その中で、アメリカズGPの舞台となるサーキット・オブ・ジ・アメリカズ(COTA)を得意とするアレックス・リンス(LCR Honda CASTROL)が3番手と好走を見せました。午前中、時折り、小雨が降ったP1は2分4秒097で14番手でしたが、P2では1.702秒タイムを短縮し、2分2秒395をマークして一気にポジションを上げました。トップとの差は、0.217秒。ダイレクトでQ2進出を果たしたリンスは、明日の予選では、今季初のフロントロー獲得に挑みます。
リンスはこれまでCOTAでは、13年にMoto3クラスで優勝、Moto2クラスでは16年に優勝、そしてMotoGPクラスでは19年に優勝と3クラス制覇を達成しています。LCR Honda CASTROLに移籍した今年は、開幕戦ポルトガルGPで10位、第2戦アルゼンチンGPでは9位。このレースでは、上位グループで好走を見せるも、ウエットコンディションの中で視界不良のため9位までポジションを落とす悔しい結果に終わっているだけに、今大会はHonda移籍初表彰台、初優勝が期待されます。
前戦アルゼンチンGPのスプリントレースで転倒し、首や足を負傷して日曜日の決勝レースを欠場したジョアン・ミル(Repsol Honda Team)は、11番手でした。P1は2分4秒312で11番手。P2では1.408秒タイムを短縮する2分2秒904をマークしましたが、ポジションを一つ落とし12番手で初日を終えました。前戦アルゼンチンGPのケガの影響で体調はまだ100%ではありませんが、Q1からQ2進出を狙い、上位グリッドを目指します。
チームメートの中上貴晶(LCR Honda IDEMITSU)は、P1で9番手とまずまず好調なスタートを切りました。P2でもトップ10内のタイムを連続でマークしますが、セッション終盤のアタックで13番手へとポジションを落としました。中上も、P1からP2にかけて0.931秒タイムを短縮しましたが、全体的にタイムが上がり、ダイレクトでのQ2進出は果たせませんでした。しかし、チームメートのリンスが好タイムをマークしており、土曜日の予選では、チームメートのデータを活かし、Q2進出を狙います。
開幕戦ポルトガルGPの決勝レースで右手親指を骨折、アルゼンチンGPから2戦連続で欠場のマルク・マルケス(Repsol Honda Team)の代役としてステファン・ブラドルが出場しました。ブラドルは、大会直前にスペインのヘレス・サーキット‐アンヘル・ニエトでテスト走行を行い、そのままアメリカ入りするというハードな日程となりましたが、着実にタイムを短縮し、トップから1.951秒差の20番手でした。今大会は、マルク・マルケスのマシンでセットアップに集中し、マルケスの復帰に向けて多くのデータを収集する意気込みです。