先週のスティリアGP、そしてオーストリアGPが開催されるレッドブル・リンクは、右回りのハイスピードコースのため、まだ完全に回復していない右腕に大きな負担がかかります。そのため、スティリアGPでは予想以上に厳しい走りを強いられ、予選8番手、決勝8位という結果でした。
今大会はスティリアGPの経験を活かしたことで、ドイツGPと同じ5番グリッドを獲得することができました。マルケスにとって初めて経験する同一サーキットでの2連戦となりましたが、完全復活に向けて大きな弾みとなりました。
「まだ優勝争いに加わるだけのペースはない」と語るマルク・マルケスですが、第8戦ドイツGPの優勝に続く、今季2回目の表彰台獲得が期待されます。
チームメートのポル・エスパルガロ(Repsol Honda Team)が、初日11番手から2日目のFP3で10番手へと一つポジションを上げ、ダイレクトでQ2進出を果たしました。そして、Q1からQ2に進出した2台を加え、12台でQ2が行われ、ポル・エスパルガロは1分23秒738で11番手でした。FP3でマークした1分23秒481の自己ベストを更新することはできませんでしたが、決勝に向けて着実にセットアップを進めました。
この日は、終日、青空が広がり、午前中のFP3は気温が22℃でしたが、午後のQ2では30℃へと上昇。路面温度も23℃から38℃に上がり、タイヤのパフォーマンスを活かすのが難しいセッションとなりました。
初日4番手と好調なスタートを切った中上貴晶(LCR Honda IDEMITSU)は、大接戦となったFP3で8番手へとポジションを落としましたがダイレクトでQ2進出を果たしました。そして12台で行われたQ2では、ミスもあり、1分23秒990で12番手。ポル・エスパルガロ同様、FP3でマークした自己ベストタイム1分23秒362を更新することはできませんでしたが、決勝に向けて準備を整えました。
前戦スティリアGPでは、予選10番手から5位でフィニッシュしています。今大会は12番手とややポジションを落としましたが、前戦スティリアGPと同じ4列目からのスタートであり、決勝では追い上げのレースに挑みます。
初日7番手と好調なスタートを切ったアレックス・マルケス(LCR Honda CASTROL)は、大接戦となったFP3で16番手へ後退し、Q1からの予選となりました。Q1では、Q2進出を目指し厳しい戦いに加わりましたが、わずかの差で4番手。惜しくもQ2進出を果たせず、14番グリッドが確定しました。Q2進出こそ逃しましたが、初日からの好調をキープしており、決勝の追い上げに期待です。