横澤が両ヒートを制して、ランキングトップに浮上
HSR九州全日本モトクロス選手権HSR九州大会は、中止となった中国大会の代替措置として、ダブルヘッダー(土曜日=第2戦・日曜日=第3戦)で開催されました。2日目のタイムスケジュールは基本的に前日と同様で、IA1とIA2の決勝に関しては、ヒート1=30分+1周、ヒート2=15分+1周という変則的なフォーマットによって行われました。
2024年4月21日(日)に実施された第3戦は、午前中から降り出した雨が徐々に強さを増し、マディとなった路面状況は悪化の一途をたどりました。厳しいコンディションの中で、Honda勢はIA1、IA2、レディースの全レースで勝利を収めました。
●IA2 ヒート1
スタートで先行した池田凌(カワサキ)をすぐにパスして、横澤拓夢(TKM motor sports いわて)が1周目をトップでクリア。柳瀬大河(TKM motor sports いわて)も混戦の中で順位を上げ、5番手の好位置につけました。レース序盤、横澤と池田が僅差のトップ争いを展開。4周目に池田が転倒し、これでトップの横澤と2番手の鴨田翔(カワサキ)が約8秒差になりました。
レース中盤、横澤がトップを快走するのに対し、5周目に浅井亮太(ヤマハ)を抜いた柳瀬が、鴨田と池田との三つ巴の2番手争いを展開。レース後半になると池田が遅れ、逆に鴨田は横澤にやや近づきました。11周目、柳瀬が池田の攻略に成功して3番手。しかしこの段階で、2番手の鴨田は6、7秒先行していました。そしてレースは14周でチェッカー。着実な走りで逃げきった横澤が勝利し、柳瀬が3位に入賞しました。
●IA2 ヒート2
今大会最終レースとなったこのヒートは、午後になって激しさを増した雨とこれまでの走行により、路面状況がかなり悪く、スタックや転倒するライダーが続出。スタート直後には、5番手辺りで第1コーナーに進入した柳瀬がぬかるんだ路面の餌食となり、転倒負傷によってリタイアに終わりました。一方、横澤は2番手で1周目をクリア。さらに、鈴村英喜(TEAM HAMMER)が3番手で続きました。
2周目、横澤は佐々木麗(カワサキ)を抜いてトップに浮上。3周目、横澤はスタックした周回遅れに行く手を阻まれましたが、巧みにわだちから抜け出しました。後続がこれにはまり、横澤のリードは約5秒に。4周目、4番手だった鈴村は9番手まで順位を下げました。5周目、横澤はこの周だけで2番手の田中を離して約17秒のリードに。7周目のラストラップまで独走を続け、両ヒートを制した横澤がパーフェクトウインを飾りました。
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開幕戦で肩を負傷し、全く練習ができないまま前日の第2戦を走ってみて、意外と戦えることに自分でも驚きました。そういう中でこのコンディションは、自分にとっては恵みの雨。レーススピードが落ち、思った通り身体への負担は少なくなりました。加えてどちらのヒートもスタートが決まったことで、勝利に持ち込める展開になりました。ヒート1は鴨田選手が後ろから追ってきていることは分かっていたし、ヒート2も後ろから上がってくるライダーに対してプレッシャーは感じていましたが、こういうレースは自分との戦い。「これで勝ちきったら強いぞ」と自分に言い聞かせながら走りました。次戦以降、自分が得意とするコースでの大会が続きます。身体のコンディションも戻せると思うので、勝ち続けていきます!
今回は、苦手なマディコンディションでの大会。ヒート1はスタートが決まらず、早めにゴーグルを外すことになりました。それでもペースそのものは悪くなく、前との距離が詰まっているのも分かっていましたが、ゴーグルがないためずっと至近距離にいることは難しく、狙いを定めてパッシングしました。結果的には表彰台圏内でゴールできて、それなりに満足できる内容でした。しかしヒート2は、スタート直後に自分のミスで転倒し、後続車に轢かれて負傷リタイアに終わりました。開幕からここまで、いい走りはできていたと思うので、まずはケガを治して仕切り直します
