分析して問題点を解消し、追い上げのレースに挑みます。
ワイルドカードで参戦のテストライダー、ステファン・ブラドル(HRC Team)は15位でチェッカーを受けました。ヘレスで定期的にテストを行ってきたブラドルは、いくつかのアイテムを試しながら、ペース改善の作業を行いました。結果は15位ですが、RC213Vのポテンシャル向上に向けて、多くのデータを収集しました。
ケガで欠場しているマルク・マルケスの代役として出場のレクオーナは、初めて乗るRC213Vで着実にペースを上げ、23番グリッドからスプリントレースに挑みました。プラクティス、予選のベストタイムは1分38秒582。スプリントでは1分40秒台でラップを刻み、日曜日の決勝レースでは、さらにペースを上げる意気込みです。
予選20番手からスプリントレースに挑んだミルは、好スタートを切って12番手まで順位を上げましたが、スタート直後の2コーナーで4台が転倒する多重クラッシュが発生。すばらしいスタートを切っただけに、ミルにとっては残念な赤旗中断となりました。再開されたレースは、12周から11周に短縮され、ミルは再スタートしてからもポジションアップに全力を尽くしましたが、レース後半の8周目に6コーナーで転倒を喫しリタイアに終わりました。
今大会、Honda勢で唯一Q2に進出し、11番グリッドからレースに挑んだ中上貴晶は、12番手を走行していた4周目の9コーナーでフロントから転倒、リタイアに終わりました。午前中の涼しい時間帯では、快調にラップを刻んでいた中上。その涼しい時間帯に行われた予選では、セッション開始直後から小雨降り続ける不安定なコンディションに翻弄されました。一時は3番手までポジションを上げたものの、最終的には11番手。そしてスプリントレースでは、序盤にフロントから転倒を喫し、「不可解な転倒だった」と肩を落としました。日曜日の決勝レースでは、タイヤの選択をもう一度考え、追い上げのレースに挑みます。