Race
MotoGP 2023
Round 4

中上貴晶今季ベストの9位。ブラドル14位でともにポイント獲得

es Circuito de Jerez - Angel Nieto

第4戦スペインGPの決勝レースは、予選11番手の中上貴晶(LCR Honda IDEMITSU)が9位でフィニッシュ。以下、ワイルドカードで出場のステファン・ブラドル(HRC Team)が14位になり、ともにポイントを獲得しました。

中上貴晶今季ベストの9位。ブラドル14位でともにポイント獲得

開幕戦ポルトガルGPで右手親指を骨折したマルク・マルケス(Repsol Honda Team)の代役として出場のイケル・レクオーナが16位。また、前戦アメリカズGPで今季初優勝を達成したアレックス・リンス(LCR Honda CASTROL)、ジョアン・ミル(Repsol Honda Team)はともに転倒リタイアに終わりました。

Honda勢最上位となる9位でフィニッシュした中上は、午前中に行われたウォームアップでトップから0.381秒差の6番手につけ、決勝へ期待を膨らませました。そして、確実にスタートを切った中上は、レース中盤までマルコ・ベツェッキ(ドゥカティ)と11番手争いを繰り広げ、マーベリック・ビニャーレス(アプリリア)、アレックス・マルケス(ドゥカティ)を追撃して8番手争いのグループを形成しました。そしてレース後半になると、ベゼッキが転倒したことで10番手へ。さらに、ビニャーレスが最終ラップに転倒し、9番手へとポジションを上げました。

し烈な戦いとなった終盤は、先行するアレックス・マルケス(ドゥカティ)との差を縮め、後方からはファビオ・クアルタラロ(ヤマハ)が追い上げるという厳しい展開でしたが、しっかり9位をキープしてチェッカーを受けました。

テストライダーでワイルドカードでの出場となったブラドルが、14位でフィニッシュ。ポイントを獲得しました。前日の予選で19番手。スプリントレースで16位のブラドルは、この日も完走し、RC213Vの開発データをしっかり蓄積しました。今大会の目標は、Hondaライダーはもちろんのことライバル勢の走りを見て、RC213Vの改善点などを見極めることでした。プラクティス、予選、スプリント、そして決勝レースとしっかり走り切ったことで、ブラドルは多くのデータを獲得することに成功しました。

マルケスの代役として出場のレクオーナは、ポイント獲得には届きませんでしたが、スプリント、決勝レースと両レースともに完走を果たしました。セッションをこなすごとにスピードをあげられたというレクオーナ。後半はタイヤの消耗に苦戦しましたが、終盤はライディングのコツをつかみ、先行するラウル・フェルナンデス(KTM)に迫りました。しかし、惜しくも16位。ポイントは獲得できませんでした。今大会、MotoGPで多くの経験を積んだレクオーナは、休む暇もなくスーパーバイク世界選手権第4戦カタルニア大会に挑みます。

前戦アメリカズGPでHonda移籍3戦目にして優勝を達成したリンスは、17番グリッドからスタートを切り、オープニングラップで転倒、再スタートしますが、2周を終えてピットに戻りリタイア。19番手スタートのミルも2周目に転倒を喫し、リタイアとなりました。

今大会は、前日のスプリントに続き、スタート直後の転倒事故で赤旗中断となり、25周のレースは24周に減算されて行われました。

今大会、表彰台に立てなかったHonda勢ですが、月曜日の公式テストでこれからの戦いに向けてテストメニューに取り組みます。


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Takaaki Nakagami
Takaaki Nakagami 30
IDEMITSU Honda LCR
厳しいレースでした。今大会は、得意なコースということもあり、いいレース展開を期待していました。しかし、今日はリアのグリップが非常に悪くて思うようなペースでは走れませんでした。タイヤは金曜日のFP1、FP2で走ってミディアムを選択しました。このときはペースも安定していたのですが、今日はこれまで感じたことがないグリップ不足を感じました。昨日のスプリントは不可解な転倒だったので、今日は何としてもゴールしたいと思っていました。前を走るライダーの転倒などもあって、シングルフィニッシュできたのはラッキーでした。明日は、これからの大会に向けて重要なテストになるので、しっかりデータを収集したいです 

Stefan Bradl 6
HRC Team
とてもいいレースウイークとなりました。多くのことを学び、多くのデータを収集することができました。われわれの期待は現実的なものであり、テストチームとしての目標を、しっかり達成することができました。自分たちの仕事をこなし、予定していたメニューを消化し、転倒もなく、そしてポイントを獲得することもできました。そして、もっとも重要なことは、ほかのHondaライダーやライバル勢の走りを見ることができたことです。HRCのエンジニアに、自分たちのストロングポイントや、ライバル勢に近づくためには何を改善すべきかなど、実に多くのフィードバックをすることができました。チームと一緒にレースをすることで、多くのことを学ぶことができました。将来に向けてポジティブな週末を過ごすことができたと思います。チームに感謝しています 

Iker Lecuona
Iker Lecuona 27
Repsol Honda Team
最初に言いたいことは、今週は夢のような時間を過ごすことができたということです。MotoGPのファクトリーライダーとして、そしてRepsol Honda Teamの一員として、スペインGPに参加することができました。子どものころから夢見ていた瞬間でした。HRC、Repsol、そしてここにいるすべてのクルーに、感謝の気持ちを伝えたいです。みんなよく働いてくれました。そして、僕を助けてくれました。マシンに乗るたびにスピードが上がり、フィーリングもよくなりました。レースでは、最初の10周は集団についていくことができましたが、その後は、フロントタイヤのパフォーマンスが少し落ちたような感じになり、その対処法がわからず、遅れてしまいました。でも終盤は、だんだん慣れてきて、ラウルに追いつくことができました。あと半周あれば、彼を抜いてポイントを獲得できたかも知れません。とにかく、すばらしい週末でした。本当にハッピーです。みんなに感謝しています。そして、これからは、バルセロナで開催されるWSBKに向けて気持ちを切り替え、準備したいです 

Alex Rins
Alex Rins 42
LCR Honda CASTROL
レース中に何が起こったのかを理解する必要があります。クラッチのフィーリングがよくなくて、クラッシュしてしまいました。重要なのは、次のレースに向けて原因を分析し、改善することです。明日はテストがあります。いろいろなパーツを試すことができるので、集中したいです 

Joan Mir
Joan Mir 36
Repsol Honda Team
暑い日が続き、厳しい大会になりました。われわれは、マシンを理解し限界を克服するために取り組んでいますが、プッシュしようとすると限界に達しフロントを失ってしまいます。幸いにも、明日のテストでそれを改善する時間があります。明日はベースセッティングに取り組みたいです。今回、ステファンが取り組んでいるテストメニューは、僕らに役立つものがいくつかあると思うので、明日のテストが楽しみです。このマシンでまだ4戦しかしていません。これからも改善を続けていかなければなりません 



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