スーパーバイク選手権に参戦するグレン・アーウイン、水野涼、高橋巧にとってはそれぞれ難しい1日となりました。 アーウインは朝のウォームアップセッションでマシンに問題が見つかり、スーパーバイク選手権のタイトなスケジュールの中、マシンの調整が行われました。惜しくもピットレーン閉鎖時間に数秒間に合わず、グリッド最後尾からスタートとなったアーウイン。しかし1周目終わりには5つポジションアップを果たすことに成功しました。アーウインはラップごとにポジションを上げていくすばらしいペースを見せ戦いましたが、6周目にヘジスシケインでクラッシュをしてしまいレース2を終えることになりました。アーウインにけがはありませんでした。
レース2のクラッシュ前に2番手タイムをマークしていたアーウインは、この週末最後のレース3でフロントローの2番グリッドを獲得しました。1コーナーでワイドに飛び出しいくつかポジションを落としてしまいましたが、アーウインはFIREBLADEですばらしいペースで走行しながら他のライダーたちとバトルを繰り広げ、7位でチェッカーフラッグを受けました。第9戦を終えアーウインはランキング8位となり、7位のダニー・バカン(カワサキ)と12ポイント差となっています。
水野涼はラップタイムを更新しながら前進を見せました。レース2でクラッシュをし腕上がりに悩まされた水野でしたがレース3に無事出走を果たし、ポイント圏内にあと一歩届かず16位でチェッカーフラッグを受けました。
オウルトンパークの特性は高橋巧にも大きな打撃を与えました。今日のレース2では17位、レース3は19位でレースを終えた高橋も、腕上がりの症状に苦戦する日となりました。
Honda CBR1000 RR-R FIREBLADE SPでスーパーストック選手権に参戦するトム・ニーブは、今日のレース2で4位を獲得しランキング首位の座を譲ることなくこの週末を終えています。
12周で行われた今日のレース2で、ニーブは7番グリッドからスタートとなりました。夜中にいくつかセットアップの変更を行い、ニーブはチェシャーにあるオウルトンパーク・サーキットでよりよい結果を期待してレース2に挑みました。 7周目で4番手まで浮上すると、表彰台獲得の3位をかけてフレーザー・ロジャース(アプリリア)を追いました。 表彰台獲得までの差を縮めることは叶いませんでしたが、ニーブは4位でチェッカーフラッグを受け13ポイントを獲得。ランキング2位につけるアレックス・オルセン(BMW)に20ポイントのを差をつけ、ニーブはランキングトップを変わらずキープしています。
今シーズン残り2戦となりチャンピオンシップ争いが拮抗する中、チームは数日後の来週末に行われる次戦に向けて準備をはじめています。次戦の第10戦は10月1日~3日ドニントンパークで開催されます。
ザ・ショーダウン~チャンピオン決定の道程~
ザ・ショーダウンは2010年より導入されたシステムで、プロ野球のプレーオフに似た考え方です。
第8戦までの8大会24レースをメインシーズンと呼び、この大会までにランキング上位8位に入った選手は「タイトルファイター」と呼ばれ、チャンピオン獲得の参戦権が与えられます。
このシステムでは、まず、上位8名のポイントを一旦リセットし、1000ポイントに加え、さらにメインシーズンの中で表彰台に登壇した回数に応じて「ポディウムポイント」が付加されます。配点は優勝で5点、2位で3点、3位で1点となります。
例えば、優勝1回(5点)、2位2回(6点)、3位1回(1点)で合計12点となり、1012ポイントがタイトルファイターとしての獲得ポイントとなります。
このように計算されたポイントと残り3大会9レースで上位15名に与えられるポイント(25-20-16-13-11-10-9-8-7-6-5-4-3-2-1)とを合算してチャンピオンが決定します。
なお、9位以下の選手はメインシーズンのポイントをそのまま計算しランキングを争います。