FIM世界耐久選手権(EWC)最終戦で手に汗握るドラマ HondaがFIM耐久ワールドカップ・チームタイトルとマニュファクチャラーズタイトルを獲得
National Motos Honda FMAが2024年のFIM耐久ワールドカップタイトルを獲得、Chromeburner-RAC 41-Hondaが準優勝を飾り、Hondaスーパーストックチームの喜びは倍に。
Honda、シーズン最終戦でワールドカップ・マニュファクチャラーズタイトルを確定。
F.C.C. TSR Honda Franceは、見事な巻き返しにもかかわらず、惜しくも表彰台を逃す結果に。
スイス人兄弟のセバスチャン・スーシェとバレンティン・スーシェ、フランス人のギョーム・レイモンを擁するNational Motos Honda FMAは、2023年のボルドール24時間レースでは最後の30分に起きたドラマが原因でタイトル獲得を阻まれたものの、この度満を持してFIM耐久ワールドカップ・チームタイトルを獲得しました。
同チームは、カテゴリー内で53ポイントのリードを持ってレースをスタート。しかし、スーパーストックチームは4レースのリザルト中ベストの3つがカウントされるため、タイトル獲得は最終戦で決まる状況でした。
最終戦でNational Motos Honda FMAは10位でフィニッシュしたものの、Chromeburner-RAC41-Hondaに対して4ポイントの差をつけ、2024年のFIM耐久ワールドカップタイトルを手中に収めました。シーズンを通しても安定したパフォーマンスを発揮し、最終戦での課題を乗り越えてタイトルを獲得しました。
Chromeburner-RAC41-Hondaは、Honda CBR1000RR-R FirebladeSPに乗るクリス・リーシュを第一走者に、カテゴリー4位からスタート。レースのほぼ半分にわたりクラス内のトップ集団でのポジションを守りました。
残り4時間で同チームはスーパーストックカテゴリーで2位に浮上。ライダーとチームの優れたコミュニケーションと、非の打ちどころのない信頼性を誇るFireblade #41の活躍により、2024年ボルドール24時間レースで2位を獲得しました。シーズン全体でも好調なパフォーマンスを発揮し、FIM耐久ワールドカップ2024では準優勝を果たしました。
スーパーストックカテゴリーで3位に入ったのは、もう一つのHondaチームであるTRT27 AZ Motoでした。同チームはFIM耐久ワールドカップで6位に入賞。
この結果により、National Motos Honda FMA、Chromeburner-RAC41-Honda、TRT27 AZの3チームは、Hondaが2024年のFIM耐久ワールドカップ・マニュファクチャラーズタイトルを獲得するのに貢献しました。
一方、F.C.C. TSR Honda Franceは好調なスタートを切りながらも、レース残り4時間の地点でリタイアを余儀なくされました。
F.C.C. TSR Honda Franceは、アラン・テシェが操るHonda CBR1000RR-R Fireblade SPで5番グリッドからスタートし、すぐに2位に浮上。1分53秒578のラップレコードを記録し、見事なペースとポジショニングを見せました。
しかし、今季初の表彰台入りを目指すチームの望みはレース開始後1時間45分で起きたリヤタイヤの破裂で絶たれることになります。これによりバイクのリヤに深刻なダメージを負い、ジョシュ・フックがピットイン。チームは迅速に対応しましたが、ピットストップに約10分を要し、走行再開時には41位まで後退しました。
その後も、4時間の走行を経て、先のタイヤトラブルに起因すると思われるトラクションコントロールの問題により再び長時間のピットインを強いられ、さらに順位を落としました。
序盤での逆境を乗り越え、F.C.C. TSR Honda Franceは再びレースに挑みます。3人の選手たちが好ペースの安定したスティントを重ねたことでチームの総合順位は大幅に上昇、レース開始16時間後には総合8位、EWCクラスでは5位まで浮上し、貴重なチャンピオンシップポイントを獲得しました。
Hondaファミリーらしい闘志を見せたF.C.C. TSR Honda Franceは、驚くべき巻き返しを図ります。残り5時間で総合5位、EWCクラス4位まで順位を上げ、レース終盤戦に向けて好位置につけました。
しかし残念ながら、残り4時間でフックがテクニカルトラブルに見舞われ第9コーナーで走行を中断。ピットに戻り、テクニカルチームが総出で目覚ましい努力を見せたものの、最終的にチームはリタイアを余儀なくされました。
F.C.C. TSR Honda Franceは、2024年のFIM EWCシーズンを33ポイント、総合12位で終えました。シーズンを通じて困難に直面したにもかかわらず、チーム全員がさらに強くなって次のシーズンで再びワールドタイトル獲得に挑む決意を示しています。
Tati Team Beringer Racingは6番グリッドから好調なスタートを切り、コランタン・ペロラーリが数周にわたりレースをリード。しかし、2時間後にギアセレクターに問題が発生し、ヒューゴ・クレールがピットイン。その後、ランディ・クルメナッハの長時間のストップもありさらに遅れが生じましたが、チームはHonda CBR1000RR-R Fireblade SPの強力なラップタイムによりレースの折り返し地点で6位を維持しました。
残念ながら、Honda #4にメカニカルトラブルが発生し、チームはレース途中でのリタイアを余儀なくされましたが、そんなハプニングにもかかわらず、Honda CBR1000RR-R Fireblade SPでの初シーズンを総合5位で終えるという素晴らしい結果を残しました。
2023年のボルドール24時間レース準優勝チームであるHonda Viltaïs Racingは完璧に近いレース展開を見せていましたが、Honda #333にテクニカルトラブルが発生し、レース残り3時間に突入してすぐリタイアを強いられました。
レアンドロ・メルカドは4番グリッドからスタートし、レースの間先頭集団に位置取り、数時間にわたってトップ争いを展開。
集中力と安定した走行のおかげで、チームはレース開始から8時間が経過するまでに手堅く3位を確保し、チャンピオンシップに向けて追加の8ポイントを獲得しました。
Honda Viltaïs Racingは、トラック上でも給油中も夜通しの努力を見せ、その結果、レース開始から14時間後には2位に浮上しました。
レースが最終クォーターに入ると、フロリアン・アルトがブレーキトラブルに見舞われ、Honda #333は3位の時点でピットイン。フロリアン・アルトからスティーブン・オデンダールに交代し、4位でレースに復帰しました。
しかし残念ながら、3位を維持していたところにまたもトラブルが発生し、再びピットに戻ることに。チームはバイクの修理に全力を尽くしましたが、Honda Viltaïs Racingはレースを完走することができませんでした。
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