今季、試験的に導入されたスプリント予選は、日曜の決勝レースのスターティンググリッドを100kmのスプリントレースの結果により決定するもので、今回のシルバーストーンでは17周で実施されました。今日は金曜日の予選で決定したグリッドにより、フェルスタッペンが2番手、セルジオ・ペレスが5番手スタート。Scuderia AlphaTauri Hondaはピエール・ガスリーが12番グリッド、角田裕毅が16番グリッドからポジションアップを目指しました。
スプリント予選では、全ドライバーがスタートタイヤを自由に選択でき、Hondaパワーユニット勢は4名ともミディアムタイヤを装着。ソフトタイヤでスタートしたのは、バルテリ・ボッタス(メルセデス)と、アルピーヌの2名、キミ・ライコネン(アルファロメオ)の4台のみでした。
2番手から見事なスタートを決めたフェルスタッペンは、ターン1でルイス・ハミルトン(メルセデス)の前に出てリードを奪います。ペレスは7番手に順位を落とし、ガスリーは12番手をキープ。角田はソフトタイヤのライコネンに先行されて17番手でオープニングラップを終えました。
フェルスタッペンが好ペースでリードを拡大する一方で、ペレスはランド・ノリス(マクラーレン)をパスすべくプレッシャーをかけていましたが、高速セクションで前方からの乱気流の影響もあってスピンを喫します。これによって、ペレスはタイヤにフラットスポットを作り、順位も19番手まで後退。その後の走行で、追い上げを見せましたが、タイヤからの振動が大きく、残り1周時点でリタイアを余儀なくされました。明日の決勝では最後尾からのスタートとなります。
フェルスタッペンは、後続との差を保ったままフィニッシュし、4戦連続のPPを獲得。Hondaとして、イギリスGPでのPP獲得は1989年のアイルトン・セナ以来となり、4戦連続PPは1989~90年のセナ(7戦連続)以来です。
ガスリーは、ペレスのスピンによって順位を上げたものの、オープニングラップの接触とコースアウトによって後方から追い上げてきたカルロス・サインツ(フェラーリ)に前を行かれて12位フィニッシュ。角田は16位となり、明日は8列目からのスタートとなります。
※スプリント予選終了後、9位でフィニッシュしたジョージ・ラッセル(ウイリアムズ)に3グリッド降格ペナルティーが科され、ガスリーは11番グリッドとなりました