好スタートからトップグループに加わったマルケスは、3周目の3コーナーのブレーキングでフロントタイヤをロックさせたことで、前を走るホルヘ・マルティン(ドゥカティ)に接触、その衝撃で2人の前にいたミゲル・オリベイラ(アプリリア)に追突するアクシデントに見舞われました。
マルケスとオリベイラは転倒し、マルケスは右手の第一中手骨を骨折するケガを負いましたが、オリベイラにケガはありませんでした。マルケスは、事故の後、すぐにオリベイラとチームに謝罪しました。また、連戦となる第2戦アルゼンチンGPに向けてマルケスは、骨折した右手の状態を検査しています。
マルケスは転倒リタイアに終わりましたが、予選16番手のアレックス・リンス(LCR Honda CASTROL)がエネア・バスティアニーニの欠場で15番グリッドからスタートして10位、予選14番手(13番グリッド)のジョアン・ミル(Repsol Honda Team)が11位、予選18番手(17番グリッド)の中上貴晶(LCR Honda IDEMITSU)が12位でチェッカーを受けました。
今大会がMotoGPクラス100戦目の出場となるリンスは、オープニングラップ11番手から序盤は9番手までポジションを上げますが、6台で繰り広げられたし烈な4位争いを視野に10位でフィニッシュしました。今大会はコーナーでライバルとの差を縮めるも、ストレートでロスする苦しい戦いとなり、思うような戦いはできませんでした。
リンスは、前日のスプリントレースでは13位。ポイントを獲得できませんでしたが、この日の決勝レースでは、トップ10フィニッシュを果たしました。
ミルは、前日のスプリントレースでファビオ・クアルタラロ(ヤマハ)と接触し転倒しました。そのため今日のレースでは「ロングラップ」のペナルティーを科せられ、最終的に11位でした。
13番グリッドからスタートしたミルは、3周目に9番手までポジションを上げますが、4周目にロングラップを消化したことで15番手までポジションを落としました。そこから粘り強い追い上げを見せ、中盤は中上を追走し、終盤にパスして11位でチェッカーを受けました。
予選18番手の中上は、オープニングラップで16番手に浮上すると、3周目には13番手へ。以後、レース中盤は、ラウル・フェルナンデス(アプリリア)を追撃し、後半にフェルナンデスをパスして12位でチェッカーを受けました。
前日に行われたスプリントレースでは激しい戦いの中で15位に終わり、ポイントを獲得できませんでしたが、このレースで多くのデータを収集した中上は、決勝レースでポジションを上げることに成功しました。
今大会はリアタイヤのトラクション不足に苦しみましたが、フリー走行、予選、そしてスプリントレースで得たデータから、決勝ではリアにソフトを選択。その結果、レース中盤までいいリズムを刻み、終盤もしっかり走り抜くことに成功しました。
次戦アルゼンチンGPは、休む暇もなく連戦となりますが、Honda勢は、さらに上位を目指します。