●IA1 ヒート1
ホールショットを奪ったのは横山遥希(Honda Dream Racing LG)。これに続いた内田篤基(カワサキ)を抜いて、大倉由揮(Honda Dream Racing Bells)が2番手に浮上しました。注目のザンキは、スタートをミスしてやや出遅れ、1周目を9番手でクリア。それでも、次周にはすぐに6番手まで順位を上げると、トップグループ追撃を開始しました。
3周目、大倉はジェイ・ウィルソン(ヤマハ)に抜かれて3番手に後退。次周にはさらに、ビクトル・アロンソ(ガスガス)とザンキの先行を許しました。5周目、アロンソを抜いたザンキが3番手に順位を上げると、横山とウィルソン、ザンキが三つ巴のトップ争いを繰り広げ、まずはウィルソンが集団の先頭に立ちました。
6周目、ザンキが2台を抜いてトップに浮上すると、次周から一気にリードを拡大しました。横山はウィルソンに数秒離されましたが、8周目からウィルソンのペースが落ち始め、逆に横山がペースアップしたため、10周目に再逆転。14周目の最終ラップには僅差でアロンソを抑えきり、横山が2位を獲得しました。大倉はレース中盤には単独走行となり、5位でチェッカーを受けました。
●IA1 ヒート2
今大会の2週間前に出場したモトクロス・オブ・ネイションズでケガを負った大倉は、身体のコンディションを考慮して出走をキャンセル。スタート直後、横山とウィルソン、アロンソがホールショットを競った末にウィルソンが先行します。ザンキは内田に次ぐ5番手の座を確保すると、すぐにこれを抜いて4番手に。2周目の段階で、ウィルソンと横山、アロンソ、ザンキが約1秒間隔で続きました。
ところが3周目、ウィルソンを僅差で追っていた横山がジャンプでクラッシュ。激しく背中を打ちつけ負傷した横山は、そのままリタイアとなりました。3台となったトップグループから大きく遅れた内田の背後には、大塚豪太(T.E.SPORT)が接近。4周目には大塚が逆転に成功します。
3台のトップ集団が8周目に入ったところで、アロンソがウィルソンを抜いて先頭に立ちました。 するとこれを合図にザンキがペースを上げ、両者を次々にパス。9~10周目もハイペースをキープし、5秒以上のリードを奪いました。そのまま後続を引き離したザンキは、世界選手権ライダーの実力をみせつけ完全優勝。 大塚はレース終盤に能塚智寛(カワサキ)の追撃を受けるも、最後まで粘って4位でゴールしました。
Ferruccio Zanchi
73
Team HRC Team HRCの中から誰か1人がこのレースに派遣されるプランがあり、自分が選ばれた時から楽しみにしていました。MX2クラスのライダーなので、450でのレースは今回が初めてでした。それでもシーズンオフには450でも練習していましたし、2025年型CRF450Rの乗りやすさにも助けられ、とてもポジティブな経験ができました。私のライディングスタイルは、どちらかというとアグレッシブではなくスムーズな方なので、日本に来て初めて試乗した時から、450の感触が気に入っていました。レースは両ヒートとも追い上げての勝利になりましたが、初めての450ということもあり、とても満足しています。この経験を活かしてトレーニングに励み、来年はMX2クラスで表彰台の常連になり、トップ5入りを目指したいと思います。
Team HRCの中から誰か1人がこのレースに派遣されるプランがあり、自分が選ばれた時から楽しみにしていました。MX2クラスのライダーなので、450でのレースは今回が初めてでした。それでもシーズンオフには450でも練習していましたし、2025年型CRF450Rの乗りやすさにも助けられ、とてもポジティブな経験ができました。私のライディングスタイルは、どちらかというとアグレッシブではなくスムーズな方なので、日本に来て初めて試乗した時から、450の感触が気に入っていました。レースは両ヒートとも追い上げての勝利になりましたが、初めての450ということもあり、とても満足しています。この経験を活かしてトレーニングに励み、来年はMX2クラスで表彰台の常連になり、トップ5入りを目指したいと思います。
横山 遥希
41
Honda Dream Racing LG ザンキ選手とは、土曜日の公式練習からかなりタイム差がある状況でしたが、自分も勝つためにレースをやっているので、あくまで勝利を考えて決勝に臨みました。ヒート1ではスタートは決まったものの序盤のペースが悪く、抜かれたウィルソン選手のラインを見させてもらってから走りがよくなり、ウィルソン選手のことは再逆転できました。しかし、ザンキ選手には大きく離されてしまい、悔しい内容となりました。ヒート2は序盤に2番手を走っていて、トップのウィルソン選手よりもペースがいい感じでしたが、ジャンプの跳び出しで後輪が滑ってしまい、着地でハイサイド転倒。強く背中を打って起き上がれず、リタイアに終わりました。後から手の骨折も判明するなど、不本意なシーズン最終レースとなってしまいましたが、1年間の応援、ありがとうございました。
ザンキ選手とは、土曜日の公式練習からかなりタイム差がある状況でしたが、自分も勝つためにレースをやっているので、あくまで勝利を考えて決勝に臨みました。ヒート1ではスタートは決まったものの序盤のペースが悪く、抜かれたウィルソン選手のラインを見させてもらってから走りがよくなり、ウィルソン選手のことは再逆転できました。しかし、ザンキ選手には大きく離されてしまい、悔しい内容となりました。ヒート2は序盤に2番手を走っていて、トップのウィルソン選手よりもペースがいい感じでしたが、ジャンプの跳び出しで後輪が滑ってしまい、着地でハイサイド転倒。強く背中を打って起き上がれず、リタイアに終わりました。後から手の骨折も判明するなど、不本意なシーズン最終レースとなってしまいましたが、1年間の応援、ありがとうございました。
大倉 由揮
2
Honda Dream Racing Bells 2週間前のモトクロス・オブ・ネイションズで激しくクラッシュしてしまい、フィジカルが万全ではない状況での参戦になりました。ヒート1は、スタートが決まったこともあり5番手でしたが、そもそも70%くらいの感じでしか走れていなかったですし、後半になって身体的にかなり厳しくなってしまいました。そのためチームとも協議し、無理をしてヒート2に出場してケガを悪化させたり、ハードパックとなったコースでクラッシュして新たなケガを負ったりするリスクを考え、来年度のシリーズタイトル獲得に向けて有意義なシーズンオフを過ごすために、棄権することを選択しました。ネイションズではケガをしたとはいえ非常に収穫が多く、それだけに身体が100%の状態でザンキ選手にも挑みたかったのですが、それができず残念です。今後も積極的に海外で学び、来年はもっといいレースをしたいです。
2週間前のモトクロス・オブ・ネイションズで激しくクラッシュしてしまい、フィジカルが万全ではない状況での参戦になりました。ヒート1は、スタートが決まったこともあり5番手でしたが、そもそも70%くらいの感じでしか走れていなかったですし、後半になって身体的にかなり厳しくなってしまいました。そのためチームとも協議し、無理をしてヒート2に出場してケガを悪化させたり、ハードパックとなったコースでクラッシュして新たなケガを負ったりするリスクを考え、来年度のシリーズタイトル獲得に向けて有意義なシーズンオフを過ごすために、棄権することを選択しました。ネイションズではケガをしたとはいえ非常に収穫が多く、それだけに身体が100%の状態でザンキ選手にも挑みたかったのですが、それができず残念です。今後も積極的に海外で学び、来年はもっといいレースをしたいです。