横澤がヒート1を勝利し、ヒート2では柳瀬がIA初優勝
2024年シーズンの全日本モトクロス選手権(JMX)は、開幕の舞台を熊本から川越に移しました。パドック設営日の3月29日(金)に関東地方を襲った春の嵐により、ウエストポイント オフロードヴィレッジは水浸しとなりましたが、好天に恵まれた週末は気温が25℃を超える夏日となり、ドライコンディションで熱戦が繰り広げられました。
なお今大会では、IA1とIA2の両クラスで決勝(15分+1周)3ヒート制が実施され、密度の濃いスプリントレースが合計6レース行われました。また、スタートラインの近くには、仮設スタンドによるHonda応援席が用意され、熱心に声援を送るファンで賑わっていました。
●IA2 ヒート1
スタート直後、柳瀬大河(TKM motor sports いわて)が3番手、横澤拓夢(TKM motor sports いわて)が4番手の好位置を確保。阿久根芳仁(カワサキ)と田中淳也(ヤマハ)を抜き、オープニングラップを柳瀬がトップ、横澤が2番手でクリアしました。2周目、柳瀬と横澤は僅差のトップ争いを展開。次周には横澤が柳瀬をパスして先頭に立ちました。抜かれた柳瀬は横澤についていけず、柳瀬の背後には田中と中島漱也(ヤマハ)が近づいてきました。7周目の段階で横澤は約6秒のリードを確保。そして11周目のラストラップまで逃げきった横澤が優勝しました。2番手争いは8周目辺りから柳瀬と中島と田中が完全に接近。ラスト2周で順位を下げた柳瀬は4番手でチェッカーを受けましたが、レース後の再車検に合格せず失格となりました。
●IA2 ヒート2
柳瀬が再び好スタート。オープニングラップをトップでクリアしました。横澤はやや出遅れ、1周目7番手からの追い上げレースに。2周目以降、柳瀬と鴨田翔(カワサキ)が抜け出し、森優介(Team ITOMO with オフロードピット那須)を先頭とした3番手争いの大集団は、トップ2台から大きく遅れ始めました。5周目には、混戦の中で順位を上げた横澤が、森のパッシングに成功しました。しかしこの段階で僅差のトップ争いを継続する柳瀬と鴨田から、横澤は約10秒のビハインド。予選で負ったケガを考慮し、横澤は順位キープの走りに切り替えました。一方、トップ争いでは柳瀬が鴨田を引き離し始め、7周目の段階で3~4秒差に。柳瀬は11周目の最終ラップまでトップを守りきり、IA昇格4年目で全日本初優勝を遂げました。なお、横澤は迫る中島を最後まで抑えて3位を獲得しました。
●IA2 ヒート3
このヒートでも柳瀬は好スタートを決め、中島に次ぐ2番手に。すぐに中島の攻略に成功して、3ヒート連続でオープニングラップをトップでクリアしました。横澤は1周目5番手からのレース。2周目、横澤は田中をパスして4番手に浮上しましたが、すでに3番手とは約4秒のギャップがありました。トップ集団は柳瀬を先頭に中島と西條悠人(カワサキ)が、やや縦に長く続きました。4周目、柳瀬の背後に中島が接近。次周には両者が順位を入れ替えると、その後に柳瀬は少しずつ離され、7周目にはその差が4~5秒ほどになりました。レース終盤、柳瀬には3番手の西條が近づき、ラスト2周は完全な接近戦。しかし最後は柳瀬が粘り勝ちました。そして11周のレースで柳瀬は2位を獲得。横澤は福村鎌(スズキ)を僅差で抑え、4位でチェッカーを受けました。
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