450SX Main Event
AMA SX 2024
Round 8

ジェット・ローレンスがデイトナSX優勝者リストに名を刻む

us Daytona International Speedway
ジェット・ローレンスがデイトナSX優勝者リストに名を刻む

・450SXのルーキーが伝説的な大会でHondaに18勝目をもたらす
・ハンター・ローレンスはクラッシュしてリタイア
・チャンス・ハイマスは転倒と不運によって250SXイースト15位に


シリーズの折り返し点に差しかかったAMAスーパークロス選手権(AMA-SX)、第8戦の舞台はフロリダ州デイトナビーチ。独特な雰囲気に満ちたスピードウェイに特設されたコースで、ジェット・ローレンス(Team Honda HRC)は力強いパッシングを披露し、独走の末に勝利を確かなものにしました。この会場の長い歴史とライダーの力量が問われるコースの難しさを思えば、デイトナでの勝利には重要な意味があります。今回のJ.ローレンスの場合は特に印象的で、250から450にステップアップした1年目にしてデイトナを制覇しました。この活躍が示しているのは、先週のアーリントンSXでトップ争いをしながら、最終ラップの転倒で脱落した一件から彼が大事な教訓を得たことです。オーストラリア出身の20歳、J.ローレンスは、混戦が続く今シーズンにおいて3勝目を挙げた最初のライダーとなり、タイトル争いにおけるリードを10ポイントに広げました。

450SXのメインレースでは、J.ローレンスがサイティングラップで泥だらけになったリアタイヤを交換した際、タイヤカバーの取り外しが遅れたため、スタート前に必要以上の緊張を強いられました。それでもJ.ローレンスは、兄のハンター・ローレンス(Team Honda HRC)に続き、第1コーナーを6番手でクリア。1周目が終了した時点でJ.ローレンスは3番手に浮上し、4周目までそのポジションを維持しました。その後、J.ローレンスはリズムセクションで4個まとめて飛び越すジャンプ「クワド」を駆使しながら、イーライ・トマック(ヤマハ)を抜き、続くコーナーでチェイス・セクストン(KTM)もパスしました。トップに躍り出たJ.ローレンスは、後続よりも1~2秒速いラップタイムを刻みながら、決定的な独走態勢を確立しました。一時は10秒以上のリードを蓄えましたが、最終的には6秒近くの差でJ.ローレンスが優勝。彼に続いたレッドライダーは、8位のディラン・フェランディス(Phoenix Racing Honda)でした。H.ローレンスは序盤の激しい転倒により、肩を痛めてリタイアしました。この記事が書かれた時点では、H.ローレンスはMRI検査の結果を待っています。

250SXのメインレースでは、チャンス・ハイマス(Team Honda HRC)がスタートでトップ10圏内につけ、1周目をクリアするころには7番手まで浮上しました。そこからは1周ごとにポジションを上げて5番手になりましたが、その直後の転倒でタフブロック(クラッシュパッド)にスタックして後方集団まで脱落。最終的にハイマスは、15位でレースを終えました。一方、ランキング首位のマックス・アンスティ(FirePower Honda Racing)は、1周目10番手からばん回して8位でフィニッシュ。250SXイーストにおけるチャンピオン争いで、僅差のポイントリードを維持しています。

NOTES

・昼過ぎから実施された計時予選では、降雨のため2回目のセッションが中止され、1回目のタイムが採用されることになりました。450SXではJ.ローレンスが5番手、H.ローレンスが10番手。250SXではハイマスが8番手となるタイムを記録しました。
・ハイマスは250SXヒート1に出走し、スタートで4番手につけました。一時は7番手に後退したものの、3位までばん回してチェッカーを受けました。ヒート2ではアンスティが初のトップフィニッシュを果たし、決勝レースに駒を進めました。
・ローレンス兄弟は、別々のヒートに出走しました。H.ローレンスは、スタート6番手から5番手に浮上しましたが、最終ラップでのミスにより7位でチェッカーを受けました。J.ローレンスは、ヒート2の第1コーナーで5番手でしたが、先行する4台を抜き去りトップチェッカーを受けました。
・J.ローレンスの勝利により、Hondaはデイトナでの最高峰クラス(2スト250・4スト450)優勝記録を18勝とし、全マニュファクチャラーのトップに立ちました。
・J.ローレンスには、2022年の250SXで優勝経験があるので、デイトナでの勝利はこれが2度目となります。また、H.ローレンスは昨年のデイトナ250SXで優勝しています。
・J.ローレンスとアンスティは、そろってレッドナンバープレートを守り、シリーズランキング首位を誇示しました。J.ローレンスはポイントリードを3点から10点に広げましたが、アンスティは1点差を守っています。
・次戦の舞台はアラバマ州バーミングハム。郊外のタラデガ・スピードウェイでスーパークロスが行われた歴史がありますが、ダウンタウンのプロテクティブ・スタジアムでは初開催となります。


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Jett Lawrence
Jett Lawrence 1
Team Honda HRC
デイトナで勝てたのはすごいことです。特に450での初チャレンジだったこともあって、優勝できてとてもうれしいです。スタート地点でもうすぐゲートが倒れそうなギリギリの瞬間、タイヤカバーを外してなかったことに気づいた時は、ものすごく焦りました。幸い好スタートが決まって、落ち着いてレースに戻ることができました。チームにとっても最高の優勝だったので、とても興奮しています

Hunter Lawrence
Hunter Lawrence 96
Team Honda HRC
チームにとっては悲喜こもごもの、ほろ苦い夜になりました。ジェット選手が絶好調で、我々に勝利をもたらしてくれたことは最高でした。自分について振り返ると、ライディングにはとても満足しています。スタートから5番手につけて4位争いができたことは、間違いなくポジティブな収穫でした。マシンの感触にも満足しているし、すばらしいハンドリングで応えてくれました。今は肩の検査結果に問題がないことを祈っているところですが、今後も前向きな積み重ねを続けていかなければなりません

Chance Hymas
Chance Hymas 48
Team Honda HRC
ひどい週末でした。またしても、いい走りができていたのに、ある時点でそうではなくなりました。自分自身にガッカリしていますが、ポジティブな収穫を持ち帰ってやるべきことに取り組むつもりです。辛抱強く最後まで私を支えてくれたチームとサポーターの皆さんに対し、心から感謝の意を表したいと思います


250SX East Standings

Pos. Rider Num. Team Constr. Pts
1 Max Anstie 37 FirePower Honda Racing Honda 52
2 Cameron Mcadoo 63 Monster Energy Pro Circuit Kawasaki Kawasaki 51
3 Pierce Brown 39 Troy Lee Designs Red Bull Gas Gas GASGAS 51
4 Tom Vialle 16 Red Bull KTM Factory Racing KTM 49
5 Haiden Deegan 38 Monster Energy Star Racing Yamaha Yamaha 49
6 Coty Schock 69 Muc-Off/FXR/ClubMX Yamaha 48
9 Henry Miller 65 Tilube SLH Honda Racing Honda 37
11 Chance Hymas 48 Team Honda HRC Honda 34
17 Trevor Colip 174 TiLube Honda Racing, TiLube Oil, Rival SuspensionE, SSR Honda 11
19 Luca Marsalisi 86 TiLube Honda Honda 10
20 Izaih CLARK 682 Lasting Impressions LLC
Honda 10
25 Ryder Floyd 296 TiLube Honda Honda 6
28 Tyler Stepek 177 RRG Honda 3
29 Cullin Park 58 Phoenix Racing Honda Honda 2

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