「ライダーすべてが夢見るチームカラー」ジョアン・ミル初インタビュー
初めてRepsol Honda Teamのチームカラーを身にまとう2020年MotoGPチャンピオンのジョアン・ミルは、今後2年Hondaワークスライダーとしてのチャレンジに対する意気込みを語ってくれました。
ジョアン・ミルは、MotoGP史上最強チームの一員として初めて戦う上での気持ち、目的と姿勢を語りました。
バレンシアでデビューした時のRepsol Honda Teamの第一印象は?
“テストでのRepsol Honda Teamの第一印象は、本当によかったと思います。通常、違うチームから移籍する場合、今までとは全く違った人々や仕事のダイナミズムに慣れる必要がありますが、私はそれが好きなんです。ガレージにはたくさんの人がいて、楽しめました。すばらしいテストができたし、学校に戻った最初の日のような気分でした。”
この新しいチャレンジにどのように適応していきますか?
“前向きに新しいチームでいいスタートを切るという意志を持って、この新しいチャレンジに適応しようと思っています。個人的には、新たな学びがある、このようなチャレンジをいつも楽しんでいます。チームやマシンはどうなのか、チームのみんなに会うのはどうなのか。テストやこのプロセスを楽しみましたし、もっとチームメンバーに会うのが楽しみです。”
フィジカル面では、来年に向けてどのようなトレーニングをしていますか?
“フィジカル面では、準備のアプローチは変えていませんが、より力を入れました。毎年、より体調を整えようとより力を入れます。今年は特に、Hondaのマシンはフィジカルなものだと分かっていますから、特に力が入っています。技術面、肉体面のトレーニングはどちらも好きですが、今年は多分必要になるだろうから、肉体的なトレーニングにより集中しています。全体としては、ほぼ何も変えていません。”
MotoGP史上最も成功したチームであるRepsol Honda Teamに移籍する上で、最初に契約した時の思いは?
“このようなチームに入った時は、自分でも信じられませんでした。ライダーなら誰しもが、このチームのカラーを身にまとった自分を想像したことがあると思うので、その一員になれたことは、自分のキャリアの中で、こんな素敵な瞬間にたどり着けたことを本当に誇りに思います。今がその瞬間で、過去に成し遂げたことをもう一度繰り返す若さでもあるので、何ができるか見てみたいと思います。”
夢のチームカラー、子どもの頃、レプリカのレーシングスーツなど着たことは?
“過去にこのチームカラーを着たかどうかは覚えていませんが、おそらく身につけたと思います。夢の中では確かに着ていましたから、本当に素敵なことです。”
この色にはどんな意味があるのでしょうか?その遺産や歴史を受け継ぐ責任など、プレッシャーがあるのでしょうか?
“もちろん、このチームの一員であることは、勝つことだけがいい結果なので、より大きなプレッシャーになります。難しい時期であることは分かっていますから、レースに対するアプローチは変えず、力の限り早く走り、このチームカラーにあるべき栄光をもたらすことです。”
マルク・マルケスとピットを共にする気持ちは?何度も戦ってきたライバルが、今はチームメートです
“マルクはサーキット上で最高のライダーであり、最も多くのタイトルを獲得しているライダーですから、マルクとピットを共有することは真のチャレンジです。これは、ある意味ではとてもいいことですが、別の意味ではもっと難しいことでもあります。データを共有し、チームの一員として多くを学ぶことができますが、もし自分の思うようなパフォーマンスができなければ、ガレージの反対側には常にタフなライダーがいることになります。”
同じマシンに乗ってみて、マルクのライディングについて新たに驚いたことや、今まで気づかなかったことは?
“テスト中、彼と何周か一緒に走り、データを共有することができました。彼はこのマシンについて完ぺきに熟知しています。彼はマシンが求めるライディング、つまりコーナーにものすごく早く入っていくこと、をこなしています。RC213Vはおそらくこれまで乗ったマシンよりも速く、パワーの出方も、これまで試してきたマシンとは違います。自分はそれに慣れなければならないけど、マルクはその方法をよく知っているんだ。”
2023年の目標は?
“まず第一に、現実的でなければいけません。今は難しい時期に来ています。このマシンに素早く適応し、最初の数レースで自信とスピードを身につけることが鍵になると思います。そしてシーズン中盤からは、より表彰台に近づき、いい結果を残すことが目標になります。”
Repsol Honda Teamにどう貢献できるのか?
“若い、新人ライダーとして、チームに新鮮さをもたらすことができます。他のチームでの経験は、チームにいい情報を与えてくれるものです。また、タイトルを獲得するという目標は共通だと思います。これこそが、僕がチームに提供できることです。”
テスト終了後、マルクと会話いましたが、どんな話でしたか?
“テスト後に話すことは、至って普通のことです。新人ライダーがピットに来てマシンを試せば、どんな感想を持ったのか聞きたいものです。今回は、自分たちのやりたい方向性を共有しました。チームライダーがそれぞれの目標をめがけるのではなく、一緒に同じ方向に進むことがとても大切です。正しい道を一緒に歩んでいきたいし、今回はその話をしました。”