マルケスは、前日のフリー走行で14番手と苦戦しましたが、土曜日の午前中に行われたフリー走行では、スプリントレースに向けてロングランを実施、1分39秒台で連続ラップを刻みました。
その後、午前10時50分から11時5分までQ1が行われ、マルケスは、1分37秒675のサーキットベストタイムをマークしてQ2進出を果たすと、上位10台とQ1からの2台の計12台で競われたQ2でもサーキットベストタイムをさらに更新する1分37秒226をマーク。今季初のポールポジション(PP)獲得を果たしました。マルケスのPP獲得は昨年の日本GP以来で、MotoGPクラスでは64回目、全クラス通算92回目となりました。
そして、Q1とQ2を終えた3時間半後の午後3時に、グランプリ史上初のスプリントレースのスタートが切られました。
スプリントレースは、通常のレース距離の半分で行われます。優勝者には12ポイントが与えられ、9位までの選手がポイントを獲得。レース距離とポイントは半分ですが、チャンピオンシップを考えれば非常に重要なレースとなります。
そのレースでホールショットを奪ったマルケスは、2周目にホルヘ・マルティン(ドゥカティ)とフランチェスコ・バニャイア(ドゥカティ)に先行を許し、レース中盤には5番手までポジションを落としますが、先行するミゲル・オリベイラ(アプリリア)とジャック・ミラー(KTM)を11周目にかわし、そのまま3番手をキープしてチェッカーを受けました。
LCR Honda CASTROLに移籍して初レースに挑んだアレックス・リンスは、予選16番手から13位でフィニッシュしました。前日のフリー走行で13番手だったリンスは、Q1からの予選となり、16番グリッドが確定。そして迎えたスプリントレースでは、序盤の混乱を切り抜けるとオープニングラップ12番手につけました。その後、混戦の中で14番手までポジションを落としますが、レース中盤に13番手に浮上すると、そのポジションをキープしてチェッカーを受けました。
前日のフリー走行で15番手の中上貴晶(LCR Honda IDEMITSU)もQ1からの予選になり18番グリッドが確定しました。後方からのスタートとなりましたが、オープニングラップ18番手から2周目に16番手に浮上、9周目にファビオ・ディ・ジャンアントニオ(ドゥカティ)をかわすと、15位でチェッカーを受けました。中上は、ウインターテストからリアのトラクション不足が課題になっていますが、この2日間で多くのデータを収集することに成功しました。
Repsol Honda Teamで初のレースに挑んだジョアン・ミルは、大接戦となったQ1で4番手。わずか0.094秒差でQ2進出を逃しました。そして、14番グリッドから追い上げに挑んだミルですが、オープニングラップにファビオ・クアルタラロ(ヤマハ)と接触、転倒リタイアに終わりました。今大会はFP1で2番手と好調なスタートを切り、その後も快調にラップを刻みました。日曜日の25ラップのレースでは、スプリントレースの悔しさをぶつけます。
今大会、Honda勢は4選手ともにQ1からの予選になり、マルケスはPPを獲得しましたが、その他の3選手は予選グリッドが悪く、スプリントレースを厳しいものにしました。しかし、日曜日の25周のレースでは、追い上げのレースに挑みます。