加藤大翔、FRMEC第2戦で表彰台を獲得
2025年1月22日(水)、フォーミュラ・リージョナル中東選手権(FRMEC)に参戦している加藤大翔(かとう・たいと)選手が、アブダビのヤス・マリーナ・サーキットで開催された第2戦レース1で3位に入賞し、シリーズ4レース目で初めての表彰台を獲得しました。
加藤選手はHRS(ホンダ・レーシング・スクール・鈴鹿)を2023年に首席で卒業してスカラシップを獲得。2024年にはHondaのドライバー育成プログラム「ホンダ・フォーミュラ・ドリーム・プロジェクト(HFDP)」に加入し、フランスF4へ初参戦、シリーズタイトルを獲得しました。
2025年にはフォーミュラ・リージョナル欧州選手権(FRECA)に先立ち、世界中の有望な若手ドライバーたちがしのぎを削るFRMECに挑戦中です。先週末開催されたアブダビでの第1戦に続き、同サーキットで第2戦に臨みました。
予選1:4位 予選2:7位
予選を終えて加藤選手は次のように語りました。
「前戦では予選で上手く合わせることができなかったので、チームと相談しながら今回の予選に挑みました。予選1ではマシンの感触も悪くなく、ドライビングもミスは少なくまずまずのアタックができたと思います。予選1の感触を踏まえて、予選2ではマシンのセットアップを変更しました。しかし、予選2では予選1よりも路面温度がさらに上がったのでタイヤのピークグリップも1周だけで、ドライビングをそこに合わせこむのが難しかったです。路面コンディションの変化が予想以上だったため、セットアップ変更の方向性は正解とは言えない状況でしたが、ドライビングでカバーして影響を最小限に抑えられたことはポジティブに捉えており、良い経験になりました。」
決勝レース1:3位
スターティンググリッド:4番手
その後に行われた決勝レース1では、スタートでやや出遅れたものの安定した走りを見せました。後半にはうまくタイヤマネジメントをしながら追い上げて3位でフィニッシュ、FRMEC初の表彰台となりました。
加藤選手はレース1について次のようにコメントしています。
「第1戦の時からレースペースが良いのは分かっていたので、不安なくレースに挑みました。スタートは少し出遅れましたが、ポジションはキープしたまま1周目を通過しました。レース中盤にセーフティカー(SC)が入り、再開されたあたりからレースが動きました。トップを走っていた選手がタイヤのデグラデーションで一気にペースが落ちたため、前方で順位が入れ替わり、次の周では自分もポジションを上げることに成功しました。レース後半はタイヤのデグラデーションが酷く、安定したペースで走るのはとても難しかったですが、3位でチェッカーを受けました。前半戦に表彰台を獲得できて少し安心しました。」
決勝レース2:22位
スターティンググリッド:8番手
序盤はポジションを維持しながらレースを進めましたが、後半に接触がありピットインを余儀なくされ、大きく順位を落とす悔しい結果となりました。
加藤選手はレース2について次のように語っています。
「レース3で新品タイヤを入れたかったため、レース2は中古タイヤでスタートしました。ポジションをキープして1周目を終えました。2周目には前方でバトルをしていたのでチャンスを見計らいました。次の周にはポジションを1つ上げたところでSCが出てしまいました。その後のリスタートで少しミスをしてしまい、後ろの車両とバトルになりました。バトルの最中にフロントウィングを破損してしまい、ウィングの交換のためピットインしました。復帰した後のペースはとても良く、悔しいレースとなりました。」
決勝レース3:18位
スターティンググリッド:7番手
レース3でも接触によりフロントウイング交換を余儀なくされ、入賞は逃しましたが、前日に見せた表彰台争いのポテンシャルを発揮し、速さを見せたレースとなりました。
レース3について加藤選手は次のようにコメントしました。
「レース2のペースがとても良かったので、レース3でも大きなセットアップ変更はなく挑みました。スタートは悪くなく、ポジションをキープしましたが、追い抜きをかけた際に自分のミスで前方にいた選手と接触してしまい、自分の未熟さを痛感しました。今後はこのような接触がないようにしっかりと反省して次に活かしていこうと思います。速さはありましたが、強さという点ではまだまだ未熟なので、しっかりとレベルアップしていけるように努力していきます。」