450SX Main Event
AMA SX 2025
Round 3

ジェット・ローレンスがアナハイム2SXで今シーズン初勝利を達成

us Angel Stadium
ジェット・ローレンスがアナハイム2SXで今シーズン初勝利を達成

前年王者が首位との差を5ポイントに縮小
ハンター・ローレンスが2戦連続トップ5入りを果たす
・下田丈は指の骨折を負いながらも6位に食い込む

Honda HRC Progressiveは今週末、カリフォルニア州アナハイムのエンゼル・スタジアムに戻り、AMAスーパークロス (AMA-SX) 第3戦に参戦しました。ジェット・ローレンスが450SXメインレースで今シーズン初優勝を飾り、ハンター・ローレンスは安定した走りで5位を獲得。下田丈は怪我を抱えながらも持ち前の粘り強さを見せ、250SXウエストのメインレースで見事6位入賞を果たしました。

450SXメインレースでは、ハンター・ローレンスとジェット・ローレンス兄弟がともに好スタートを切り、第1コーナーを抜けた時点でそれぞれ2位と3位につけました。序盤で順位を落としたものの、ジェットはレース3分の1経過時点で2位をキープ。ハンターは6位を維持していました。ジェットは先頭を走るジェイソン・アンダーソンを3分の2地点まで追い続け、ウープスセクションでサイドバイサイドのバトルを展開。その後のコーナーでブロックパスを仕掛け、トップに立つとすぐにリードを築き、最終的に2.5秒差で勝利しました。一方、ハンターは厳しい競争の中で安定したペースを保ち、5位でフィニッシュしました。

雨の影響を受けた250SXメインレースでは、下田丈が負傷した手の痛みに耐えながら奮闘を続けました。スタート直後は8位につけたものの、数ポジションを落とした後に2回のクリーンなオーバーテイクを見せ、6位でゴール。貴重なポイントを獲得し、選手権争いでの安定感を維持しました。SLR Hondaのパーカー・ロスも健闘し、レースのほとんどをトップ10圏内で走行。最終的には12位でフィニッシュし、キャリア最高の結果を果たしました。

NOTES

前週、体調不良の中で5位という健闘を見せたハンター・ローレンスでしたが、その後も数日間体調の優れない状態が続きました。しかし、サウナやレッドライトセラピーを組み合わせたケアにより、週の途中から状態は大幅に改善。アナハイム2には良好な健康状態で臨みました。

ローレンス兄弟は最初の2戦の間の週をカリフォルニアでのテストに費やしたため、アナハイム2戦の前週をフロリダの自宅で過ごしました。しかし、雨の影響で走行時間は大幅に制限されることとなりました。

スーパークロス サンディエゴ戦で2本の指を骨折した下田丈は、1週間バイク走行を控え、トレーニングに専念。また、炎症を抑えるためPEMFセラピーを受けました。前週同様、メカニックのベン・グリフィスは下田のバイクにCycra製のハンドガードを1個装着。第4戦までの1週間も、引き続きバイク走行は控える予定です。

金曜日、ローレンス兄弟はメディアデーに参加後、他のライダーと共に短縮版コースを試走して、トラックの感触を掴みました。

南カリフォルニアの人気ディーラー「Huntington Beach Honda」は、Honda HRC Progressiveのピットエリアでポップアップブースを設置し、CRF450RLやCRF110Fを展示。ファンや顧客との交流を行いました。

450SXの予選セッションではジェット・ローレンスが全体で最速タイムを記録、ハンター・ローレンスは8番手となりました。250SXウエストでは下田丈が10番手のタイムを記録。また特筆すべき点として、Phoenix Hondaのディラン・フェランディスが450SXで11番手を記録しました。

ハンター・ローレンスは、ロサンゼルス・ドジャース所属のピッチャー、そしてハンターと同じ背番号96を背負うランドン・ナック選手と対面し、ジャージ交換を行いました。その後、ジェットとハンターは、Honda HRCパワーユニットを搭載したRed Bull マシンを走行するF1ドライバー、リアム・ローソンと対面し、レース談議に花を咲かせました。

オープニングセレモニーでは、映画『カーズ』のライトニング・マックイーンのイントロシーンを再現したハンター・ローレンスの新しい紹介映像が披露されました。

250SXのヒート1で、下田は好スタートを切り、序盤は2位を走行。最終的に4位でフィニッシュし、メインレースへの出場権を獲得しました。同じくヒートを突破したのはSLR Hondaのパーカー・ロス。Phoenix Racing Hondaのギャビン・タワーズはラストチャンス予選を制し、メインレースへの進出を決めました。

450SXのヒート1では、ハンター・ローレンスが4位スタートからの3位でフィニッシュ。ジェットはヒート2で好スタートを切り、2位のポジションを確保。首位のジェイソン・アンダーソンにプレッシャーをかけ続けましたが、最終的に2位でゴールしました。Phoenix Honda Racingのディラン・フェランディス、Quadlock Honda Racingのシェーン・マケラスとジョーイ・サヴァジーもヒートレースを通過しました。

450SXメインレースでは、ジェット・ローレンスが最速ラップを記録。現王者としての安定感も際立ち、22周のうち13周で1分00秒台を維持しました。

優勝を獲得した後、ジェットはレース後の記者会見に出席。アナハイム2での勝利は、450SXクラスでのキャリアにおいて通算9勝目となり、表彰台獲得は12回目となりました。

次戦、Honda HRC Progressiveは今週土曜日に開催されるAMAスーパークロス第4戦のため、アリゾナ州グレンデールへと向かいます。今シーズン初のトリプルクラウン形式のレースとなります。

最初の3戦の間、Honda HRC Progressiveのトランスポーターは各レースの合間にチームの拠点であるカリフォルニア州トーランスに毎回戻っていましたが、今回の第3戦の後はアナハイムに留まり、日曜日にメカニックがレースバイクを整備。その後、直接アリゾナ州グレンデールへ移動しました。今後、トランスポーターはAMAスーパークロスシーズン終了まで、各試合の開催地にとどまる予定です。


Jett Lawrence
Jett Lawrence 1
Honda HRC Progressive
良いレースでした。ライン取りがうまくいって、雨が降って路面が滑りやすくなるまでは楽しいトラックでしたね。スタートもまずまずで、とにかく焦らずに落ち着いて走ることを心がけていました。このトラックでは一瞬の油断が命取りになりますから。しばらく2位を走っていましたが、途中でトップに立つことができました。そこからはミスをせず安定したラップを刻むことに集中しました。今シーズン初勝利を挙げることができたので、とても良い気分です。この調子で次の勝利を狙っていきたいですが、まずは首位とのポイントの差を縮めることが最優先です。良い方向に進んでいると思います。次のアリゾナに向けて、最高にワクワクしています。 

Hunter Lawrence
Hunter Lawrence 96
Honda HRC Progressive
アナハイムは僕にとってこれまであまり良い結果を残せていない会場なので、今回は良いスタートを切り、5位で終えられたのは嬉しいです。家に戻ってからしっかりと走り込みたいですね。今年はテストや体調不良など、トレーニング面では散々なスタートでした。これからルーティンを取り戻していくのが楽しみです。走り込みが足りない状況でもこれだけの結果を出せたのはいい兆候だし、いい気分です。ここからさらに成長していくつもりです。昨年に比べれば、今シーズンはしっかりとしたスタートを切れているので、そういう面を見ていきたいです。「グラス半分がまだ空、じゃなくて、グラス半分は満たされている」と捉えるべきですよね。いい夜でした。もちろんジェットも素晴らしい夜を過ごしていましたし、全員無事で健康な状態です。トリプルクラウンに挑む準備は万端です。 

Jo Shimoda
Jo Shimoda 30
Honda HRC Progressive
正直なところ、バイクにしがみついているのがやっとな状態です。本当に、かなり辛いです。今回も手の怪我を負いながらの厳しい夜でしたが、メインレースではポイントを稼ぐために全力を尽くしました。このチャンピオンシップを諦めたくないんです。まだこの戦いに留まり続けなければいけないと思っています。来週は少しでもいいコンディションで、強くなって、可能性を繋いでいけるように頑張ります。 

Lars Lindstrom
Lars Lindstrom -
Honda HRC Progressive
今夜はライダーたち全員の結果にとても満足しています。もちろん、ジェットの勝利が最大のハイライトでした。正直なところ、ゲートが開く前からチェッカーフラッグが振られるまで、胃が締め付けられるような緊張感がありました。第1戦の苦しいスタートからここまでで、チャンピオンシップ首位との差をわずか5ポイントまでに縮められたのは素晴らしいですし、昨年の第3戦終了時と比べても1ポイント差しかありません。まだバイクの改善は必要ですが、兄弟が家に戻って、私たち(チーム)に必要な改善点と、彼ら自身が向上させるべき点をじっくり見定めることができるのは良いことだと思います。丈が今夜のレースを乗り越えてくれたことを誇りに思います。来週末には少しでも状態が良くなってくれることを願っています。その後は、3週間の休養で手の怪我を完治させ、残りのシリーズで全力を発揮してくれることを期待しています。 


250SX West Standings

Pos.

Rider

Num.

Team

Constr.

Pts

1

Julien BEAUMER

23

Red Bull KTM Factory Racing

KTM

69

2

Haiden DEEGAN

38

Monster Energy Yamaha Star Racing

Yamaha

62

3

Jordon SMITH

19

Triumph Racing Factory Team

Triumph

60

4

Jo SHIMODA

30

Honda HRC Progressive

Honda

56

5

Cole DAVIES

100

Monster Energy Yamaha Star Racing

Yamaha

52

6

Coty SCHOCK

37

Muc-Off/FXR/ClubMX Yamaha

Yamaha

49

14

Parker ROSS

302

SLR Honda

Honda

22

18

Gavin TOWERS

115

Phoenix Racing Honda

Honda

14

27

Noah VINEY

943

MCR Smartop Honda

Honda

4


Gallery image Gallery image Gallery image Gallery image Gallery image Gallery image Gallery image Gallery image Gallery image Gallery image Gallery image Gallery image Gallery image Gallery image Gallery image

レポート公開日
戻る