Race
EWC 2025
Round 1

ル・マン24時間モトレースでスーパーストック優勝も、F.C.C. TSR Honda Franceにとっては波乱のEWC開幕戦に

fr Circuit Bugatti, Le Mans

スーパーストックカテゴリーでは、National Motos Honda FMAが優勝、Dafy-RAC 41-Hondaが2位表彰台を獲得し、Hondaがワンツーフィニッシュを飾りました。

ル・マン24時間モトレースでスーパーストック優勝も、F.C.C. TSR Honda Franceにとっては波乱のEWC開幕戦に

2025年のFIM世界耐久選手権(EWC)は、今週末、第48回ル・マン24時間モトレースで開幕しました。開幕戦には、Hondaのマシンを駆る11チームが参加しました。

F.C.C. TSR Honda Franceは、極めて難しいコンディションの中で力強いパフォーマンスと一貫性を発揮し、120件を超えるクラッシュが発生する波乱の展開となったレースを走り切り、8位でフィニッシュしました。

Honda CBR1000RR-R Fireblade SP #5のハンドルを握った最初のライダー、コロンタン・ペロラーリは、グリッド6番手から好スタートを切り、レース開始最初の1時間を2 位で終えました。

レース序盤は、乾いた路面とにわか雨が混在する難しいコンディションで、タイヤ選択と集中力の維持が勝負を左右しました。

アラン・テシェからマシンを引き継いだ羽田太河は、非常に難しい状況の中で最初のスティントに臨み、軽いクラッシュに見舞われたものの、幸いにもレースには無事復帰できました。

レース7時間目、羽田は3位走行中に再び転倒。スティントは完了したものの、ピットインした際にチームはバイクのチェックに約10分を要しました。

その後は、テシェとペロラーリの2人が夜間スティントを交互に担当。両選手は夜間にラップレコードを樹立するなど、Honda #5とライダー陣の力強いパフォーマンスを示しました。

夜を徹しての努力の結果、8時間経過時点では5位で通過し、チャンピオンシップポイント6点を獲得しました。

ペロラーリとテシェは早朝から好調なラップを連発し表彰台争いに加わるも、レース15時間目に入った際にペロラーリがクラッシュし、ピットでの修復に30分以上を要しました。レースに復帰後まもなくピットインを再度強いられたことで、F.C.C. TSR Honda Franceチームの表彰台獲得への希望は絶たれました。

夜明けには、Honda #5はEWCクラス8位に復帰し、16時間経過時点で中間ポイント3点を獲得しました。

レース終了まで3時間を切ったところで小雨警報が発令され、さらにその2時間後には激しい雨が降り始め、終盤戦は一層予測不能な展開となりました。最終スティントではテシェとペロラーリの両ライダーが転倒を喫しましたが、序盤に築いた堅実なリードにより、チームはポジションをキープすることができました。

アラン・テシェは過去最多のクラッシュ数が記録された消耗戦の末、8位でチェッカーフラッグを通過しました。

F.C.C. TSR Honda Franceは計26ポイントを獲得してル・マンを後にし、2025年EWCシーズンの第2戦、スパ8時間耐久レースでの勝利を目指し、さらに強くなって戻ってくることを誓っています。このレースは2025年6月7日にベルギーのスパ・フランコルシャンサーキットで開催されます。

また、今季新たにドイツ人ライダーのマルコ・フェッツとマックス・シュミット、フランス人ライダーのアレクシス・ラミレを迎えたMana-Au Competitionは、グリッド23番手からスタートし、総合15位、EWCカテゴリー10位でフィニッシュしました。この結果により、Honda #53はFIM世界耐久選手権のランキングで14ポイントを獲得しました。

Tati Team AVA6 RacingはHonda CBR1000RR-R Fireblade SPで素晴らしい予選パフォーマンスを見せ、グリッド3番手を獲得して週末の好スタートを切りました。ヒューゴ・クレール、ランディ・クラメナッハー、新加入のマルタン・ルノーダンからなるチームは、FIM世界耐久選手権への参戦以来、過去最高の予選順位となり、力強いレースペースとチームパフォーマンスに満足していました。

しかし、レース開始直後からメカニカルトラブルに見舞われ、マシンをレース可能な状態に戻そうと懸命な修復作業を行ったものの、Honda #4は厳しい決断を迫られ、リタイアを余儀なくされました。

それでもTati Team AVA6 Racingは予選順位によりチャンピオンシップでポイント3点を獲得してル・マンを終えており、次戦での上位争いを目指します。

スーパーストックカテゴリーでは、National Motos Honda FMAがHonda CBR1000RR-R Fireblade SPを駆り再び素晴らしい勝利を挙げ、2024年のFIM耐久ワールドカップ優勝に続き、連覇を達成しました。

スイス人ライダーのバレンティン・スーシェは、このカテゴリー7番手からスタート。

幸先の良いスタートだったにもかかわらず、スーシェは序盤に軽い転倒を喫し、Honda #55は14位まで後退しましたが、大きな損傷はなく、ギョーム・レイモンが担当したスティントでは、レース開始数時間でチームを表彰台争いに復帰させました。

レース開始から6時間目までにNational Motos Honda FMAは力強いペースと安定したスティントを維持し、カテゴリー首位に立ちました。レースが最終クォーターに差し掛かると、ヨハン・ニゴンが自身のスティント中に予定通りピットインし、スーシェが再びコースに復帰。チームは首位の座を守り抜きました。

フランスチームは、レースを通して素晴らしいパフォーマンスを発揮し、Honda #55の高い信頼性もあいまって、ミスのない、最高レベルの集中力を保った走りを見せました。最終的にスーシェがスーパーストックカテゴリーでトップチェッカーを受け、ル・マン24時間モトレースでの連覇を達成しました。

Dafy-RAC 41-Hondaは、Honda CBR1000 RR-R Fireblade SPに乗るクリス・リーシュとともに、クラス6番手からスタートし、力強い走りでHonda #41を同クラス2番手に押し上げました。

最後の1時間で、ケビン・マンフレディがチェーントラブルに見舞われましたが、幸いにもガラージュ・ヴェール出口で発生したため、懸命にバイクを押してピットまで戻り、修理後コースに復帰して2位を守りました。

ライダー間の優れたコミュニケーションと全体を通しての強力なチームワークにより、Dafy-RAC 41-Hondaはスーパーストックカテゴリーで見事、2位表彰台を獲得しました。


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Alan Techer
Alan Techer 5
F.C.C. TSR Honda France
レースは簡単ではありませんでしたが、多くのポジティブな点が得られたと思います。昨年はポイントを獲得することができませんでしたが、今回は私たちのポテンシャルを示せたと感じています。
レース序盤、路面コンディションが難しかったにもかかわらずコロンタンが非常に良いペースで走ってくれました。その後は私がバイクを引き継ぎ、最も厳しい最初の2時間を終えた時点ではトップに立っていました。もう一つの大きな成果は、夜間のスティントでコロンタンと私が非常に良いペースを維持できたことです。実際、私たちが一緒にレースをしたのは午後10時から午前7時までの間だけだったにもかかわらず、バイクの速さ、チームのパフォーマンス、すべてがしっかりとタイムにも反映されたと思います。残念ながら、期待していた結果は得られませんでしたが、次戦のスパでのレースではさらに強くなって戻ってきます。

Corentin Perolari
Corentin Perolari 5
F.C.C. TSR Honda France
雨の中でのスタートでしたが、慎重に走行し、ミスをすることなく無事にバイクを戻すことができました。アランも同様に走ってくれました。太河は少しペースが落ちてしまい、夜間はアランと2人でスティントをこなしました。濡れた路面にもかかわらず、スリックタイヤで良いペースを維持できました。夜間の走行も含め、レースを通じて非常に速く走れたと思います。終盤にいくつかのミスを犯してしまいましたが、レースではよくあることで、残りのチャンピオンシップに向けてポジティブな材料もありました。結果だけを見ればネガティブなレースでしたが、ペースやコース上、ピットで示したすべての点においてはポジティブな内容でした。昨年、アランはスパで非常に速かったですし、私もあのサーキットが大好きなので、次戦はきっと良いレースができると思います。

Taiga Hada
Taiga Hada 5
F.C.C. TSR Honda France
今回のレースはとても難しいものでした。路面のグリップが常に変化し、慣れないコンディションに対応しなければならず、クラッシュしやすい状況でした。最初はスリックタイヤを履いているときに雨が降り始めました。2度目は路面が乾いてきたところで、かなり摩耗したレインタイヤで転倒してしまいました。チームとチームメイトにも本当に申し訳なく思っています。とても複雑なレースでした。今は、次戦スパに向けて集中していきます。


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