小椋藍がMoto2クラスでさらなる飛躍を目指す
オフィシャルエンジンを搭載するMoto2クラスは、毎年、厳しい戦いが続いており、今年も大接戦が繰り広げられることになります。その厳しい戦いに向けて、Moto2クラスに参戦するIDEMITSU Honda Team Asiaは、スペインのバレンシアとヘレス、そして公式テストが行われたポルトガル・アルガルベで合計8日間のテストに挑み、準備を整えました。
Moto2クラスで2年目を迎える小椋藍(IDEMITSU Honda Team Asia)は、4日間(2日を2回)のテストを行ったヘレスでは、常にトップタイム争いを繰り広げ、順調にセットアップを進めました。その後、ポルトガルのポルティマオでは、大接戦の中で総合6番手でプレシーズンテストを締めくくりました。Moto3クラスに出場した20年のカタールGPでは3位表彰台に立ち、Moto2クラスへのデビューイヤーとなった昨年は、カタール2戦目の第2戦ドーハGPで予選6番手、決勝5位と一気にリザルトを上げました。小椋にとってルサイルは決して得意とするサーキットではありませんが、今年は開幕戦で表彰台獲得、初優勝が期待されます。昨シーズンは、初表彰台を獲得するなどルーキーとしてはすばらしい活躍で総合8位でした。今年はチャンピオン争いに挑みます。
チームメートのソムキアット・チャントラは、Moto2クラスで4年目のシーズンを迎えます。小椋同様、今年は8日間のウインターテストで徹底的に走り込み、ヘレステストではトップタイムをマークするなど、大きな成長を見せました。昨年は5位(オーストリアGP)を最高位にシングルフィニッシュが3回。シーズン後半はトップグループに加わる戦いの中で、転倒が続き総合18位でしたが、大きな成長を感じさせる今年はタイ人として初の表彰台獲得が期待されます。
Moto2クラスは今季、ランキング上位の4選手がMotoGPクラスにスイッチしました。チャンピオンのレミー・ガードナー、総合2位のラウル・フェルナンデス、総合3位のマルコ・ベツェッキ、総合7位のファビオ・ディ・ジャンアントニオです。
そのため、昨年総合4位につけたサム・ロース(Elf Marc VDS Racing Team)がもっともランキング上位の選手となります。ロースは昨年3勝を挙げましたが転倒も多く、チャンピオン争いから脱落。しかし、速さと経験ではライバルをしのぎ、今年もチャンピオン争いに加わることは間違いありません。昨年、ロースのチームメートで総合5位となったアウグスト・フェルナンデスは、今年はチャンピオンチームのRed bull KTM Ajoに移籍。総合6位のアーロン・カネット(FLEXBOX HP 40)とともに、ウインターテストで存在感をアピールしました。
そして、もっとも注目を集めたのは、昨年のMoto3チャンピオンで今季Moto2クラスにデビューするペドロ・アコスタ(Red bull KTM Ajo)。ウインターテストではトップタイムをマークするなど、今年も話題を集める選手になりそうです。