・ジェット・ローレンスが通算10回目のAMAタイトルを獲得
・ハンター・ローレンスがラスベガス戦と450クラス総合ランキングで2位
・下田丈が日本人初のAMAタイトル獲得で歴史的快挙を達成

2025年スーパーモトクロス世界選手権(AMA-SMX)は、ラスベガス・モータースピードウェイのザ・ストリップで劇的なフィナーレを迎え、Honda HRC Progressiveが両クラスを制覇する歴史的な快挙を成し遂げました。ジェット・ローレンスは450SMXモトで1-2の安定した成績を収め、キャリア10回目のタイトルを獲得しました。一方、兄のハンター・ローレンスは今季を通じて安定した走りを見せ、最終戦と総合ランキングの両方で2位を獲得しました。そして250クラスでは、下田丈が1-2のモト成績で総合優勝を決め、日本人として初めてAMAプロタイトルを手にする歴史的快挙を達成しました。

風邪気味の状態で出場したハンターは、450クラスのモト1でホールショットを奪い序盤をリードしましたが、その後イーライ・トマックに先行を許しました。ジェットは2番手スタートから一時4番手まで順位を落としましたが、中盤から追い上げを開始し、残り4周でトマックを抜き去る決定的なパスを決め、勝利を掴みました。ハンターは3位を守り切ってフィニッシュしました。

モト2では、ハンターが3番手スタートから2周目に首位へ浮上。一方ジェットは8番手スタートから混戦を切り抜けていきました。総合優勝とタイトル獲得のためには、このモトで2位に入る必要があるジェットは、4周目に3位まで浮上。そこからしばらく動きはありませんでしたが、終盤に再び追い上げ、残り3周を切ったところでトマックを抜いて2位に上がりました。ハンターはスタートからゴールまでリードを守り切ってモト2を制しましたが、ジェットが2位フィニッシュでこの日の総合優勝とシーズン王者の座を確定させました。また、Quad Lock Hondaのジョーイ・サヴァジーも注目すべき活躍を見せ、この日総合8位、チャンピオンシップランキングでも9位という結果でシーズンを締めくくりました。

250クラスのモト1では、下田が好スタートを切ってホールショットを奪い、終始トップを守って完勝しました。一方、モト2はタイトルが懸かった大波乱の展開となりました。下田は3位以内でフィニッシュすればタイトル確定でしたが、5番手からスタート後すぐに8番手まで順位を落としました。しかしすぐに追い上げを開始し、4周目には4番手まで浮上。しばらく4番手で走行した後、再び追い上げを開始し、ライバルのヘイデン・ディーガンがスローダウンした隙に首位に立ちました。その後ディーガンは何度も強引なブロックを仕掛け、一度は両者とも転倒する事態に。ディーガンは最終的に負傷でリタイアとなる中、下田は再スタートして2番手を走行。終盤に3位に後退しましたが、最終ラップでトム・ヴィアレをかわし、タイトル獲得に加えて総合優勝も手にしました。

NOTES

・Honda HRC Progressiveのジェット・ローレンス、ハンター・ローレンス、下田丈の3名が、金曜日にラスベガス・モータースピードウェイのザ・ストリップで行われたプリレース公式記者会見に出席しました。先週の非公開イベントとは異なり、今回の会見は一般公開されました。

・ラスベガスのCarter Powersportsがスーパーモトクロス最終戦のHonda HRC Progressiveピットに出展。ファンとの交流を図るとともに、CRF50FやCRF250Rを含むHondaのパワースポーツラインアップを展示しました。

・カントリーミュージック界の若きスター、ベイリー・ジマーマンがレースを訪れ、Honda HRC Progressiveのピットに立ち寄ってローレンス兄弟と交流しました。

・Hondaはラスベガス・モータースピードウェイにVIPエリアを設け、関係者やゲストを迎えて最終戦の観戦、Honda HRC Progressiveライダーへの応援を楽しんでもらいました。

・Honda HRC Progressiveのライダー3名全員がオープニングセレモニーに参加しました。

・ジェットは450クラスの総合予選でトップタイムを記録し、ハンターが僅差の2位につけました。Quad Lock Honda Racingのジョーイ・サヴァジーとシェーン・マケラスはそれぞれ9位と12位、Phoenix Racing Hondaのディラン・フェランディスは15位でした。また、Quad Lock Honda Racingのディーン・ウィルソンは450クラスのワイルドカードレースで7位に入り、ナイトプログラムへの出場権を獲得しました。

・下田は250クラスの総合予選で2番手タイムを記録しました。一方、Rodbell Racingのジャスティン・ロッドベルとPhoenix Racing Hondaのカレン・パークは250クラスのワイルドカードレースでそれぞれ5位と7位に入り、ナイトプログラムへ進出しました。

・ジェットは450クラスのモト2で最速ラップを記録しました。

・ジェット、ハンター、下田の3名がレース後の記者会見に臨み、チャンピオン2人はAC & JBショーにも出演しました。

・Hondaはライダー部門の両クラス制覇に加え、2025年スーパーモトクロス・マニュファクチャラーズタイトルも獲得しました。

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