Qualifying
EWC 2025
Round 3

Honda HRCが予選トップを飾り、TOP10 トライアルに進出

jp Suzuka Circuit

8月1日(金)、「2025 FIM世界耐久選手権“コカ・コーラ”鈴鹿8時間耐久ロードレース第46回大会(以下、鈴鹿8耐)」の予選が鈴鹿サーキット(三重県)で行われ、Honda HRC(高橋巧、ヨハン・ザルコ)が1番手でTOP10 トライアル進出を決めました。

Honda HRCが予選トップを飾り、TOP10 トライアルに進出

Honda HRCはチャビ・ビエルゲを含めた3人体制の予定でしたが、前日の7月31日(木)に高橋巧、ヨハン・ザルコの2人体制で参戦することを発表しました。同日行われたHonda、Yamaha合同記者会見にて、高橋はビエルゲが参戦できなくなったことについては「残念」と語りましたが、「これまでも2人で鈴鹿8耐を走った経験があり、体力的にはしっかり準備してきました。ザルコはMotoGPライダーで、フィジカルの強さは誰もが認めているので、2人でも変わらず優勝を目指します」と決意を示しました。ザルコも「3人から2人になったことで戦略を変更する必要があります。1時間休めるのと2時間休めるのでは大きな違いがありますが、ペース配分を考えて最善を尽くします」と誓いました。

会見から一夜明けた8月1日(金)は最高気温が39℃と予想されており、危険な暑さに注意喚起がなされる中での走行となりました。

8時30分から10時30分までフリー走行が実施され、その後12時からと15時30分からの2回、ブルーライダー、イエローライダー、レッドライダーの順に各20分間の予選が行われました。FIM世界耐久選手権(EWC)の予選は、チーム内上位2名のベストラップの平均タイムで争われます。金曜日に実施された2度の予選の結果を踏まえて、上位10チームの各2名が2日(土)に行われるTOP10 トライアルに出走します。この結果で、1~10番手までのグリッドが決定。11番手以降のグリッドは予選の結果をもとに決まります。

フリー走行ではHonda HRCが2分6秒144で3番手につけました。6番手にTeam ATJ with docomo business(岩田悟、鈴木光来、國峰啄磨)が2分6秒280でつけ、8番手は2分6秒552でSDG Team HARC-PRO. Honda(名越哲平、國井勇輝、阿部恵斗)となりました。Honda DREAM RT 桜井ホンダ(伊藤和輝、日浦大治朗、ジョシュア・ブルックス)は2分6秒936で10番手、ここまでが6秒台をマークしました。11番手からは7秒台が続きます。13番手に2分7秒112でAstemo Pro Honda SI Racing(野左根航汰、荒川晃大、山中琉聖)、14番手に2分7秒411でHonda Asia-Dream Racing with Astemo(ナカリン・アティラットプワパット、アズロイ・ハキーム・アヌア、モハメド・ザクワン・ビン・ザイディ)、16番手に2分7秒599でF.C.C. TSR Honda France(アラン・テシェ、コロンタン・ペロラーリ、羽田太河)がつけました。セッション中赤旗が4回出て、最後は赤旗終了となりました。

続いて行われた予選1回目のブルーライダーのタイムアタックでは、Honda HRCの高橋が2分6秒038で3番手につけました。Astemo Pro Honda SI Racingの野左根が2分6秒222で4番手となり、SDG Team HARC-PRO. Hondaの名越が2分6秒829で8番手、9番手にTeam ATJ with docomo businessの岩田が2分6秒830でつけました。13番手にHonda Asia-Dream Racing with Astemoのナカリンが2分7秒023でつけ、15番手にF.C.C. TSR Honda Franceのテシェが2分7秒348でつけました。

続くイエローライダーの走行では、コースイン早々にHonda HRCのザルコが5秒台にタイムを上げリーダーボードのトップに立つと、さらにタイムを縮め2分5秒023と4秒台に迫るトップタイムを記録。MotoGPライダーの貫録を示します。3番手には鈴鹿マイスターと呼ばれるHonda DREAM RT 桜井ホンダの日浦が2分6秒273をマークします。7番手にはSDG Team HARC-PRO. Hondaの阿部が2分6秒651。10番手にTeam ATJ with docomo businessの鈴木が2分6秒777でつけました。13番手にはAstemo Pro Honda SI Racingの荒川が2分7秒037、Honda Asia-Dream Racing with Astemoのアズロイが2分8秒018で17番手。F.C.C. TSR Honda Franceのペロラーリが2分8秒134で20番手となりました。

レッドライダーの走行では、Astemo Pro Honda SI Racingの山中が2分5秒910と6秒を切り、鈴鹿8耐初参戦でトップに躍り出て大きな注目を集めます。3番手はSDG Team HARC-PRO. Hondaの國井が2分6秒411でつけました。山中はMoto3、國井はMoto2と、海外で活躍するライダーが上位を占めます。6番手に2分7秒301でTeam ATJ with docomo businessの國峰、13番手に2分8秒775でHonda DREAM RT 桜井ホンダの伊藤、14番手に2分8秒805でHonda Asia-Dream Racing with Astemoのザクワン、16番手にはF.C.C. TSR Honda Franceの羽田が2分9秒057でつけました。

予選2回目のブルーライダーのタイムアタックでは、Honda HRCの高橋が2分5秒554とタイムを上げて2番手。Team ATJ with docomo businessの岩田は2分6秒471で6番手、Astemo Pro Honda SI Racingの野左根が2分6秒540で7番手、SDG Team HARC-PRO. Hondaの名越が2分6秒891で9番手、F.C.C. TSR Honda Franceのテシェは2分7秒515で12番手となりました。

イエローライダーの2回目の走行では、ジャック・ミラー(ヤマハ)がトップタイムを出した直後の第1コーナーで転倒。マシンが跳ね上がり一回転して着地するアクシデントで赤旗が提示されます。その後再開されますが、転倒者が出たことでまた赤旗に。トラブルが続きますが、改めて再開されたアタックで、Honda HRCのザルコが2分4秒820のトップタイムをマークします。5番手には2分5秒951でHonda DREAM RT 桜井ホンダの日浦。9番手にSDG Team HARC-PRO. Hondaの阿部が2分6秒807、12番手にTeam ATJ with docomo businessの鈴木が2分7秒317、15番手にF.C.C. TSR Honda Franceのペロラーリが2分7秒713でつけました。

レッドライダーの2回目の走行では、2番手にいたSDG Team HARC-PRO. Hondaの國井がデグナーカーブで転倒し2分6秒171の3番手となりました。Astemo Pro Honda SI Racingの山中は2分6秒283で5番手、F.C.C. TSR Honda Franceの羽田が2分6秒591で7番手、Honda DREAM RT 桜井ホンダの伊藤が2分7秒385で10番手、Honda Asia-Dream Racing with Astemoのザクワンが2分7秒514で13番手、Team ATJ with docomo businessの國峰が2分7秒642で14番手と続きました。

2度にわたる予選の結果、Honda HRC がトップとなり、6番手のAstemo Pro Honda SI Racing、8番手のSDG Team HARC-PRO. Honda、10番手のTeam ATJ with docomo businessがTOP10 トライアルへの進出を決めました。

10番手以下のチームのグリッドは確定し、11番手がHonda DREAM RT 桜井ホンダ、14番手がF.C.C. TSR Honda France、16番手がHonda Asia-Dream Racing with Astemoとなりました。

予選後にはナイトセッションも行われましたが、ここでもHonda HRCがトップタイムを記録しました。


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Takumi Takahashi
Takumi Takahashi 30
Honda HRC
ザルコがタイムを出してくれたので、いい予選だったと思います。朝のフリー走行と予選でセッティングを進める予定でしたが、思うようにはいきませんでした。しかしマシン2台を走らせ、どちらを選ぶべきか選択できたのはよかったと思っています。予選1回目に使ったタイヤを2回目にも使い、タイムを上げられたことをポジティブに捉えています。なによりも体力のマネジメントが重要です。脱水症状が出ると回復は難しいので、体力を維持することを最優先に考えたいと思います。

Johann Zarco
Johann Zarco 30
Honda HRC
午前中はエナジーキープを課題として走りました。巧(高橋選手)は効率よく走れるライダーなのでそんなに心配していませんが、チャビ(ビエルゲ選手)が走れなくなったので、効率が大事だと思っています。予選は2セットのタイムをコントロールしながら走りました。レッドフラッグが出て、アタックのタイミングが難しかったです。しかしトップタイムにはこだわっておらず、路面温度の高い中で2分5秒を切れたらいいと持っていたので、その点は達成できたと思います。なによりも決勝が大事なので、そこに向かってしっかり進んでいきたいです。

Teppei Nagoe
Teppei Nagoe 73
SDG Team HARC-PRO. Honda
予選では久しぶりに全力でアタックしました。100%で攻めるのは、アベレージを刻むよりも身体にかかる負担が大きいのですが、それなりのタイムを出せることを確認できたので、今回の鈴鹿8耐はもちろん、全日本ロードレース選手権の後半戦に向けてもポジティブな部分でした。國井選手と阿部選手がタイムを出してくれたので、トップ10に入ることはクリアできました。マシンもいい方向に進んでいるので、この流れのまま決勝を迎えたいです。

Yuki Kunii
Yuki Kunii 73
SDG Team HARC-PRO. Honda
予選1回目でタイムを出しきれなかったのが悔しく、その分を取り返そうと予選2回目でいい感じにアタックできていたのですが転倒してしまったのが残念でした。タラレバですが、1周できていれば、昨年のタイムも超えていましたし、順位も上がっていたと思うと悔しいです。転倒の原因も分かっているのでTOP10 トライアルで、さらにいい走りを目指します。チームとしては、3人ともいいアベレージで走れていますし決勝に向けては順調です。みんなで力を合わせてゴールできれば結果はついてくると思っています。

Keito Abe
Keito Abe 73
SDG Team HARC-PRO. Honda
この車体でしっかり攻めきろうと思って予選に臨みました。思っていたよりもマシンの限界を使えたのですが、赤旗があったり、ほかのマシンに引っかかったりして1周をまとめきることができませんでした。まとめられれば、國井選手のタイムに近づけたはずです。悔しい部分もありましたが、トップ10に入れましたし、最低限の仕事はできたのかもしれません。TOP10 トライアルを走らせてもらえるので、2分5秒台を目標にアタックしようと思っています。

Alan Techer
Alan Techer 5
F.C.C. TSR Honda France
今日はいい仕事ができました。最初の予選セッションでレース用タイヤを使用してレースペースの調整を行いました。期待していたレベルには達しませんでしたが、平均ペースはそれほど悪くありません。日曜日の決勝でトップ8またはトップ5を狙います。

Corentin Perolari
Corentin Perolari 5
F.C.C. TSR Honda France
今日は新しいタイヤで走ることができ、グリップが非常によかったのでうれしく思っています。いつも通り、予選ではレースペースを重視して走りました。決勝を想定して、できるだけリラックスしてアベレージを上げられるように努めました。レースウイークを通して状況は改善されているので、決勝ではいい結果となるように挑みます。

Taiga Hada
Taiga Hada 5
F.C.C. TSR Honda France
週の始まりは難しかったですが、今日は新しいマシンの仕様に変えたことで違うフィーリングになり、いいコンディションで走行することができました。まだいくつかの不安要素が残っていますが、安定した予選ラップを刻むことができました。14番グリッドからスタートすることになりましたが、レースでは安定したペースを維持することに集中し、上位フィニッシュを目指してプッシュします。

Nakarin Atiratphuvapat
Nakarin Atiratphuvapat 88
Honda Asia-Dream Racing with Astemo
予選1回目はマシンがよくなり、2分7秒0を出せました。昨年よりも0.5秒速いタイムですが、目標としていた2分6秒台には入れませんでした。予選2回目はユーズドタイヤのためグリップの変化を確認しながらの走行となり、タイムを上げることができませんでした。決勝ではいいタイムを刻めるように頑張ります。

Azroy Hakeem Anuar
Azroy Hakeem Anuar 88
Honda Asia-Dream Racing with Astemo
赤旗が何回も出て、満足に走れませんでした。いいタイムが出せそうなタイミングで赤旗が出てしまいアタックできませんでした。全体的には、決勝に向けてチームのまとまりやセッティングなどは、うまく進んでいると思います。決勝ではいい結果を残せるように努力したいです。

Md Zaqhwan Bin Zaidi
Md Zaqhwan Bin Zaidi 88
Honda Asia-Dream Racing with Astemo
今日の予選で、トップ10に入るのはとても厳しかったです。100%全力でプッシュしましたが、マシンのコントロールが難しいと感じるセクターがありました。TOP10 トライアルを走ることはできませんが、決勝に焦点を当てることがより重要なので、そこに向けて集中し上位を目指します。


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