Team HRCが2位表彰台を獲得
5月4日(土)、ノルウェーのフィヨルドと険しい山々に囲まれた風光明媚な会場で、待望のFIM E-Xplorer World Cup第2戦の決勝が開催されました。スリルとアドレナリンに満ちあふれていたこの日、観客たちは業界での地位を確立しつつある電動バイクによる、二輪モータースポーツ界の状況を変える運命を担った画期的なショーを目撃しました。
レース形式は男女各3レース(8分+1周)の合計6レースが行われるフォーマット。難易度の高いコースレイアウトであるため、ライダーとマシンにはベストなパフォーマンスが求められます。新しいCR ELECTRIC PROTOは、今大会の2日間でみせたパフォーマンスと造形美によって、コースに登場するたびに注目を集めました。
この日はフリープラクティスから始まり、ライダーたちはマシンの感触を確かめながら最終的なセッティングを詰めました。
その後、予選が行われ、女子ライダーからコースイン。すべてが順調でしたが、フランチェスカ・ノチェラ(Team HRC)が2連ジャンプで飛距離不足によるクラッシュを喫したことで、状況が暗転してしまいます。医療チームによる一通りの診察を受け、幸いにも重傷ではないと確認されたものの、念のため精密検査を受けるべく病院に搬送されました。衝撃的なクラッシュだったにもかかわらず、ノチェラの決意は揺るがず、午後に予定された3レースに出走する意思を表明しました。男子の予選を制したのは、CR ELECTRIC PROTOを駆るトーシャ・シャレイナ(Team HRC)でした。開始早々トップに立つと、シャレイナはすばらしいパフォーマンスによって、有利なゲートピックを獲得しました。
病院から戻ったノチェラはすぐにレースウエアに着替えて、最初のレースのスタートラインに向かいました。数時間前に大きな転倒を喫したにもかかわらず、敢然とレースに臨む彼女の決意を、誰も阻むことはできませんでした。ノチェラは丸太セクションで不運にも順位を落としてしまいましたが、それまでのレース1の大部分では2番手を維持していました。次に迎えた男子のレース1、シャレイナのスタートはあまりよくありませんでした。それでもCR ELECTRIC PROTOの扱いやすさを披露しながらポジションを上げ始めたシャレイナは、最終的には2位でチェッカーを受けました。
レース2ではノチェラが普段同様の非常に安定した走りをみせ、ターニャ・シュロッサー(スターク)とサンドラ・ゴメス(スターク)に次いで3位に入りました。男子の組でもレース1と同じ状況が繰り返され、エブン・ハイビー(スターク)に続いたシャレイナが、再び2位でフィニッシュしました。
最終のレース3では、転倒の痛みを抱えていたノチェラが可能な限り好成績を残そうとして身を粉にして奮闘しました。一方、シャレイナはすばらしいスタートからトップを守り抜き、レース3を勝利で飾りました。
困難と波乱に満ちた一日でしたが、Team HRCはチーム総合成績で2位を獲得しました。
Hondaブランドによるすばらしいエンジニアリングと設計のおかげで、Team HRCがコースで披露したパフォーマンスは、スピードと機敏さにあふれていただけでなく、こういった厳しい競技において重要な要素となる信頼性の面でも際立っていました。
ライダーたちの印象的なパフォーマンスのみならず、大会主催者の運営も特別な評価を受けるに値するものでした。物流のプランニングからコース上の安全管理に至るまで、オーガナイザーはイベントのスムーズな進行を保証し、ライダーがベストパフォーマンスに集中できるよう配慮しました。
ノルウェーでこの大会への反響はすばらしく、お気に入りのライダーを応援するためにファンが大勢集まり、観客スタンドを埋め尽くしました。この活気に満ちた興奮と祝賀ムードによって、FIM E-Xplorer World Cupの地位は国際的なカレンダーのトップスポーツイベントの一つとして、さらに確固たるものとなりました
シリーズ第2戦が終了した今、フランス、スイス、インドで予定されている次の大会への期待がかつてないほど高まっています。
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