Race
F1 2021
Round 3

フェルスタッペンが2位に入り、今季3戦連続の表彰台。ペレスも4位フィニッシュを果たす

pt Portimao

第3戦ポルトガルGPの決勝は、Red Bull Racing Hondaのマックス・フェルスタッペンが2位、セルジオ・ペレスが4位でフィニッシュし、チャンピオンシップ争いで重要となる30ポイントを獲得しました。

フェルスタッペンが2位に入り、今季3戦連続の表彰台。ペレスも4位フィニッシュを果たす

Red Bullの2台が2列目に並んだスタートでは、フェルスタッペンが3番手を確保する一方で、ペレスはカルロス・サインツ(フェラーリ)の後方5番手にポジションを落とします。しかし、1周目を終える頃に発生したキミ・ライコネン(アルファロメオ)のアクシデントによってセーフティカーが出動。このリスタートのターン1で、フェルスタッペンはルイス・ハミルトン(メルセデス)をパスして2番手に浮上し、首位のバルテリ・ボッタス(メルセデス)に迫りました。

ペレスもリスタートからすぐにサインツをパスしたものの、その先でランド・ノリス(マクラーレン)に先行され、5番手のままでの走行となりました。Scuderia AlphaTauri Hondaは、ピエール・ガスリーがトップ10内をキープし、角田裕毅は後方での戦いを強いられました。

フェルスタッペンは、10周目の終わりにオーバーステアの症状が出てハミルトンに接近を許すと、その後のターン1でパスされ、3番手に。ハミルトンはそのまま首位に躍り出たため、ボッタスを追走する形になりました。15周目には、ようやくペレスがノリスをオーバーテイクしますが、この時点でトップ3の約10秒後方となっていました。

角田は序盤で2回のトラックリミット違反の警告を受けますが、そこからドライビングを修正してペースを向上。ターン5でジョージ・ラッセル(ウイリアムズ)をパスして15番手に浮上すると、15周目にピットインしてハードタイヤに交換しました。

Scuderia AlphaTauriは2台で戦略を分け、ソフトタイヤでスタートしたガスリーは24周目にミディアムタイヤへと交換。このタイヤでのロングスティントを目指しました。



フェルスタッペンが徐々にボッタスとの差を詰めたところで、Red Bull Racingはアンダーカットを目指して35周目にハードタイヤへの交換を敢行。メルセデスもこれに反応し、この1周後にボッタスをピットインさせますが、アウトラップのターン5でフェルスタッペンがオーバーテイクを決め、2番手へと順位を上げました。

その後、ハミルトンがピットインしたことで、ペレスが首位に浮上。50周以上にわたってタイヤを持たせてリードを守りましたが、ハミルトンにパスを許した直後にピットインし、ソフトタイヤに交換しました。これで4番手に戻ったペレスは、ファステストラップをマーク。これを受けて、ボッタスとフェルスタッペンはレース終盤の63周目と64周目にピットインしてソフトタイヤに交換し、ファステストラップポイント獲得を目指しました。

フェルスタッペンは、最終ラップでボッタスを0.016秒上回ってファステストラップを記録しましたが、このラップのターン15でトラックリミット違反と裁定され、タイムが取り消されます。しかし、2位を守り18ポイントを獲得。ペレスも4位をキープしてフィニッシュしました。

ガスリーはミディアムタイヤでの走りに苦戦し、一時はポイント圏外まで順位を落としましたが、終盤に追い上げを見せ、残り2周となったターン1でサインツをオーバーテイク。10位に順位を上げ、ポイント獲得を果たしました。角田も最後まで粘り強く走り抜き、15位で完走。初走行のサーキットで貴重な経験を積みました。

次戦のスペインGPは、バルセロナ・サーキットで、1週間後の5月9日(日)に決勝が行われます。



Toyoharu Tanabe
Toyoharu Tanabe
Honda Racing F1
今日はRed Bull Racing Hondaのフェルスタッペン選手が予選結果から1つポジションを上げて2位表彰台、ペレス選手はグリッドポジションを維持して4位を獲得しました。特に、フェルスタッペン選手は、昨日の予選でポールポジションを逃したことも影響しての2位ですので、もちろん勝ちたかったというのが本音ですが、シーズン初戦から確実に表彰台でフィニッシュしてポイントを獲得できていることは、今後のチャンピオンシップ争いを考慮すると大きな意味があったと思っています。
Scuderia AlphaTauri Hondaにとっては過去2戦と比較して難しいレースになりましたが、そんな中でもガスリー選手が粘り強い走りで10位入賞を果たしました。角田選手にとっては厳しいレース週末になりましたが、タイヤに熱が入りにくくスリッピーなコンディションでの予選、レースを経験したことで、今後に向けて多くのことを学んでくれたのではないかと考えています。
来週にはまたすぐにスペインでのレースがやってきます。限られた時間の中ではありますが、十分に準備をして臨みたいと思います

Max Verstappen
Max Verstappen 33
Red Bull Racing
このコースは僕らのマシンに合っておらず、全体的にグリップの不足があり、ペースもライバルに及ばないレースウイークだったと思います。昨年もここではすごく強かったわけではないので、今年は少し向上できたと思いますし、メルセデスの1台には先行できました。ただ、彼らを2台とも倒すには十分ではなかったですね。とはいえ、2位という結果は上々で、今シーズンはコース特性によって僕らが強かったり、メルセデスが上を行ったりするのだろうと思います。今日のレースは妥当な結果でしたし、安定してプッシュできたのはいいことです。バルテリ(ボッタス)がグリップに苦しんでいたので、プレッシャーをかけようとしましたが、僕の背後にいたルイス(ハミルトン)のほうが、明らかにペースがあり、2台ともパスされてしまいました。ピットストップでバルテリをオーバーカットできましたが、ハードタイヤでは若干僕らのほうが遅く、数周はルイスに対抗できましたが、その後は無理でした。レース終盤には、バルテリも追いついてきて、彼らにペースがあったことを示しました。ファステストラップが、馬鹿げたトラックリミットで取り消されるのは残念ですね(笑)。グラベルを設置すべきです。しょうがないことなので、僕らはトライし続け、この差を埋めていかなければなりません。今日は貴重なポイントを獲得できましたが、バルセロナは普段のようなグリップのあるコースで、過去の成績もいいので楽しみにしていますし、各チームの実力がはっきり分かるサーキットだと思います。まだシーズンの先は長いので、これからもいろいろなことが起こるはずです

Sergio Perez
Sergio Perez 11
Red Bull Racing
今日は忙しない展開になりました。ランド(ノリス)にはリスタート後の4コーナーでオーバーテイクされてしまいましたが、全輪がコースの外に出ていたように見え、その後ポジションを戻してくれるだろうと思ったため、あまり激しくディフェンスしませんでした。ただ、最終的にはそのような形にはなりませんでした。僕の判断ミスでしたし、そのせいでランドの後ろでしばらく抑えられてしまう形になり、レースを失ってしまった部分があったと思います。彼を抜いたときのペースはよかったのですが、その時点で前のマシンとは大きな差がついてしまっていました。その後は他のマシンと少し違うことをしようと考え、セーフティカー出動を待つためにできるだけタイヤ交換を引き延ばしたのですが、結果としては4位が最大限の結果だったと感じています。ここまで確実に前進していますし、走行を重ねればもっとよくなるだろうと思っています。もちろんまだまだ改善すべき部分はありますが、それもプロセスの一つですし、次のバルセロナでもハードワークを続けていきます。今週もメルセデスとは僅差ですし、シーズンを通して激しい戦いが続いていくと考えています。サーキットごとに彼らの方が速い場所と僕たちの方が速い場所があると想定していますが、どのレースも集中して努力を続けていきます

Pierre Gasly
Pierre Gasly 10
Scuderia AlphaTauri
正直に言って、今日はとても難しいレースでした。望んでいたような展開にはなりませんでしたが、予想通りの結果だったというのも事実です。レースウイークを通じて苦戦し、予選でトップ10入りするのがやっとでしたから、ポイントを獲得できたのはポジティブなことです。レースの序盤はシャルル(ルクレール)についていくことができてよかったのですが、そこからは低速コーナーでグリップが得られなかったことで、全体的にペースが不足していました。ただ、最後にカルロス(サインツ)をパスして、チームへポイントをもたらせたのは大きかったです。バルセロナは、僕らのマシンにより合ったサーキットだと思うので、数日後にはもっといいパフォーマンスを発揮できればと思います

Yuki Tsunoda
Yuki Tsunoda 22
Scuderia AlphaTauri
タフな一日で、レース序盤からグリップがなく、全くペースを発揮できませんでした。今週末はずっとマシンバランスに苦しみましたが、みんな同じ条件で走っていたわけですから、データを分析して、ここポルトガルで何がうまくいかなかったのかを確認する必要があります。ここからしっかりと学んで、スペインに向かいます


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