朝方まで降り続いた雨の影響でFP1はウエットコンディションで行われ、昨年の大会で3位表彰台に立っているポル・エスパルガロは、前後にソフトコンパウンドのレインタイヤを装着、走り出しから好調で4番手タイムをマークしました。ドライコンディションになったFP2は、前後ソフトのスリックタイヤで走行、1分35秒台から着実にタイムを上げて、セッション終盤には1分32秒137をマークし、総合4番手で初日を終えました。
前戦スペインGPを終えて、月曜日に行われた公式テストでさまざまなことをトライし、大きく前進したポル・エスパルガロですが、その走りをフランスGPにつなげることに成功しました。土曜日の予選では今季初のフロントロー、ポールポジションが期待されます。
ケガからの復帰3戦目を迎えるマルク・マルケスが8番手で初日を終えました。FP1は前後ソフトのレインタイヤでスタートし、徐々に乾いていく路面を見てスリックタイヤを試しますが、すぐに無理と判断。セッション終盤には前後ミディアムのレインタイヤでベストタイムをマークして5番手とまずまずのスタートを切りました。FP2は前後ソフトのスリックタイヤで走行し、着実にタイムを上げて8番手。トップから0.885秒差で初日を終えました。本来のリズムを着実に取り戻しつつあるマルク・マルケス。2日目のフリー走行、予選でも着実にタイムを上げていく作戦です。
前戦スペインGPで初表彰台獲得まで0.6秒差に迫った中上貴晶(LCR Honda IDEMITSU)は、気温11℃、路面温度9℃という厳しい条件となったFP1は15番手と慎重なスタート。ドライになったFP2は前後ソフトのスリックタイヤで徐々にペースを上げていきますが、転倒者が多く、イエローフラッグのためにタイム更新のチャンスを何度も逃しました。それでもトップ10で初日を終え、好調さをアピールしました。
125cc時代の2009年フランス大会ではベストリザルトとなる5位でフィニッシュ。Moto2時代の13年にはル・マンで初PPを獲得。MotoGPクラスでは、2年目のシーズンとなった19年にベストグリッドとなる7番手を獲得するなど、この大会をきっかけにMotoGPマシンのパフォーマンスを引き出すことに成功しています。2日目も不安定な天候となりそうですが、FP3ではトップ10をキープし、予選では今季初のフロントローを狙います。
昨年、雨の大会で2位表彰台に立ったアレックス・マルケス(LCR Honda CASTROL)は厳しいコンディションとなったFP1で11番手。FP2では着実にタイムを上げましたが、トップから1.457秒差の17番手でした。前戦スペインGP後のテストでは大きな手応えを感じ取っていて、連続周回ではトップ10に匹敵する走りをしていますが、課題となっている一発のタイムが出せず今大会も苦戦。2日目のFP3、予選でポジションアップに挑みます。