Honda Racing UKのグレン・アーウインがレース2、レース3の両レースで10位フィニッシュ
英国スーパーバイク選手権は、晴天のレース2から、激しい雨に見舞われて15周に短縮されたレース3へと変化の激しいコンディションとなり、チームは昨日に引き続き苦戦を強いられました。グレン・アーウイン(Honda Racing UK)はレース2を堅調な走りで10位でフィニッシュすると、レース3もこのコンディションではベストなパフォーマンスでした。ウォームアップ走行中にクイックシフターにトラブルがあり、ピットレーンからのスタートとなったアーウインは26人のライダーの後ろにつける形になりましたが、素早くかつ慎重に持ち直し、15周で17つポジションを上げる偉業を達成しました。
昨日のクラッシュからの持ち直しをはかった水野涼(Honda Racing UK)は14位でフィニッシュし、さらなるポイントを獲得しました。しかし、ウエットコンディションとなったレース3ではグリップに苦戦し、21位でフィニッシュしました。CBR1000RR-R FIREBLADE SPの新しいパーツの開発とテストを担う高橋巧(Honda Racing UK)は、レース2を18位、レース3を20位でフィニッシュしました。
スーパーストック選手権に出場中でCBR1000RR-R FIREBLADE SPを駆るトム・ニーブは、白熱したレースの結果、3位でフィニッシュしました。12番グリッドでスタートしたニーブは14周目までチャンピオン獲得をかけて、4位を狙う集団に食い込みました。
クリッシー・ローズ(Kawasaki)とフレーザー・ロジャーズ(Aprilia)を振り切って4番手に浮上したニーブは、残り3周でそのまま3位を狙い、デイビー・トッド(Milenco by Padgetts Motorcycles Honda)を抜き去って表彰台を獲得しました。チャンピオンシップをはっきりと意識しながら、ライバルで2位のビリー・マコーネル(OMG Racing)と1.757秒という僅差の3位でフィニッシュしました。タイトル獲得を目指して、次回のブランズハッチで開催される最終ラウンドに臨みます。ニーブはビリーと22ポイント差、アレックス・オルセンと23ポイント差という状況で、次のレースで2021年スーパーストック選手権のチャンピオン争いに決着がつきます。
10月15日から17日にかけてブランズハッチで開催される最終戦に向けて、チームはショートブレイクに入ります。
ザ・ショーダウン~チャンピオン決定の道程~
ザ・ショーダウンは2010年より導入されたシステムで、プロ野球のプレーオフに似た考え方です。
第8戦までの8大会24レースをメインシーズンと呼び、この大会までにランキング上位8位に入った選手は「タイトルファイター」と呼ばれ、チャンピオン獲得の参戦権が与えられます。
このシステムでは、まず、上位8名のポイントを一旦リセットし、1000ポイントに加え、さらにメインシーズンの中で表彰台に登壇した回数に応じて「ポディウムポイント」が付加されます。配点は優勝で5点、2位で3点、3位で1点となります。
例えば、優勝1回(5点)、2位2回(6点)、3位1回(1点)で合計12点となり、1012ポイントがタイトルファイターとしての獲得ポイントとなります。
このように計算されたポイントと残り3大会9レースで上位15名に与えられるポイント(25-20-16-13-11-10-9-8-7-6-5-4-3-2-1)とを合算してチャンピオンが決定します。
なお、9位以下の選手はメインシーズンのポイントをそのまま計算しランキングを争います。