その中でHonda勢は、ポル・エスパルガロ(Repsol Honda Team)が、FP1で4番手、FP2では0.902秒タイムを短縮するも5番手にダウンという厳しさでしたが、総合5番手で初日を終えました。
前戦カタルニアGPで転倒リタイアに終わったポル・エスパルガロは、翌日の公式テストで72ラップをこなし総合6番手。コロナ禍の中でRepsol Honda Teamに移籍しても十分にテストする時間がなかったポル・エスパルガロとしては貴重な一日となり、その成果を今大会のフリー走行につなげました。FP1、FP2ともに転倒を喫しましたが、攻めの走りができるようになってきました。2日目のFP3ではダイレクトでQ2進出を果たし、予選では第5戦フランスGPの8番手をしのぐグリッドを目指します。
ケガからの復帰後、6戦目を迎えるマルク・マルケス(Repsol Honda Team)は、大接戦の中で12番手でした。FP1では、第5戦フランスGPのFP3以来となるセッショントップタイムをマーク。本来の走りにまた一歩近づいたことを感じさせました。そして気温が30℃を超えた午後のセッションでは、決勝を想定して、前後にハードタイヤを装着。後半は、リアにミディアムを装着して連続走行をこなしました。ベストタイムでは12番手ですが、連続ラップの内容ではライバルをしのぐもので、復帰してからもっともいい状態でした。FP3、そして予選の走りに注目されます。
この数戦、不運のレースが続き、結果を残せていない中上貴晶(LCR Honda IDEMITSU)が6番手で初日を終えました。前戦カタルニアGPは2度のロングラップペナルティーで13位。しかし、翌日に行われた公式テストでは、セットアップを進めて23台中3番手と好調な走りを見せました。ドイツGPの初日はカタルニアテストで好感触だったセットアップを確認する重要な一日となりました。土曜日のFP3ではダイレクトでQ2進出を果たし、予選では第4戦スペインGPの5位以上を目指します。
アレックス・マルケス(LCR Honda CASTROL)は、13番手とまずまずのスタートを切りました。今年はフリー走行で、連続周回では好タイムをマークするも新品タイヤのアタックでタイムを更新できず苦戦してきました。今大会は、RC213Vで初めて走るザクセンリンクを着実に攻略しました。前戦カタルニアGP後のテストでエアロパーツなどニューパーツのテストを行い、今大会を迎えました。この日は、Honda勢全体が、テストの成果を感じさせる一日となりました。