13時15分、気温29℃、路面温度43℃のコンディションのもと、フォーメーションラップがスタートしました。3列目5番グリッドの岩佐歩夢は、スタート直後の激しいポジション争いの中で4番手に上がります。その後も接戦が続き、岩佐は第6コーナーでコースアウトしましたが、ポジションは変わらず、4番手で1周目を終えました。2周目にはいったん後続にパスされましたが、すぐにばん回し4番手を守りました。
7周目、オプション(ソフト)タイヤでスタートしていた岩佐は、アンダーカットを狙って真っ先にピットインし、タイヤ交換を行います。19番手でレースに戻ると、同様の戦略のマシンがピットインを行ったことで14周目には10番手までばん回。すでにタイヤ交換を終えた中では2番手となり、ポジションアップに成功しました。
しかし、ペースの上がらない岩佐に後続が激しく迫ってきました。20周を終え、プライム(ミディアム)タイヤでスタートしたマシンがピットインを開始。25周目に全車がタイヤ交換を終えた時点で、岩佐は3番手を走行していました。2番手とは7秒以上の差があり、後続が背後に迫る状況で、レースは終盤戦に入りました。
ペースの上がらない岩佐は、背後からの激しい攻撃をかわしてポジションを死守しますが、ペースに勝る後続に28周目と30周目にパスされ5番手にポジションダウン。しかし、ファイナルラップの33周目に3番手争いの2台によるアクシデントがあり、岩佐は4位でフィニッシュしました。
岩佐はシリーズランキング4位で23年シーズンを終え、F1参戦に必要なスーパーライセンス取得の条件をクリアしました。また、アブダビGP後に行われるF1テストでScuderia AlphaTauriのマシンをドライブすることが発表されています。