大倉が大逆転を果たし初のIA1チャンピオンに!
スポーツランドSUGO11月2日(日)、全日本モトクロス選手権(JMX)第7戦の決勝がスポーツランドSUGOで開催されました。シリーズのフィナーレを飾る第63回MFJ-GPモトクロス大会のIA1クラスには、モトクロス世界選手権(MXGP)MX2クラス総合ランキング9位のバレリオ・ラタ(Honda HRC)がエントリー。マシンを250から450に乗り換えてのチャレンジが注目されました。また、今大会には2週間前の第6戦同様、2025年スーパーモトクロス世界選手権(AMA-SMX)チャンピオンの下田丈(Honda HRC Progressive)がゲストとして来場し、サイン会が行われました。降雨と強風に見舞われたパドック設営日から路面コンディションは回復に向かいましたが、土曜日の予選はマディの深いセクションを養生するため、中盤のブラボースタンド方面をショートカットして行われています。
●IA1 ヒート1
スポット参戦したラタは、混戦の中でポジションを上げ、オープニングラップをロマン・フェーヴル(カワサキ)に次ぐ2番手でクリア。ジェイ・ウィルソン(ヤマハ)が3番手で続き、ウィルソンとシリーズタイトル争いを続けてきた大倉由揮(Honda Dream Racing Bells)は、5番手からのレースとなりました。
2周目、ラタはフェーヴルを1～2秒差でマークしていましたが、3周目以降に引き離され始めます。5周目、ラタと約7秒差の3番手を走行していたウィルソンがクラッシュしてリタイア。これでフェーヴルとラタが3番手以下を完全に引き離しました。8周目には3番手との差が約35秒まで拡大し、フェーヴルとラタのギャップも約8秒となりました。
大倉は、この8周目に西條悠人(カワサキ)の先行を許すと、9周目には内田篤基(カワサキ)、10周目には渡辺祐介(ヤマハ)にも抜かれました。そしてレースは14周でチェッカー。ラタはフェーヴルと約20秒差の2位でフィニッシュしました。大倉は8位でゴールし、総合ランキングではノーポイントのウィルソンに10点差まで迫って、最終レースのヒート2を迎えます。
●IA1 ヒート2
ウィルソンがヒート2を欠場したため、大倉は23位以内でゴールすればチャンピオンを獲得できる状況でした。レースは、フェーヴルをラタが追ってスタート。大倉は大城魁之輔(ヤマハ)に次ぐ4番手で1周目をクリアしました。ラタはレース序盤からフェーヴルに大きく離される一方で、後続から8～9秒のリードを奪い単独2番手となりました。
大倉は西條と僅差の4番手争い。しかし3周目に先行を許すと、ポジションキープの走りに徹し、その背後には少しずつ内田が近づいてきました。9周目に大倉をパスした内田が11周目に転倒し、大倉は5番手に返り咲くと、14周目の最終ラップまで堅実な走りを続けました。
最終的にラタはフェーヴルから約40秒遅れたものの、後続を16秒ほど離して2位、大倉が5位でフィニッシュ。大倉は全日本最高峰クラスに昇格して4年目で、初めてシリーズタイトルを獲得しました。なお、HondaのIA1クラスチャンピオンは2021年以来4年ぶりとなります。
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初めての日本遠征ですが、Hondaの皆さん、モトクロスファンの皆さん、そしてすばらしいコースとの出会いに感動しています。昨日の予選中にちょっとしたクラッシュがありましたが、今日の決勝はうまく走りきることができました。両ヒートともロマン・フェーヴル選手に大差をつけられての2位でしたが、それは世界チャンピオンと現在の自分との隔たりですから、素直に受け止めています。450でのレースは今回が初めてではありません。世界選手権と並行して出ていたイタリア選手権で、MX2タイトル獲得が早く決まったので、最終戦のアルコディトレントで初めて450に乗り換え、しかもMX1クラス総合優勝を果たしました。世界選手権ではMX2ランキング9位でしたが、エルネーやトイチェンタルのコースで好成績を残しているように、ハードパックが得意です。今回のSUGOは難しいコンディションでしたが、とてもいい経験になりました。
初めての日本遠征ですが、Hondaの皆さん、モトクロスファンの皆さん、そしてすばらしいコースとの出会いに感動しています。昨日の予選中にちょっとしたクラッシュがありましたが、今日の決勝はうまく走りきることができました。両ヒートともロマン・フェーヴル選手に大差をつけられての2位でしたが、それは世界チャンピオンと現在の自分との隔たりですから、素直に受け止めています。450でのレースは今回が初めてではありません。世界選手権と並行して出ていたイタリア選手権で、MX2タイトル獲得が早く決まったので、最終戦のアルコディトレントで初めて450に乗り換え、しかもMX1クラス総合優勝を果たしました。世界選手権ではMX2ランキング9位でしたが、エルネーやトイチェンタルのコースで好成績を残しているように、ハードパックが得意です。今回のSUGOは難しいコンディションでしたが、とてもいい経験になりました。
ヒート2がスタートするまでの間に、ジェイ・ウィルソン選手の負傷に関する情報はいろいろ耳にしており、欠場の場合を想定したポイント計算もしました。23位なんて、クラッシュ以外ではなることがない順位ですが、とてつもなく大きなプレッシャーを感じましたし、今日のヒート2ほど時間を長く感じたレースはありません。ヒート1ではウィルソン選手の転倒を見てからガチガチになってしまったので、ヒート2は情けない走りをしたくないと思いましたが、スタートをまずまず決めた後は、やっぱり硬かったです。なにが起こるか分からないのがレース。ゴミ拾いなどで日ごろから徳を積んできたから、幸運が巡ってきたのかもしれないですが、この結末は自分でも想像していなかったですし、チャンピオンという実感はまるでありません。でも、子どものころに夢見ていた場所にようやくたどり着いたことがうれしいです!
ヒート2がスタートするまでの間に、ジェイ・ウィルソン選手の負傷に関する情報はいろいろ耳にしており、欠場の場合を想定したポイント計算もしました。23位なんて、クラッシュ以外ではなることがない順位ですが、とてつもなく大きなプレッシャーを感じましたし、今日のヒート2ほど時間を長く感じたレースはありません。ヒート1ではウィルソン選手の転倒を見てからガチガチになってしまったので、ヒート2は情けない走りをしたくないと思いましたが、スタートをまずまず決めた後は、やっぱり硬かったです。なにが起こるか分からないのがレース。ゴミ拾いなどで日ごろから徳を積んできたから、幸運が巡ってきたのかもしれないですが、この結末は自分でも想像していなかったですし、チャンピオンという実感はまるでありません。でも、子どものころに夢見ていた場所にようやくたどり着いたことがうれしいです!
