今大会は、開幕までの数日間、雨の多い不安定な天候が続きました。しかし、開幕初日の午前中は青空が広がる絶好のコンディションとなり、その中で中上は、走り出しから1分24秒台で連続ラップをこなしました。セッション終盤には、前後にミディアムコンパウンドの新品タイヤを装着し2周連続で1分23秒台をマーク。最終ラップに刻んだ1分23秒805で首位に浮上しました。
レッドブルリンクは、昨シーズンも2週連続の開催となりました。先に行われたオーストリアGPで中上は予選10番手、2週目のスティリアGPではポールポジション(PP)争いを繰り広げ、わずかの差で2番手でした。この日のベストタイムは、そのときのベストにわずか0.2秒届きませんでしたが、FP1としてはすばらしいタイムでした。
今年はスティリアGPが先に行われるため、スティリアGPで2年連続のフロントローと今季初のPP獲得が期待されます。
Repsol Honda Teamで10戦目を迎えるポル・エスパルガロが、初日5番手と順調なスタートを切りました。FP1では、タイヤテストをこなしながら着実にタイムを更新しました。最後のアタックも「改善の余地はある」と2日目のタイム短縮に自信を見せる快走でした。ウエットコンディションになったFP2では、まっさきにコースイン。Hondaで初の表彰台獲得、2年連続スティリアGP表彰台獲得に向けて気合の入った走りを見せました。昨年の大会では3位表彰台に立っているだけに、土曜日のFP3と予選に注目です。
ポル・エスパルガロに続き、マルク・マルケス(Repsol Honda Team)が6番手タイムをマークしました。マルク・マルケスにとっては、思ったようにタイムを出せず、フラストレーションをためる一日となりましたが、ハイスピードコースでのマシンの切り返しもスムーズになり、右腕の力も着実に復活したことを感じさせる走りでした。ウエットになったFP2もウエットのセッションとレインタイヤのフィーリングを確認。不安定な天候が予想される日曜日の決勝レースに向けて準備を進めました。
FP1で13番手だったアレックス・マルケス(LCR Honda CASTROL)が、ウエットコンディションとなったFP2ではHonda勢トップの7番手と好調な走りを見せました。ドライコンディションでは、フロントにソフト、リアにミディアムを入れて1セットで走行を続けて13番手につけるなど内容は悪くありませんでした。今年は新品タイヤのパフォーマンスをうまく引き出せず苦戦していますが、ウイークポイント克服に一歩前進したことを感じさせる走りでした。また、ウエットコンディションではHonda勢でもっとも安定した走りを見せており、後半戦の巻き返しに期待です。