レースのスタートはかなり厳しい状況でした。イン側グリッドのグリップが良くなかったので、より良い蹴り出しをしてトップに立つことを狙ってソフトタイヤを選びましたが、残念ながらうまくいきませんでした。レース中のマシンのセットアップも理想的な状態ではなく、何が原因だったかは分かっているので、後でしっかり分析する必要があります。

最大の問題はシフトダウンとシフトアップで、その影響によりブレーキング時にマシンが前に押し出されるような挙動が出てしまい、ストリートサーキットでは非常に扱いづらかったです。ただ、仮にバランスが完璧だったとしても、このコースではオーバーテイクが難しいので、2位が今日得られるベストな結果だったと思います。

最後のスティントではタイヤの劣化が進みマネジメントが大変でしたが、ランド（ノリス）を後ろに抑えることができました。コンストラクターズ選手権を制したマクラーレンにはおめでとうと言いたいです。彼らはこのタイトルにふさわしい走りをしていましたし、心から祝福しています。

この週末全体としては満足しています。シンガポールは我々にとって得意なレイアウトではありませんが、今日は結果を最大限に引き出せたと思います。マシンの理解も進み、ここ数戦で確実に進歩しています。次の週末に向けて、さらに良い走りができるように取り組んでいきます。

1周目は、これまでのレース経験の中で最悪でした。スタート直後に多くのポジションを失いました。動こうとするたびに別のクルマがいて、まったくスペースがありませんでした。オーバーテイクを狙ったコーナーごとに同じ状況で、本当に苦しい展開でした。

悔しいのは、今日のペースが本当に良かったことです。チームに加入して以来、間違いなく一番の速さで、十分にポイント圏内を狙える手応えがありました。ロングランもショートランも快調で、アゼルバイジャンGP以前とはまったく違う感触でした。少しダメージを負っても競争力を保てていたのはポジティブな要素です。

終盤にはイザックを抜くチャンスもありましたが、そのとき2番手を争っていたマックスが後ろから迫ってきたので、チームのために道を譲りました。正しい判断だったと思います。残りのシーズンに向けて、ここ数戦で積み重ねてきた改善を確実につなげ、安定性と1周のグリップの引き出し方をさらに磨いていきたいです。

今日は思うような展開になりませんでした。ピットストップ直前にマシンにトラブルが発生し、その後のレース後半まで影響が続いてしまい、ポイントを失う結果になりました。後続のクルマにあまり早く追いつかれないように祈っていましたが、結局は追いつかれてしまいました。また先頭集団に道を譲らなければならないブルーフラッグも影響し、状況をさらに難しくしました。

コーナーでは速かったのですが、ストレートではすべてを失ってしまい、打つ手がありませんでした。チームと一緒に今日の問題を分析し、次のアメリカGPに向けて気持ちを切り替えたいと思います。夏休み以降、良い流れができているので、それを続けていきたいです。

今日はほとんどの周回をミディアムタイヤで走りましたが、ピットストップのあとに隊列の後ろにはまってしまい、不運な展開になりました。もう少し前のグリッドからスタートできていれば、ペース的にはポイント獲得の可能性もあったと思いますが、予選が厳しかったことで、最初から難しいレースになると分かっていました。コンディションの難しい週末でしたが、気持ちを切り替えて次のアメリカGPに集中します。