IA1 ヒート3
IA1 2023
Round 8

ヒート1でカナードが、ヒート2とヒート3で大倉が2位を獲得

jp オフロードヴィレッジ

10月29日(日)、全日本モトクロス選手権第8戦の決勝がオフロードヴィレッジで行われました。

ヒート1でカナードが、ヒート2とヒート3で大倉が2位を獲得

今大会はHondaの電動モトクロッサー、CR ELECTRIC PROTOがTeam HRCからIA1クラスに実戦デビューするとあって、世界中から関心を集めました。ライダーに抜てきされたのは、AMAスーパークロス、AMAモトクロスでチャンピオン経験のあるベテラン、トレイ・カナード。IA2クラスには、ジュニアワールドやEMXでタイトルを獲得してきたブライアン・シュー(Team YAMAMOTO)がスポット参戦し、話題に満ちたイベントとなりました。土曜早朝には雷雨に見舞われましたが、その後の好天によってコースコンディションは回復に向かいました。

●IA1 ヒート1

ホールショットのジェイ・ウィルソン(ヤマハ)を、カナードと大倉由揮(Honda Dream Racing Bells)が追って2個目のコーナーへ。その立ち上がりでカナードと大倉が接触して大倉が転倒し、富田俊樹(ヤマハ)と大城魁之輔(Honda Dream Racing Bells)が大倉のマシンに突っ込みました。これでマシンが破損した大倉はリタイア。カナードは2番手、大塚豪太(T.E.SPORT)が4番手で1周目をクリアしました。

2周目以降、カナードはトップのウィルソンと3秒ほどのギャップを保って周回。4周目にはカナードを約3秒差で追っていた3番手の内田篤基(カワサキ)がミスにより遅れ、一度は離された大塚が背後に迫りました。レース後半、カナードは後続を完全に引き離してなおもウィルソンを追撃しましたが、差を詰めきることができず、レースは11周でチェッカー。カナードは2位となりました。大塚は、内田を数秒差で追い続けて4位。大城は10位まで追い上げてゴールしました。

●IA1 ヒート2

カナードがホールショット。これに星野優位(ヤマハ)、大倉、ウィルソンが続き、1周目にウィルソンが2番手に。カナードとウィルソンが僅差のトップ争いを繰り広げました。2周目に入った最初のコーナーで、イン側からウィルソンにアタックされたカナードが転倒。この際にマシントラブルが発生し、カナードはリタイアに終わりました。ウィルソンも大きく遅れ、これでトップに立ったのは大倉。2番手には星野、3番手には小方誠(TEAM HAMMER)が続きました。

レース前半、大倉は星野に詰め寄られ、5周目に2番手後退。しかし、大きく離されることなく2秒前後の差で星野をマークしました。さらに小方も大倉と約2秒差の3番手をキープ。しかし7周目にミスでやや遅れると、次周にはウィルソンの先行を許しました。大倉は最後まで星野を僅差で追い続けましたが、再逆転のチャンスを得られず2位。小方は4位でゴールしました。大城は1周目13番手と出遅れ、大塚に次ぐ7位に終わりました。

●IA1 ヒート3

カナードが再びホールショット。これにウィルソンや大倉、内田、渡辺祐介(ヤマハ)、大塚、小方、大城が続いて1周目をクリアしました。2周目の前半、トップを走行していたカナードが単独転倒。マシンが破損し、ヒート2に続いてリタイアに終わりました。このアクシデントでウィルソンがトップに立ち、大倉は2番手。3周目には渡辺が転倒により後退し、この段階でウィルソンと大倉と内田が先頭集団、小方と大城と大塚と星野がセカンドグループとなりました。

レース中盤、2番手を走る大倉は背後から内田に迫られながらも、3秒ほど先行するトップのウィルソンを追う積極的な走りを披露。セカンドグループは、小方と大城の4番手争いと、星野と大塚の6番手争いに分断されました。レース終盤、大倉は内田を引き離しましたが、ウィルソンには接近できず。レースは10周で終了となり、大倉は2位でゴールしました。4番手争いは最後まで僅差で、小方が4位、大城が5位。7周目に星野を抜いた大塚が6位に入りました。


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大倉 由揮
大倉 由揮 6
Honda Dream Racing Bells
ヒート1は、スタート直後にカナード選手と接触転倒して、後続車にマシンを踏まれて破損し、リタイアしました。ヒート2は、カナード選手とウィルソン選手が接触転倒し、自分がトップに立つ千載一遇のチャンスだったのですが、優勝に結びつけられず本当に悔しく思っています。ヒート1を走れなかったことで、公式練習のきれいな路面から、いきなりガタガタのコンディションを走ることになり、ライン選択にも苦戦しました。星野選手に何度か接近したのですが、そこでミスして離されるという繰り返しで、攻めきれませんでした。ヒート3は、後ろからプッシュしてきた内田選手のことは気にせず、ウィルソン選手に追いつくことだけ考えていました。内田選手は突き放せましたが、前に追いつけずに終わってしまいました。もう2位は何度もとったので、最終戦こそ勝ちたいです

大城 魁之輔
大城 魁之輔 4
Honda Dream Racing Bells
前戦で足を負傷し、レースウイークに入ってようやくライディングを再開できる状況でしたが、それにしても予選、決勝ともに走りが悪すぎました。ケガの状態は伏せますが、それが理由にならないほどひどい走りで、自分自身でも戸惑っています。いつも同じことを言っていますが、まずはとにかく反省し、課題を持ち帰り、気持ちを切り替えて最終戦に臨むしかありません。最終戦は2週間後で、時間はかなり限られていますが、できることを最大限にやっていきます

TREY CANARD
TREY CANARD 41
Team HRC
この週末は自分にとって大きなチャレンジでしたが、開発にとってはすばらしいレースでした。コースに出るたびにCR ELECTRIC PROTOを改良し、チームもチャレンジに応えてくれました。戦闘力を特に証明できたのはスタートで、3回のホールショットのうち2回が決まりました。また、コース上には印象的なセクションもいくつかあり、このマシンの将来が楽しみです。チームががんばってくれたのに、全ヒートを完走できなかったことは残念ですが、デビュー戦にも関わらず大きなポテンシャルがあることは証明できたと思います。この開発に参加できたことに感謝していますし、懸命に働いてくれた一人ひとりを誇りに思います


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