直前テスト初日、Team HRCが唯一2分6秒台のタイムをマーク
「鈴鹿8時間耐久ロードレース」(以下、鈴鹿8耐)本番のレースウイークに入りました。2日、3日は合同テストが行われ、5日から予選、6日がトップ10トライアル、7日に決勝となります。
スーパーバイク世界選手権(SBK)第6戦チェコが7月30-31日と開催されたことで、SBK勢の鈴鹿入りは3日からとなりました。テスト初日はSBK勢を除いたライダーたちが顔をそろえ、ピットは本番同様に埋まりました。
初日は朝から強い日差しが照り付け、36℃を超える猛暑となりました。路面温度は62℃を超え、マシン、タイヤ、ライダーにとって厳しい状況の中で、午前9時から10時30分、10時45分から12時の2回がセッション1、13時30分から14時30分、14時45分から16時15分、16時30分から18時までの3回がセッション2として行われました。
#33Team HRC(長島哲太/高橋巧/イケル・レクオーナ)は、長島、高橋の2名が参加。午前中のセッション1は走行せず、午後からの走行に参加しました。
セッション1のトップは世界耐久選手権(EWC))レギュラーチームのYART-Yamaha Official Team EWC(ヤマハ)が2分7秒970でトップタイム。Honda勢は3番手に#25Honda Sofukai Suzuka Racing(亀井雄大/杉山優輝/田所隼)で2分8秒849、4番手に#73SDG Honda Racing(名越哲平/浦本修充/榎戸育寛)で2分8秒891、5番手に#104TOHO Racing(清成龍一/國峰啄磨/國川浩道)が2分9秒026。7番手に#88Honda Asia-Dream Racing with SHOWA (モハメド・ザクワン・ビン・ザイディ/ゲリー・サリム/ヘルミ・アズマン)で2分9秒489となりました。8番手に2回目のセッションから参加した#5F.C.C. TSR Honda France(ジョシュ・フック/ジーノ・リア/マイク・ディ・メリオ)が2分9秒538で付けました。
午後のセッション2では、1回目の走行で#33Team HRCの長島が2分6秒966に入れ速さを示します。そのタイムが、初日の総合トップタイムとなりました。ペアライダーの高橋は転倒もありましたが、2分7秒655とタイムを上げて走行を終了しました。
4番手には#25Honda Sofukai Suzuka Racingで、2分8秒194とセッション1からタイムを詰めます。5番手には#5F.C.C. TSR Honda Franceが2分8秒260。6番手には午前中の榎戸の転倒からリカバリーした#73SDG Honda Racingが2分8秒379。7番手に#17Astemo Honda Dream SI Racing(作本輝介/渡辺一馬/羽田太河)が2分8秒439とタイムを上げてきました。
Team HRCの山野一彦監督は「耐久において燃料タンクは重要なので、スペアタンクを含めての最終調整を行いました。これで、本番に向けての最終確認をこなせたと思います。高橋選手の転倒は予期せぬものでしたが、けがもなく、厄払いだと受け止めています。転倒後も、すぐにリセットして2分7秒台にタイムを上げてくれるところを頼もしく思っています。ここまでのテストでベース車両が仕上がってきているので、ライダーたちの要望を聞き、それぞれの力が出せるような試みもしていきたいと思っています。何かあっても戻れる車両が出来上がったことで、より高いレベルを目指せます」と語りました。
長島はこれまでのテストでもトップタイムをマークする俊足ぶりを示していますが、タイムアタックという状況ではない中でも実績を残し確実な歩みを見せています。長島は「気温、路面温度とも上昇する中で、6秒台を出せたことはよかったと思います。ここまで、確実に進んできていると思うので、3日のテストでもしっかりと前進したい」と手ごたえを感じています。
高橋は「全く攻めていたわけでもなく、無駄な転倒をしてしまったことを反省します。幸い、ダメージなく3日のテストも走ることができます。試したいと願っていたことがあり、それをトライできることに感謝しています。長島選手とチームがベース車両を仕上げてくれたおかげなので、自分の8耐での経験を活かしチームに貢献できるようにと思っています」と話しました。
鈴鹿8耐テストは2日目も同様のスケジュールで行われます。