ジェット・ローレンスがアナハイム2SXで今シーズン初勝利を達成
・前年王者が首位との差を5ポイントに縮小
・ハンター・ローレンスが2戦連続トップ5入りを果たす
・下田丈は指の骨折を負いながらも6位に食い込む
Honda HRC Progressiveは今週末、カリフォルニア州アナハイムのエンゼル・スタジアムに戻り、AMAスーパークロス (AMA-SX) 第3戦に参戦しました。ジェット・ローレンスが450SXメインレースで今シーズン初優勝を飾り、ハンター・ローレンスは安定した走りで5位を獲得。下田丈は怪我を抱えながらも持ち前の粘り強さを見せ、250SXウエストのメインレースで見事6位入賞を果たしました。
450SXメインレースでは、ハンター・ローレンスとジェット・ローレンス兄弟がともに好スタートを切り、第1コーナーを抜けた時点でそれぞれ2位と3位につけました。序盤で順位を落としたものの、ジェットはレース3分の1経過時点で2位をキープ。ハンターは6位を維持していました。ジェットは先頭を走るジェイソン・アンダーソンを3分の2地点まで追い続け、ウープスセクションでサイドバイサイドのバトルを展開。その後のコーナーでブロックパスを仕掛け、トップに立つとすぐにリードを築き、最終的に2.5秒差で勝利しました。一方、ハンターは厳しい競争の中で安定したペースを保ち、5位でフィニッシュしました。
雨の影響を受けた250SXメインレースでは、下田丈が負傷した手の痛みに耐えながら奮闘を続けました。スタート直後は8位につけたものの、数ポジションを落とした後に2回のクリーンなオーバーテイクを見せ、6位でゴール。貴重なポイントを獲得し、選手権争いでの安定感を維持しました。SLR Hondaのパーカー・ロスも健闘し、レースのほとんどをトップ10圏内で走行。最終的には12位でフィニッシュし、キャリア最高の結果を果たしました。
NOTES
・前週、体調不良の中で5位という健闘を見せたハンター・ローレンスでしたが、その後も数日間体調の優れない状態が続きました。しかし、サウナやレッドライトセラピーを組み合わせたケアにより、週の途中から状態は大幅に改善。アナハイム2には良好な健康状態で臨みました。
・ローレンス兄弟は最初の2戦の間の週をカリフォルニアでのテストに費やしたため、アナハイム2戦の前週をフロリダの自宅で過ごしました。しかし、雨の影響で走行時間は大幅に制限されることとなりました。
・スーパークロス サンディエゴ戦で2本の指を骨折した下田丈は、1週間バイク走行を控え、トレーニングに専念。また、炎症を抑えるためPEMFセラピーを受けました。前週同様、メカニックのベン・グリフィスは下田のバイクにCycra製のハンドガードを1個装着。第4戦までの1週間も、引き続きバイク走行は控える予定です。
・金曜日、ローレンス兄弟はメディアデーに参加後、他のライダーと共に短縮版コースを試走して、トラックの感触を掴みました。
・南カリフォルニアの人気ディーラー「Huntington Beach Honda」は、Honda HRC Progressiveのピットエリアでポップアップブースを設置し、CRF450RLやCRF110Fを展示。ファンや顧客との交流を行いました。
・450SXの予選セッションではジェット・ローレンスが全体で最速タイムを記録、ハンター・ローレンスは8番手となりました。250SXウエストでは下田丈が10番手のタイムを記録。また特筆すべき点として、Phoenix Hondaのディラン・フェランディスが450SXで11番手を記録しました。
・ハンター・ローレンスは、ロサンゼルス・ドジャース所属のピッチャー、そしてハンターと同じ背番号96を背負うランドン・ナック選手と対面し、ジャージ交換を行いました。その後、ジェットとハンターは、Honda HRCパワーユニットを搭載したRed Bull マシンを走行するF1ドライバー、リアム・ローソンと対面し、レース談議に花を咲かせました。
・オープニングセレモニーでは、映画『カーズ』のライトニング・マックイーンのイントロシーンを再現したハンター・ローレンスの新しい紹介映像が披露されました。
・250SXのヒート1で、下田は好スタートを切り、序盤は2位を走行。最終的に4位でフィニッシュし、メインレースへの出場権を獲得しました。同じくヒートを突破したのはSLR Hondaのパーカー・ロス。Phoenix Racing Hondaのギャビン・タワーズはラストチャンス予選を制し、メインレースへの進出を決めました。
・450SXのヒート1では、ハンター・ローレンスが4位スタートからの3位でフィニッシュ。ジェットはヒート2で好スタートを切り、2位のポジションを確保。首位のジェイソン・アンダーソンにプレッシャーをかけ続けましたが、最終的に2位でゴールしました。Phoenix Honda Racingのディラン・フェランディス、Quadlock Honda Racingのシェーン・マケラスとジョーイ・サヴァジーもヒートレースを通過しました。
・450SXメインレースでは、ジェット・ローレンスが最速ラップを記録。現王者としての安定感も際立ち、22周のうち13周で1分00秒台を維持しました。
・優勝を獲得した後、ジェットはレース後の記者会見に出席。アナハイム2での勝利は、450SXクラスでのキャリアにおいて通算9勝目となり、表彰台獲得は12回目となりました。
・次戦、Honda HRC Progressiveは今週土曜日に開催されるAMAスーパークロス第4戦のため、アリゾナ州グレンデールへと向かいます。今シーズン初のトリプルクラウン形式のレースとなります。
・最初の3戦の間、Honda HRC Progressiveのトランスポーターは各レースの合間にチームの拠点であるカリフォルニア州トーランスに毎回戻っていましたが、今回の第3戦の後はアナハイムに留まり、日曜日にメカニックがレースバイクを整備。その後、直接アリゾナ州グレンデールへ移動しました。今後、トランスポーターはAMAスーパークロスシーズン終了まで、各試合の開催地にとどまる予定です。
250SX West Standings
Pos. | Rider | Num. | Team | Constr. | Pts |
---|---|---|---|---|---|
1 | Julien BEAUMER | 23 | Red Bull KTM Factory Racing | KTM | 69 |
2 | Haiden DEEGAN | 38 | Monster Energy Yamaha Star Racing | Yamaha | 62 |
3 | Jordon SMITH | 19 | Triumph Racing Factory Team | Triumph | 60 |
4 | Jo SHIMODA | 30 | Honda HRC Progressive | Honda | 56 |
5 | Cole DAVIES | 100 | Monster Energy Yamaha Star Racing | Yamaha | 52 |
6 | Coty SCHOCK | 37 | Muc-Off/FXR/ClubMX Yamaha | Yamaha | 49 |
14 | Parker ROSS | 302 | SLR Honda | Honda | 22 |
18 | Gavin TOWERS | 115 | Phoenix Racing Honda | Honda | 14 |
27 | Noah VINEY | 943 | MCR Smartop Honda | Honda | 4 |