Race
F1 2021
Round 19

フェルスタッペンが2位表彰台を獲得し、Hondaとしては通算220回目のポディウムに

br Autódromo José Carlos Pace

インテルラゴス・サーキットで行われたサンパウロGPの決勝は、マックス・フェルスタッペンが2位に入り、Hondaにとって220回目の表彰台登壇となりました。

フェルスタッペンが2位表彰台を獲得し、Hondaとしては通算220回目のポディウムに

スプリント予選が行われたため、決勝のスタートタイヤは自由に選択できましたが、15番グリッドの角田裕毅がソフトタイヤを履いた以外は、全員がミディアムタイヤでのスタートとなりました。

スタートでは、2番グリッドのフェルスタッペンがターン1でバルテリ・ボッタス(メルセデス)を制して首位に立ちます。4番手からスタートしたセルジオ・ペレスは、ターン4でボッタスの前に出て、Red Bull Racing Hondaが1-2体制でレースをスタートします。

ピエール・ガスリーは、後方から追い上げてきたルイス・ハミルトン(メルセデス)に交わされ、オープニングラップで8番手に。角田も上位を目指しますが、ランス・ストロール(アストンマーティン)をパスしようとした際に接触してフロントウイングを失ったことで、ピットインしてウイングを交換するとともに、ハードタイヤに履き替えました。また、これによってコース上のデブリを除去しなければならず、セーフティカーが出動しました。

リスタート後、3番手のハミルトンは、フェルスタッペン、ペレスに迫り、プレッシャーをかけてきます。ペレスは巧みなライン取りで、18周目にはターン1で先行されながらも、ターン4で抜き返す見事なドライビングを見せるなど奮闘しましたが、その次の周でパスされて3番手に順位を落とします。

ガスリーは、前方のセバスチャン・ベッテル(アストンマーティン)を交わして7番手に順位を上げると、ダメージによるものを除き、全ドライバーの中で最も早い25周目にピットイン。ハードタイヤに交換します。フェルスタッペンは、1周前にピットインしたハミルトンに反応する形で、27周目にハードタイヤに交換。ハミルトンの前でコースへ戻ります。ペレスはその次の28周目に同じくハードタイヤに交換しますが、その2周後にコース上へデブリがあったことでバーチャルセーフティカーが導入され、この間にタイムロスが少なくなる利点を活かしてピットインしたボッタスに3番手を奪われます。



フェルスタッペンの首位を守るため、Red Bull Racingは40周目と早めのタイミングで2度目のピットストップを敢行。再びハードタイヤを履き、メルセデス勢のアンダーカットを防御します。その2周後にペレスもタイヤを交換しました。好ペースを見せてトップ10圏内まで浮上していた角田裕毅は、ストロールとの接触の原因を作ったとして10秒加算のタイムペナルティーが科され、39周目のピットイン時にこれを消化。後方へと順位を落とします。

ガスリーは、51周目に2度目のピットインでハードタイヤに交換し、1ストップ作戦を採っていたアルピーヌの2台をパスすべく、プッシュしていきます。

フェルスタッペンは、後方から激しくプレッシャーをかけるハミルトンに対して抵抗を図り、素晴らしいバトルを繰り広げますが、59周目にパスを許し、2位でフィニッシュ。ドライバーズチャンピオンシップのリードを保ってレースを終えました。

ペレスは70周目にピットインしてソフトタイヤに交換し、最終周でファステストラップをマーク。4位でフィニッシュしました。これにより、コンストラクターズチャンピオンシップでは、Red Bull Racingが11ポイント差の2位となっています。また、ガスリーは、アルピーヌの2台を立て続けにオーバーテイクし、7位でフィニッシュ。コンストラクターズ5位のアルピーヌと同点のままで今大会を終えました。

次回は3連戦最後の戦いとなるカタールGP。F1初開催のロサイル・インターナショナル・サーキットで、11月20日に決勝が行われます。


Toyoharu Tanabe
Toyoharu Tanabe
今日のサンパウロGP決勝は、Red Bull Racing Hondaのフェルスタッペン選手がメルセデスとの激しいトップ争いを繰り広げたものの2位、ペレス選手が4位と、悔しい結果に終わりました。
2台ともにいいスタートを決めて、序盤は1-2のポジションで走行していましたが、中盤以降に巻き返され、ライバルの底力を見せつけられたと感じています。それでも、2位と4位でフィニッシュできたことや、最後にペレス選手が獲得したファステストラップによる1ポイントなど、今後のチャンピオン争いにつながるレースができたと思っています。
Scuderia AlphaTauri Hondaのガスリー選手は、戦闘力が拮抗した中団のマシンとの争いとなり、難しい展開でしたが7位入賞を果たしました。終盤にコンストラクターズチャンピオンシップでのライバル、アルピーヌの2台をオーバーテイクするなど、いい走りを見せました。
角田選手は序盤にオーバーテイクを仕掛けた際、他車に接触し、車体にダメージを負うとともに、その接触によるペナルティーを受けてしまうなどで15位という結果でしたが、週末を通してスピードはありましたので、次のレースに期待しています。
来週には中東に移動して3連戦の3戦目、カタールGPになります。F1初開催のサーキットとなりますので、きっちりと準備を行い臨みたいと思います

Max Verstappen
Max Verstappen 33
Red Bull Racing
今日は厳しい戦いになるのは分かっていましたが、できることをすべてやりました。少しだけ及びませんでしたね。ただ、面白いレースになりましたし、もちろん勝ちたかったのですが、現実的に見ればこれはいい結果だと思います。ルイス(ハミルトン)と僕は、さまざまな形勢で首位争いをしていましたが、激しくもいいレースでしたし、レースとはこうあるべきだと思います。もう少しパフォーマンスがあればよかったですが、この結果が僕らにできる最大限だったのは明らかです。トップスピードを見ると防御するのは厳しかったですし、彼らは新しいエンジンを投入していてパワーが向上するのは当然なので、今後のレースではそれが収まってくれればと思います。残り3戦もものすごく厳しい戦いになりますが、どうなるか見ていきましょう

Sergio Perez
Sergio Perez 11
Red Bull Racing
今日は僅差の戦いで楽しかったのですが、僕は楽しむためではなく、結果を出すためにここにいます。素晴らしいスタートを決めましたが、ルイスを抑えておくのはとても難しかったです。全力を尽くしましたが、彼が速すぎてできませんでした。その後、ボッタス選手の2秒前方になり、表彰台圏内でしたが、2周後にバーチャルセーフティカーとなりました。これはものすごい不運で、彼には完璧なタイミングでアンダーカットが成功して僕らの5秒前に出られてしまいました。表彰台を逃したことは残念ですが、後方のフェラーリ勢には大きな差がついていたので、チームにとって重要なファステストラップポイントを獲得しました。メルセデスの直線スピードは信じられないほどで、僕らは叶わなかったのですが、まるで彼らは違う星から来たかのようでした。今日の結果はよかったですし、これ以上何かできることがあったとは思いません。バーチャルセーフティカーがなければボッタス選手の前ではフィニッシュできると思っていたので、そこは残念です。今日は僕らに運が向いていなかったですが、まだ3戦が残されていて、勝負できるので、プッシュし続けるのみです。カタールが楽しみですし、今度は僕らに競争力があればと思います

Pierre Gasly
Pierre Gasly 10
Scuderia AlphaTauri
とてもうれしいです。今日はかなり激しいレースでしたが、満足のいく結果だったと思います。ダニエル(リカルド/マクラーレン)やセブ(セバスチャン・ベッテル/アストンマーティン)、そして終盤では2台のアルピーヌと、素晴らしいバトルができました。F1で彼らとレースをすることはあまり多くないので、とても楽しかったです。大変ではありましたが、今日はトップ3チームの直後という、僕らに可能な中でベストの順位でフィニッシュできました。そして、コンストラクター5位争いにまだ踏みとどまっていることが、最も重要です

Yuki Tsunoda
Yuki Tsunoda 22
Scuderia AlphaTauri
今日はなかなかフラストレーションが溜まる一日でした。タイヤの判断はよかったと思いますが、不運にもストロール選手との接触でレースを台無しにしてしまいました。リスキーな抜き方ではありましたが、彼がミラーを見ていなかったことで当たってしまいました。その後はずっとダメージを負ったまま走ることになったので、ペナルティーが科されたのは本当に残念です。ただ、レースではよくあることですし、次戦ではもっと強くなって戻ってきたいです


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