ポル・エスパルガロが2年連続のバレンシアGP表彰台を狙う
2021年のシーズン最終戦となる第18戦バレンシアGPが、11月12日(金)から14日(日)の3日間、スペイン・バレンシアのサーキット・リカルド・トルモ(以下、バレンシア・サーキット)で行われます。バレンシアGPは1999年に第1回大会が開催され、今年で23回目を迎えます。昨年はバレンシア・サーキットで2週連続開催(ヨーロッパGP&バレンシアGP)となり、バレンシア・サーキットでのグランプリ開催は24回目となります。
バレンシア・サーキットは、一周が4.005kmのテクニカルコース。スペインGPが開催されるヘレス、マレーシアGPが開催されるセパン同様、ウインターテストの舞台としても定着しています。そのため、ライダーの経験値が高く、チームの持つデータも豊富で、初日からレベルの高い走りが繰り広げられます。
コースの特徴は、左回りで低中速コーナーが連続し、メインストレートを除いて、常にマシンがどちらかにバンクしている難易度の高いレイアウトです。また、11月のバレンシアは不安定な天候になることが多く、例年、チームの総合力が要求されます。コロナ禍の中で開催された昨シーズンは、ポルトガルGPが最終戦となりましたが、今年は再びシーズン最終戦の舞台となりました。バレンシア・サーキットでは、これまでファンの脳裏に刻まれる名勝負が数多く繰り広げられてきました。
ポルトガルのアルガルベ・インターナショナル・サーキット(以下、アルガルベ)で開催させた第17戦アルガルベGPでは、アレックス・マルケス(LCR Honda CASTROL)が今季ベストの4位でフィニッシュしました。MotoGPクラスにデビューして2年目のシーズン。予選では、新品タイヤのパフォーマンスをなかなか発揮できないというこれまでのウイークポイントを克服してベストグリッドとなる8番手を獲得。決勝では好スタートから表彰台争いに加わり、惜しくも4位でした。シーズン最終戦となる今大会はアレックス・マルケスにとってはホームGP。さらに上位を目指し、今季初表彰台、初優勝を目指します。
ポル・エスパルガロ(Repsol Honda Team)は、前戦アルガルベGPで6位。エミリア=ロマーニャGPから2戦連続表彰台獲得は果たせませんでしたが、レベルの高い走りを見せました。ポル・エスパルガロは6番グリッドから好スタートを切ります。その後、混戦の中でポジションを落としますが、着実に追い上げて6位でフィニッシュ。昨年3位表彰台に立っているバレンシアで、今季2回目の表彰台と初優勝を目指します。
前戦アルガルベGPで最後尾グリッドの22番手からすばらしい追い上げを見せて11位でフィニッシュの中上貴晶(LCR Honda IDEMITSU)が、念願の初表彰台に挑みます。2週連続開催となった昨年は、2戦連続フロントロー3番手からヨーロッパGPでは4位。バレンシアGPでは3位に浮上しますが転倒を喫しました。今年はその悔しさを晴らす戦い。今季ベストグリッド、ベストリザルトを目指します。
オフロードトレーニングで転倒し前戦アルガルベGPを欠場したマルク・マルケス(Repsol Honda Team)は、引き続き、今大会を欠場します。マルク・マルケスは、転倒の際に視力に障害が発生し、11月18日と19日の2日間、ヘレスで行われるテストもキャンセル。2月上旬にマレーシアのセパンで始まるプレシーズンテストに100%の状態で臨むため、目の治療につとめます。