Honda勢トップにつけた中上は、FP1で11番手につけると、FP2で一気にタイムを上げて6番手へと浮上しました。前戦ポルトガルGPでは、フリー走行の転倒の影響で最後尾21番グリッドからのスタートでしたが、10位でフィニッシュ。上り調子をアピールする戦いとなりました。今大会初日のフリー走行は、その好調さを確認する一日となり、土曜日のFP3では、ダイレクトでのQ2進出に挑みます。
中上は、ポルトガルGPの転倒で右鎖骨と胸骨の付け根部分を痛めましたが、1週間のインターバルでかなり回復。依然として完全な状態ではありませんが、得意のヘレスで本来の走りを取り戻すことに成功し、明るい表情でした。
RC213Vのマシン開発を担当するブラドルは今大会にワイルドカードで出場し、初日11番手につけました。ブラドルは、昨年、ケガで欠場したマルク・マルケスの代役として12戦に出場。最高位は7位と、マシン開発とともに、Repsol Honda Teamへ大きな貢献を果たしました。今年も引き続き、カタールで開催された開幕の2連戦に代役で出場し、14位/11位という結果を残しました。今季3度目の出場となりますが、ヘレスで実施したウインターテストとの比較が、今大会の大きな目標となります。
Repsol Honda Teamに移籍して4戦目を迎えるポル・エスパルガロは、14番手で初日を終えました。FP1ではトップから0.420秒差の8番手でしたが、FP2ではライバル勢がタイムを短縮していく中で思うようにタイムを短縮できず、14番手へとポジションを落としました。開幕戦から課題となっている新品タイヤのパフォーマンスをまだ十分に活かすことができていません。加えて、RC213Vで初めて走るサーキットが続いていますが、土曜日のFP3ではダイレクトでのQ2進出を目指し、予選では今季ベストを狙います。
昨年7月のスペインGPで右腕上腕を骨折し、前戦ポルトガルGPで約9か月、15戦ぶりに復帰を果たしたマルク・マルケスは、初日16番手でした。復帰2戦目を迎えたマルケスは、「今大会はかなり平常心に戻った」とコメントし、FP1では3番手につける好調なスタートとなりました。FP2でもほぼ同じタイムで連続周回を重ねたことで、ポジションは16番手となりました。
今大会のマルク・マルケスの目標は、レースウイークを通じてパフォーマンスをキープすることです。前戦ポルトガルGPでは、決勝で右腕の力が大幅に落ちて完走するのがやっとでした。今大会は、腕の状態を確認しながら、決勝で最大限の力を発揮できるようにすることが目標となります。この日のベストタイムは16番手でしたが、1分38秒台で連続ラップを刻んだ走りは、上位陣と遜色のないものでした。
アレックス・マルケスも、ベストタイムでは20番手でしたが、1分38秒台で連続周回するなど、内容は悪くありません。昨年、今年とアレックスの抱えている課題は、ニュータイヤを入れたときのパフォーマンスで、今年もフリー走行、予選でのアタックラップの改善に挑みます。土曜日のFP3ではダイレクトでのQ2進出を目指し、決勝では昨年の8位以上を目指します。