IA1 ヒート2
IA1 2024
Round 3

ヒート1では大倉、ヒート2では横山が優勝

jp HSR九州

全日本モトクロス選手権HSR九州大会は、中止となった中国大会の代替措置として、ダブルヘッダー(土曜日=第2戦・日曜日=第3戦)で開催されました。2日目のタイムスケジュールは基本的に前日と同様で、IA1とIA2の決勝に関しては、ヒート1=30分+1周、ヒート2=15分+1周という変則的なフォーマットによって行われました。

ヒート1では大倉、ヒート2では横山が優勝

2024年4月21日(日)に実施された第3戦は、午前中から降り出した雨が徐々に強さを増し、マディとなった路面状況は悪化の一途をたどりました。厳しいコンディションの中で、Honda勢はIA1、IA2、レディースの全レースで勝利を収めました。

●IA1 ヒート1

横山遥希(Honda Dream Racing LG)がホールショット。大倉由揮(Honda Dream Racing Bells)がこれに続くと、ジェイ・ウィルソン(ヤマハ)と大倉がまずは激しいバトルを繰り広げ、ウィルソンが先行しました。この間に、トップの横山は約3秒のリード。2周目以降にウィルソンが僅差に迫ってきましたが、4周目にウィルソンが転倒しました。

これにより横山がトップ、約4秒差で大倉が2番手、3秒ほどの差でウィルソンが3番手。4番手以下は完全に遅れ、大塚豪太(T.E.SPORT)が単独走行の5番手となりました。レース中盤、トップ3台は周回ごとにそれぞれのギャップを少し増減しながら走行。8周目にウィルソンがやや遅れ、大倉と約8秒差になりました。

11周目、トップの横山が転倒。これで大倉が先頭に立ち、約6秒差でウィルソンが2番手、さらに5秒ほど遅れて横山が3番手になりました。13周目、ウィルソンが再び転倒して、横山から10秒以上遅れました。そして15周目のラストラップにかけ、大倉の3、4秒後方から横山が猛追。しかし大倉が逃げきり全日本最高峰クラス初優勝を遂げ、横山が2位、大塚が5位に入りました。

●IA1 ヒート2

再び横山がホールショット。大倉は3番手辺りで第1コーナーに進入しようとしたところで前転し、上位勢から完全に遅れながらも再スタートを切りました。1周目は横山、ビクトル・アロンソ(ガスガス)、ウィルソン、能塚智寛(カワサキ)のオーダー。2周目、ウィルソンがスタックして大きく遅れました。

さらに能塚もミスで後退し、これでトップ争いは横山を約3秒差でアロンソが追う展開に。池谷優太(TEAM HAMMER)を先頭とする3番手以下は、早くも10秒以上離れました。4周目、トップの横山が転倒して2番手に後退すると次周ではアロンソがスタックし、横山がトップに返り咲きました。

横山の背後には、能塚が接近。両者がバトルを繰り広げた後、能塚が転倒でリタイアしました。これにより横山は、2番手を15秒以上離す独走状態。8周目のラストラップまでリードを拡大し続け、全日本最高峰クラス初勝利を挙げました。5周目から順位を守った池谷が、IA1クラス初表彰台となる3位。大倉は7位まで追い上げてフィニッシュしました。


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横山 遥希
横山 遥希 41
Honda Dream Racing LG
ヒート1はメインラインがだいぶ荒れてきていて、その周に違うラインを通ろうとしたらバランスを崩して転倒してしまいました。それでも、再びプッシュしてウィルソン選手に近づき、彼の転倒後は大倉選手に迫れたので、スピードはみせられたと思います。ヒート2も、トップ走行中にミスでエンストさせて一度転倒しましたが、ライバルたちのスタックや転倒もあり、終盤は後ろを振り返ることなく自分の走りに集中できました。小さいころからマディには苦手意識があったので、今大会の結果には自分でも少し驚いています。自分が現在の拠点としているオーストラリアのメルボルンは雨が降ることが多く、それでも練習しているので自然とテクニックが身に付いたのかもしれません。ラッキーなところもありましたが、勝ちは勝ち。でも次は、ドライでもしっかり勝負したいです 

大倉 由揮
大倉 由揮 2
Honda Dream Racing Bells
ヒート1で、ようやく勝つことができました。IA1に上がってからここまでとても長かったですし、ずっと優勝できないんじゃないかと不安になることもありましたが、支えてくれる方々のおかげで勝つことができました。最後は横山選手との勝負でとてもきつかったですが、昨年の第8戦ヒート2は同じような展開で勝利を逃しており、今度こそチャンスを活かさないと本当に勝てないライダーになってしまうと思い、最後まで持ちこたえました。ヒート2ではスタート直後に前転し、後続車にも轢かれてしまい、立ち上がった時にはかなり身体に痛みもあり、リタイアも考えました。しかし、こういうひどい路面状況なのだから、最後まであきらめずにゴールすれば、ほかのライダーがミスして自分の順位は上がるはずと考えました。今回の1勝を大切に、これで終わることがないよう努力を続けます 

池谷 優太
池谷 優太 13
TEAM HAMMER
自分の現状を考え、6位以内入賞というのを目標に掲げてレースに臨んでいます。ヒート2は本当にひどいコンディションで、自分の順位が上がってきていることは分かっていましたが、実は3番手になっていたことは知らず、転ばないようコースに集中して自分との戦いを続けていました。最終ラップのジャンプでコースアウトして転倒し、そんなところに自分らしさを感じましたが、復帰してからはチームメートの小方誠選手が迫っていることに気づき、必死に走りました。そしてゴールしてみたら3位。今年35歳になるので、まさかこのタイミングで初めてIA1の表彰台に上がれるとは思っておらず、雨で大波乱のレースだったとはいえ、努力を続けていれば報われることもあると感じたし、周囲のサポートによるものだと感謝しています 



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