ケガから復帰3戦目のマルク・マルケス(Repsol Honda Team)が6番手、中上貴晶(LCR Honda IDEMITSU)が7番手、ポル・エスパルガロ(Repsol Honda Team)が8番手と、Honda勢が僅差で続きました。アレックス・マルケス(LCR Honda CASTROL)はQ2に進出できず19番手でした。
復帰3戦目を迎えるマルク・マルケスは、初日8番手と順調なスタートを切り、2日目のフリー走行と予選も完全復活に向けて着実にステップを刻んでいることを感じさせました。ウエットコンディションで行われたFP3では、復帰して初のセッショントップタイムをマーク。ウエットからドライへと変化した予選では、セッション終盤に首位に浮上。ポールポジション(PP)獲得も期待されましたが、最終ラップのし烈なアタック合戦で5選手が先行し6番手へとダウンしました。復帰後初のPP獲得、フロントロー獲得は果たせませんでしたが、本来のパフォーマンスに着実に近づいていることを感じさせる一日となり、2列目から挑む決勝では、2019年の最終戦バレンシアGP以来の優勝と復帰後初となる表彰台獲得が期待されます。
初日10番手とまずまずのスタートを切った中上が、マルク・マルケスと0.083秒差の7番手でした。前戦スペインGPの5番グリッドを上回ることはできませんでしたが、不安定な天候と目まぐるしく変わるコンディションにうまく適応し、着実にセットアップを進めました。ウエットコンディションで始まった予選Q2では、路面が乾くのを待ってスリックタイヤでコースイン。その作戦が決まり、周回するごとにタイムを短縮しました。セッション終盤、一時的にやや雨が大粒になったことで中上はアタックをやめましたが、最後までアタックした5選手がマルク・マルケスと中上に先行したことで7番手へと後退しました。しかし、ウエットでもドライでも順調にセットアップを進めることに成功。決勝日も不安定な天候が予想されるだけに、この2日間のデータを決勝に活かす意気込みです。
Repsol Honda Teamに移籍して5戦目を迎えるエスパルガロが、マルク・マルケス、中上に続き8番手。今季ベストグリッドを獲得しました。ウエットコンディションとなったFP3では5番手。ドライコンディションとなったFP4では4番手と、ウエットでもドライでも好走を見せました。そして迎えた予選ではマルク・マルケス、中上と一時はトップ3を形成。Honda勢が今季初のフロントロー独占という期待に包まれましたが、セッション終盤、瞬間的に雨脚が強くなり、スローダウンしたことでタイヤが冷え、転倒を喫しました。今大会はPP争いをするパフォーマンスがあったと振り返るエスパルガロ。昨年の大会では3位表彰台に立っています。今年はRepsol Honda Teamに移籍して、初の表彰台獲得、初優勝に挑みます。
アレックス・マルケスは19番手でした。ウエットコンディションのFP3では11番手。ドライコンディションになったFP4では9番手と順調な仕上がりを見せましたが、総合17番手は変わらず、Q1からの予選となりました。Q1はウエットコンディションとなり、セッション終盤に転倒を喫し9番手に終わったことで19番グリッドが確定しました。昨年、雨の大会では18番グリッドからすばらしい追い上げを見せて初表彰台獲得の2位でフィニッシュしています。今年も追い上げのレースに期待されます。