Honda HRC Progressive、グレンデールでのトリプルクラウンSXで苦戦、ハンター・ローレンスは総合5位
・ジェット・ローレンス、レース3で膝を負傷しリタイア
・ハンター・ローレンスが5-9-4の安定した成績で450SX総合5位
・下田丈、怪我を抱えながらも250SXウエストで総合10位を獲得
Honda HRC Progressiveは、アリゾナ州グレンデールで開催された2025シーズン最初のトリプルクラウンイベントで、厳しい夜を過ごしました。ジェット・ローレンスは、最初の2レースで2位フィニッシュと好調な走りを見せたものの、最終レースで早期リタイアを余儀なくされ、総合8位に終わりました。一方、ハンター・ローレンスは5-9-4の安定したリザルトを残し、総合5位を獲得。250SXウエストクラスでは、下田丈が厳しい状況の中で奮闘し、総合10位でフィニッシュしました。
ジェットは450SXの最初の2レースで素晴らしいスピードを披露し、両レースともに好スタートを切り、力強い走りで2位フィニッシュを記録。しかし、最終レースの第2コーナーで膝を強打し、痛みに耐えられずコースを離脱。Alpinestars Medical Unitでの診察では大きな怪我は確認されませんでしたが、今後さらなる検査を受ける予定です。ハンターは安定した走りを見せ、レース中に何度もポジション争いを繰り広げながら総合5位を確保。一方、Phoenix Racing Hondaのディラン・フェランディスは総合11位、Quad Lock Honda Racingのシェーン・マケラスとジョーイ・サヴァジーはそれぞれ総合14位、15位でフィニッシュしました。
依然として指の骨折からの回復途中である下田丈は、250SXウエストの開幕レースで転倒に巻き込まれ、21位と厳しいスタートを強いられました。しかし、このアクシデントと完治していない怪我にもかかわらず、続くレースでは6位、5位と着実に順位を上げ、総合10位を獲得。また、SLR Hondaのパーカー・ロスは堅実な走りで総合9位に入り、自身のキャリア最高成績を記録しました。
NOTES
・今回のグレンデールでのレースは、今季最初のトリプルクラウン形式のイベントとなりました。
・下田丈は、グレンデール戦の前週もバイクには乗らず、トレーニングプログラムと炎症を抑えるPEMFセラピーを継続。また、依然として治療中の指を保護するため、左側にCycra製のハンドガードを1個装着して走行しました。
・下田のメカニックであるベン・グリフィスは、第一子誕生を控えていたため不在。代役としてトミー・ハリス(チャンス・ハイマスのメカニック) がサポートを担当しました。
・アリゾナ州スコッツデールで人気のパワーハウスディーラー「Western Honda Powersports」は、Honda HRC Progressiveのピットエリアにポップアップブースを設置し、CRF110Fを数台展示。ファンや顧客との交流を行いました。
・450SX予選では、ジェット・ローレンスが圧倒的な速さを見せ、2番手のライダーに0.5秒以上の差をつけてトップタイムを記録。ハンター・ローレンスは7位につけました。Phoenix Racing Hondaのディラン・フェランディスは450SX予選で11番手、Quad Lock Honda Racingのジョーイ・サヴァジーとシェーン・マケルラスもトリプルクラウンへの出場権を獲得しました。
・250SXウエストクラスでは、下田丈が7番手のタイムを記録。Phoenix Racing Hondaのギャビン・タワーズ、SLR Hondaのパーカー・ロスもメインレースへの進出を決めました。同じくSLR Hondaのビリー・ラニノビッチは、LCQ (ラストチャンス予選) で2位に入り、メインレース出場を決めました。
・41歳のラニノビッチはスーパークロスのメインイベントに出場した最年長ライダーとして自身の記録を更新しました。
・NFLフリーエージェントのケイレン・バラージは弟のミッチェルと共にジェットとハンターを訪問。ケイレンはNCAA(全米大学体育協会)の1試合最多タッチダウン記録を持っており、LENAGÈというアーティスト名で音楽活動も行っています。
・グレンデール戦では、SMX Nextカテゴリーも実施され、Hondaライダーたちが健闘。レウム・オールホフが4位、ブロック・ウォーカーが10位、グレイソン・タウンゼントが17位でフィニッシュしました。
・次戦、Honda HRC Progressiveはフロリダ州タンパで開催されるAMAスーパークロス第5戦に出場します。この大会から250SXイーストシリーズが開幕しますが、チャンス・ハイマスは昨年9月に受けた膝の手術からの回復途上にあり、参戦についての判断は直前まで持ち越される見込みです。
250SX West Standings
Pos. | Rider | Num. | Team | Constr. | Pts |
---|---|---|---|---|---|
1 | Julien BEAUMER | 23 | Red Bull KTM Factory Racing | KTM | 87 |
2 | Jordon SMITH | 19 | Triumph Racing Factory Team | Triumph | 85 |
3 | Haiden DEEGAN | 38 | Monster Energy Yamaha Star Racing | Yamaha | 84 |
4 | Cole DAVIES | 100 | Monster Energy Yamaha Star Racing | Yamaha | 72 |
5 | Jo SHIMODA | 30 | Honda HRC Progressive | Honda | 68 |
6 | Coty SCHOCK | 37 | Muc-Off/FXR/ClubMX Yamaha | Yamaha | 63 |
12 | Parker ROSS | 302 | SLR Honda | Honda | 35 |
18 | Gavin TOWERS | 115 | Phoenix Racing Honda | Honda | 14 |
29 | Noah VINEY | 943 | MCR Smartop Honda | Honda | 4 |
33 | Billy Laninovich | 132 | Billy Laninovich | Honda | 1 |