大城魁之輔がヒート1で2位、大倉由揮が3ヒートとも4位入賞

オフロードヴィレッジ

雨が降ったり止んだりの変わりやすい空の下、ウエストポイントオフロードヴィレッジ(埼玉県)で開催された全日本モトクロス第2戦には、昨年秋の改修によるコースレイアウトが踏襲されました。今大会では計時予選の採用、日曜に集中させたスケジュールなど新しい試みを含め、IA1クラスでは3ヒート制(15分+1周)が実施されました。また、コース前半を見渡せる好位置に仮設スタンドによるHonda応援席が用意され、好評を博していました。

●IA1 ヒート1

大倉由揮(Honda Dream Racing Bells)が、ジェイ・ウィルソン(ヤマハ)に次ぐ2番手でレースをスタート。富田俊樹(ヤマハ)を挟み、大城魁之輔(Honda Dream Racing Bells)が4番手で1周目をクリアしました。3周目、大倉は富田の先行を許して3番手に後退。4周目には、この大倉を大城がパスすると、大城は2番手の富田をマークしました。

5～6周目にかけ、4番手の大倉はやや遅れ、大城との差が3秒程度に拡大。しかし7周目から大倉がペースを上げ、再び少しずつ距離を詰めました。レース終盤、富田と大城と大倉による2番手争いが展開され、ラスト2周となった10周目に大城が富田をパス。大城が2位、大倉は4位でゴールしました。小方誠(TEAM HAMMER)は、1周目10番手から追い上げて6位でした。

●IA1 ヒート2

ホールショットを奪ったウィルソンが1周目前半でコースアウトし、この間に大倉がトップに浮上。大城は1周目5番手からのレースとなりました。トップを守っていた大倉は、3周目にウィルソンの逆転を許すと、コーナーでミスしたところで他車にヒットされて転倒。これで大城が4番手に浮上し、大倉はすぐに再スタートを切るも5番手に後退しました。

レース中盤、大城は3番手の内田篤基(カワサキ)を2秒ほどの差で追撃。大倉は後半になってペースを上げて、一時は3～4秒あった大城とのギャップを削減し、9周目には内田と大城と大倉が3番手争いの集団となりました。迎えたラスト2周の10周目、大倉が大城をパス。この際に大城がやや遅れ、大倉が4位、大城が5位となりました。

●IA1 ヒート3

道脇右京(TEAM KOHSAKA with CARVEK&バイカーズステーション金沢)が好スタートを決めて、ウィルソンに次ぐ2番手で1周目をクリア。大城と大倉はやや出遅れ、大倉が5番手、大城が6番手からのレースになり、両者に大塚豪太(T.E.SPORT)が続きました。道脇は2周目に5番手まで順位を落とし、これで内田と大倉、道脇、大城が、僅差の3番手争いを展開しました。

4周目、大城が道脇を抜いて5番手に浮上。接近戦だった3番手争いはこの周あたりから縦に長くなりはじめ、5周目にはそれぞれの間隔が3秒ほどに拡大しました。その後、上位勢はそれぞれの間隔が4秒ほどの単独走行に変化。レースは11周で終了し、大倉が4位、大城が5位でした。また、8周目に道脇をパスした大塚が6位でチェッカーを受けました。

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大城魁之輔 ⁴

Honda Dream Racing Bells

開幕戦と似たような結果なのですが、浮き彫りになった課題はまるで違うものという感じです。この1カ月間、開幕戦での反省から、コーナー速度を上げる、スタートの精度を高めるなどの練習に取り組み、特にヒート1はその成果を発揮できたと思います。ところがヒート2とヒート3は、序盤のペースが上がらず苦戦。これそのものは開幕戦のヒート1やヒート2も同じような内容だったのですが、開幕戦は気負いによる硬さが原因だったのに対し、今回は慎重になりすぎてしまった気がします。1戦ごとに異なる課題が生まれてきますが、それを一つずつクリアしていくしか、速くなる方法はないと思うので、よかった部分は素直に納得しながら、悪かった部分をまた改善していきたいと思います。

大倉由揮 ⁶

Honda Dream Racing Bells

ヒート1は、序盤に順位を下げたものの、途中でペースをつかむことができて4位。ヒート2は、ウィルソン選手をムキになって追いかけようとしたときにミスして転倒。とはいえ、その後も集中力を切らさずに走れて4位でした。ヒート3はスタートで出遅れたものの追い上げ、3番手の内田選手に迫ったのですが、ここで転びそうになってから、走りが消極的になり4位でした。当然ながら、2戦連続で3ヒートとも4位という結果には、まるで納得していません。ただ、全日本開催コースの中で圧倒的にオフロードヴィレッジに対する苦手意識が強く、昨年は低迷するレースが本当に多かったので、それと比べたら3ヒートとも4位という結果は成長の証なのかもしれません。