先週行われた第1戦カタールGPで、Repsol Honda Teamからデビューを飾ったポル・エスパルガロは、予選12番手から8位でフィニッシュしました。ポル・エスパルガロはスタート直後に他者と接触し、序盤にタイムをロスしました。しかし、このレースで優勝したM・ビニャーレス(ヤマハ)とは最終的に5.990秒差。序盤のタイムロスを除き、その後の周回でポル・エスパルガロが優勝者から遅れたのはわずか2.1秒でした。一周平均で約0.1秒遅れとなりますが、優勝者より速かった周回もあり、RC213Vでのデビュー戦としては驚異的な走りでした。今週のドーハGPでは、開幕前の公式テスト、開幕戦カタールGPで得た膨大なデータ、そして経験を活かし、さらに上位を目指します。
今大会の最大の課題は、予選でいいグリッドを獲得することです。そのためにはニュータイヤのパフォーマンスをいかに引き出すかが重要となります。目標は最低でも2列目。それが実現すれば、トップグループで戦えることは間違いありません。連戦となるドーハGPでどんな走りをみせてくれるのか。世界が注目しています。
昨年のスペインGPのケガで欠場が続いているマルク・マルケス(Repsol Honda Team)の代役として、ステファン・ブラドルが2週連続で出場します。先週のカタールGPは、予選17番手から11位まで追い上げました。ブラドルは、開幕前の公式テストからレギュラーライダーに見劣りしない走りを見せています。しかも、テストライダーとしての仕事をこなしながらなだけに、そのパフォーマンスには驚かされます。今週も最高峰クラスで6度タイトルを獲得したマルケスの代役をしっかり務めます。
マルク・マルケスは4月12日、手術をしたマドリードの病院で、復帰に向けた検診を受けます。
マルケスの弟アレックス・マルケス(LCR Honda CASTROL)は、開幕戦カタールGPは転倒リタイアに終わりました。予選16番手から決勝に挑んだアレックスは、序盤、他者との接触で大きくタイムをロスします。その後、力強い走りで14番手まで追い上げますが、5コーナーで転倒を喫し、リタイアとなりました。
チームメートの中上貴晶(LCR Honda IDEMITSU)は、予選11番手から序盤の混戦の中で17番手までポジションを落とし、7周目の9コーナーで転倒しました。中上は初日のフリー走行で14番手とやや苦戦しましたが、2日目のフリー走行でマシンのセットアップを進め、Q1をトップで通過するとQ2に復活、11番グリッドを獲得しました。決勝では追い上げのレースが期待されましたが、残念ながら転倒リタイアとなりました。
アレックス、中上ともに開幕戦カタールGPは悔しい結果に終わりましたが、昨年、ともに2週連続の大会では好結果を残しています。両選手のドーハGPでの巻き返しが期待されます。