シーズン開幕戦はF.C.C. TSR Honda Franceにとって波乱に満ちたレースに
4月20日(土)から21日(日)にかけて、FIM世界耐久選手権(EWC)の2024年シーズン開幕戦、ル・マン24時間レースがブガッティ・サーキットで行われました。 昨年の同大会で優勝した F.C.C TSR Honda Franceは、2度のクラッシュから見事復活を果たしたものの、最後の1時間でリタイア。スーパーストックカテゴリーに参戦したNational Motos HondaとChromeburner-RAC 41-Hondaは1-2フィニッシュを果たしました。
Honda CBR1000RR-R FIREBLADE SPを駆るF.C.C. TSR Honda Franceは好調だった予選で3番グリッドを獲得し、ジョシュ・フックがスタートライダーを務めました。昨年果たした優勝を再び目指して戦ったF.C.C. TSR Honda Franceでしたが、序盤に2度のクラッシュを喫し、チームはそのプランを断念することになりました。
6周を終えたところでフックは軽い転倒をしてしまいますが、26番手で復帰した後は安定したラップを着実に重ね、26周終了時点には8番手までポジションアップしました。フックはピットインの際、チームメートのマイク・ディ・メリオにフロントタイヤに違和感があることを伝えました。その後、ディ・メリオが数周したところでフロントブレーキが効かなくなり、2度目のクラッシュを喫しました。
マシンをピットまで押し、チームが懸命に修理にかかりますが約45分のロス。レースに復帰した時点で総合45番手、EWCカテゴリーで15番手となりました。
ディ・メリオはレースに復帰すると、高速で完ぺきなスティントを重ねて安定したラップタイムを維持しました。持ち味である戦う精神を守り抜いたチームは、後半残り6時間でEWCクラスの8番手につく驚異的な追い上げをみせました。
レース残り1時間半、総合10番手まで返り咲いたところでチェーンが故障したため、フックはピットインを余儀なくされ、リタイアとなりました。
今大会でF.C.C. TSR Honda Franceは5ポイントを獲得し、次戦は優勝を目指して復活を果たす決意に満ちています。
スーパーストックカテゴリーでは、2023年の同カテゴリーでの総合ランキング2位、21年のル・マン24時間レースで優勝したNational Motos Hondaが見事優勝を果たしました。
予選でポールポジションを獲得したNational Motos Hondaは最初の6時間で力強いスタートを切り、8時間経過した時点でリードを維持していました。
セバスチャン・スーシェ、バレンティン・スーシェ兄弟とギョーム・レイモンの尽力により、レースを通してすばらしいパフォーマンスを発揮したチームは、スーパーストックカテゴリーで首位、総合5位でチェッカーフラッグを受けました。
3番グリッドからスタートしたChromeburner-RAC 41-Hondaはクリス・リーシュがスタートライダーを務めました。
序盤に見舞われたリアタイヤとハンドルのトラブルでピットストップが長引き、チームは一時11番手に沈みますが、ライダーの安定したパフォーマンスにより6時間が経過した時点で2番手まで追い上げました。
EWCカテゴリーには、ヒューゴ・クレール、ランディ・クルメナッハ、コランタン・ペロラーリによる新チームTATI TEAM BERINGER RACINGが参戦。レースを通して表彰台争いに絡みましたが、リアのショックアブソーバを交換するためにピットストップを余儀なくされ、6番手でレース復帰となりました。結果は5位でしたが、次回のレースに向けてパッケージを改善するための多くの情報を得ることができました。
Honda Viltaïs Racingはウイークエンドを通して見事なパフォーマンスと安定した結果をみせたフロリアン・アルトが、4番グリッドからスタートしました。好調なスタートを切ったアルトは、すぐにペースをつかむと3番手につきスティーブン・オデンダールに代わりますが、トラブルによりピットイン。その後、マシンをできるだけ早くレースに復帰させるべくテクニカルクルーが懸命に努力しましたが、リタイアとなりました。チームは予選の結果により2ポイント獲得。次のレースに向けて準備は整っています。
次戦は6月8日(土)にスパ・フランコルシャン8時間耐久レースが開催されます。
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